金沢戸板の家 なんとか終盤

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図面枚数が増えることになった原因の一つは、このような内装戸の枠図を今回書いている。既製品が全くない「緑の家」では枠は全て違うので全箇所書き上げる。

今回図面の枚数は、A2サイズの適正縮尺で101枚となっているが、実は建て主さんも家具図を自身で別に作成しており、その図面を入れると多分・・・A2で120枚を超えるのではないかと思われる。通常図面が多いとコストアップの原因になるが、図面が多い理由はコストダウンのためであり、一般的には真逆の手法となる。このコストダウンの手法は現時点では明らかに出来ないが、これはひとえに建て主さんのご尽力による。また普段は事務所内では書かない枠図を設計担当のスタッフMが全て作成している。実は枠図は住宅設計の基本中の基本。仮に図面として書いていなくとも頭の中にはいつもこれを思い描いて平面図を作成している。

網掛けは床剛性を13.55KN/mと設定。吹き抜け周囲の剛性を強化している。

その建物性能は耐雪1.2mで耐震等級3となり、UA値0.2w/m2k程度のAsグレードの超高断熱性能、床下1.4m且つ25帖ほどの吹き抜けを持つ。しかも通常の外壁より1.5倍ほど重く耐震計算は不利な状況において耐震等級3をクリヤーするために、床剛性をグレー本の詳細設計の一般上限となる13.55KN/m(壁倍率7倍)としている。無難な家を好む「緑の家」でも時には特殊なことも行うのである。

当初は耐震等級2が精一杯のプランと思われたが、建て主さんの想いにより耐震等級3にまでアップさせるべく特殊な剛性を設定した。想いは更に制震テープという追加耐震強度を確保する制震装置も採用予定。この制震テープは9年前の設計である「西裏館の家」で採用しており、効果はその時にメーカーから説明を受けており納得している。

最後まで気を抜くことなくもう少し作業をする予定である。

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