新潟 「緑の家」の外壁 こだわりの手仕事の塗り壁 

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現在三条市栄地区で建築中の「緑の家」の外壁工事が始まった。この外壁は、職人の手塗りによるモルタル塗りの外壁。昔はどの家でも左官工事は必ずあり、写真左端に写っているような電動ミキサーが工事現場においてあった。最近は「現場作業が無い、早い、ノン職人」がもてはやされ、職人中の職人芸の左官工事は殆どなくなった。

モルタル塗りの外壁の歴史は古く、戦後(60年以上前の第二次世界大戦のこと)の復興住宅から関東でたくさん造られた外壁。シンプルな外壁で所謂モルタルを厚さ20mmで塗って仕上げるもの。現在も根強く残っている数少ない外壁工法。

最近は厚さ14mmの工場で作られた外壁版を釘で貼って仕上げるようだが、やはりこだわりの建て主さん。本物の左官壁(モルタル)が好みということで、コストはかかるが、モルタルの外壁をチョイスされた。

現代のモルタル外壁は通気工法で作る。昔は通気工法がなく、壁が黒くかびる事があった。通気工法は通気胴ぶち(貫材)を455ピッチで縦に入れる。このとき外断熱工法では、ビス数が通常の倍になる。更にオーブルでは通常の倍以上の幅105の通気板を使う。その上にザラ板を釘3本で打ち、タイベック(通気工法でない場合は必ずアスファルトフェルト)をタッカーでしっかりと止める。

その上からラスを入れる。ラスとは針金をネット状にし(針金ではないのだがそう見える)、メッキ施してある。ラスも安い物だと厚さはまるっきりないが、オーブルでは山高10mmの物を使う。これを使わないと20mmの厚さまで塗ることは難しく、剥離しやすい。決められた重ねや、開口部補強を施し、モルタルを11mm前後木ごてで塗る(下塗り)。

何気なくすばやく塗っても職人さんが塗ると平らになる。すごいね!!

この後中塗りを施し、仕上げに今回は珪藻土入りの樹脂モルタルで真っ白に仕上げる。この時こてムラはわざと残すが、汚れが上にたまるようなことはしない。あくまでもムラ程度で仕上げる。写真は下塗り後のもの。中塗り仕上げは又後日ご紹介する。今が面白いところ。この施工をご覧になりたい方はご案内します。

バルコニー部分の下塗りが終わったところ。

さてこの家の内部は・・・

2階は 木組みが露出する緑の家。

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