またまた過激な提言をする浅間 その2

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その1のおさらいです。

オーブルの浅間は時々過激な提言をします。過去には・・・
(赤字はその後の事実)

超高断熱はCo2削減ではなく、将来のエネルギー高騰時のため。
2007年ごろ↓
   2011年3.11で現実化。今後確実に電気代、燃料代はあがる。
   これはまだ序の口。円安になったときに本当に始まります。

原発は廃棄物処理ができないから反対
2009年ごろ↓
   2011年3.11で白日の元に。数十年冷やして尚10万年保管は異常?

関東以南では熱交換換気より効率エアコンで回収。
2010年ごろ↓
   2011年夏に同じ内容が専門家によって業界紙で発表される。
  

温暖化防止(特に地球に優しい)の美麗句はやめて、大事に精神を。
2009年ごろ↓
   未だなし。日本だけは地球温暖化防止を積極的に推進中。

少子化対策は必要なし。それより少子化でも経済が回るような政策を。
2010年ごろ↓
   未だなし。ただし少しずつその兆しあり。

家の長命化は「サッシの取り替えの納まり」から。
2009年ごろ↓
   未だなし。最近業界専門誌に寄稿。

などなど・・・過去のアーカイブを見て頂ければ全て載っています。

そして今度はまたまた爆弾発言!! その一の続きです。

日本では家の超長命化(超長期住宅)は目指さない

です。

その理由②は・・・

本州以南では必ずカビが生えるので定期的(60年)な建て替えを!

「もったいない」という言葉は、世界的な有名語になったと数年前知りました。このような概念が国全体に定着している先進国はなかったのがとても不思議です。

物を大事にする心は、この日本が島国でかつ自然災害が多い国にうまれた自然な気持ちだったのでしょう。また本州以南はモンスーン気候に属し、高温多湿の夏を持つため、植物の新陳代謝も成長も早い。このため雨ざらしにすれば短時間で土に帰る自然素材を体感し肌で感じます。物を土に帰らないように大事にする・・・また、完全に海に囲まれた島国だから周囲の資源を使ったら、それが再生するまで無くなる・・・だから大事にするし、植樹等の行為も孫のために現世の仕事をする事・・・この気持ちを引き継ぐことがこの国の最大の財産ではないかと思います。

私ども家の専門家は様々な家をみてきました(新潟ですが)。同じ建築関係者でもどちらかというと世界各地の家を沢山見ている建築業者さんもいます。しかしどんな世界各地の家を見て回ろうと、それを建てるのは日本であり、特に私の仕事の多くはOnlyOne気候の新潟であることを忘れないようにしたいと思います。

新潟の古
い家を訪れると、ほとんどがその家が独自の匂いを持っています。それは最初は家中暖房と防湿対策を怠ったので「カビ」が生えてしまったのだろうと思っ
ておりました。空調で年中管理された建物は確かにカビは生えにくいですが、生活を自然に合わせて曖昧な空間や時間が多くなればなるほど、また何も手入れしなければカビは生えます。日本(新潟)の家はカビとの戦いでもあります。特に自然素材の家は・・・。

前から申し上げているとおり、日本の本州以南ではカビとともに暮らす文化です。そのカビとともに長い時を過ごしてきました。カビが生えやすことは、新陳代謝が早い環境といえます。だから植物も早く育ち、木も50年もすれば大きな木になります。そして腐るのも早く、カビもすぐに生えます。その木を50年は腐らせなように、また使った分以上植林をすれば循環が可能になります。それが日本の家文化だったのではないでしょうか?そしてカビが生えたものよりやっぱり新しいものを・・・と欲する気持ちは自然だと思います。

ただ電気発見前の時代より2000倍以上も多くエネルギーを使うので、現在の科学技術を駆使してできる限り効率よくエネルギーを使わなければなりません。また日本国内資源だけでは当分の間足りません(100年くらいで自給自足したい)。
また人の寿命も飛躍的に伸びたので古い家のように30年程度の寿命の家(寿命と言っても腐って朽ちるのではなく、時代に合わなくなっただけ家が多い。その時リフォームより建て替えの方がコストがかからない事があるので建て替えることになる)ではなく最低60年を目指して仕様を決めるのが良いと思います。

「オーブルさんのHPにもあるが以前オーブルデザインさんは100年寿命の基礎を自慢していたのでは?」

とのご指摘があると思います。ご指摘はおっしゃる通りです。
私が申し上げたいのは1.100年住宅と想像もできない時代の事を言わない  2.100年寿命にするため無理にコストをかけない

なので基礎は50年耐久性と100年耐久性のコンクリートの価格は1棟あたりわずか数万です。だったら100年耐久コンクリートを使います。またコンクリートは科学が進化するとどんどん耐久評価が低くなります(以前コンクリートは数百年の寿命と評価されていた時期もあった)。ですので60年を最低持たせるために100年コンクリートを使う事は、多少過剰の仕様でも丁度良いのではないかと考えております。

今はっきりと、100年住宅など想像もできない時代のことはわからないと明言する事が技術者に求められていると思います。

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コメント

  1. オーブル浅間です。 より:

    阿武隈高地様
    >私の想像ですが今有る古い家は公共的な家と金持ちの家ではないでしょうか。
    そのとおりです。
    今ある古い建物は全てそんな状況の建物です。
    庶民の家は直ぐに無くなります。
    明治以降でも木造軸組の多くは、使い回しの木の建物ですね。庄屋などの富豪が新しい良い木を使い、庶民の家はその残りや、廃材、使い回しや皮の付いた丸太のまま使っていたのでしょう。築60年くらいの家でも、使い回しの梁や柱が使われていることが普通にみられます。とにかく「大事に、勿体ない、貧乏」だったのでしょう。ここでいう貧乏は悪い意味ではなく、掲示板で紹介したとおり「楽しい貧乏」だったのかも・・・。
    でも今よりくらしは不安定だったはずですから、この時代を作り上げた祖先にとても感謝です。

  2. 阿武隈高地 より:

     面白いですね。
     家を建てる時に昔のこと少し調べました。
    江戸時代後期まで竪穴式住居が有ったそうです。
    私の想像ですが今有る古い家は公共的な家と金持ちの家ではないでしょうか。
    庶民はアイヌのチセのような家か南国の竹を主体とした高床式の家にあるいは両方に夏冬使い分けて暮らしていたのでは?
    竪穴式は倉(土蔵)に進化、高床式は神社に進化、両方を取り入れ寺とか金持ちの家に進化した。
    高温多湿によるカビ、菌が文化を作ったと想像します、綺麗好きとか、土足禁止、割り箸、杉、桧の抗菌作用、アルカリの漆喰壁、限りなく有ります。
    アイヌのチセは1代で建て替えだそうです、これも衛生のためらしいです。
    チセの壁は簡単にリフォーム出来そうに見えます。全体に軽い材質等で出来ているので地震も心配ないです。
    瓦などは戦のため防火用にできたので日本では不向きに思えます。江戸で火事が多かったため推奨されたようです。
    「江戸っ子の宵越しの金は持たない」は火事が多いので財産を持ってもしょうがないということらしいです。
    土壁等も地震時は壊れてエネルギー吸収するそうです。
     歴史を踏まえて木の倉(お堂)のような家と高床式の家とは呼べない全周網戸窓の家もどきを作りました。
    正方形の平屋で屋根はトタン。簡単な地震対策です。
    主材料はコンクリ、鉄筋、ガルバリウム、杉、断熱材と安く手に入れ易い物にこだわりました。
    地震による気密の破壊は知ってましたので接着テープではなく弾力のあるパッキンを使用してます。
    今回の震災震度は6弱で欄間に貼ってある東西方向の障子紙のほとんどは裂けました、東西の揺れが大きかったです。
    気密性能は計測してませんが悪化してないようです。接着テープ等では危険と再認識しました。
    地震で停電になり床下エアコンがタイマーでONになっていないのを丸1日気が付かないほどの室内温度低下でした。
    軒の出の長い屋根さえ有れば多少気密が劣っても少し快適性が損なわれるだけと思っています。
    シンプルに外断熱で作っていますので例え気密に問題が出ても壁を壊してやり直しできます。
    杉材は節とか乾燥とかこだわりがなければ驚くほど安いです、外壁を塗装するより杉板で張り替えるほうが安いと思えるほどです。
    できるだけ、みじかな自然な材料でイニシャルの安い家を工夫して建てた方が理にかなってると思ってました。
    50年後でも想像できません、家など無いかもしれません?、例えば宇宙服のようなカプセルで何処でも快適、安全で楽な服で動でき家になるとか?