「 「緑の家」の重点仕様 」一覧



定説を覆す。土縁はむしろ夏のためでは・・・。その2

江戸時代の浮世絵(『あつまけんしみたて五節句』部分 三代歌川豊国 画)

江戸の気候とネットで探していたら上の浮世絵が見つかった。

この浮世絵には手動型扇風機が描いてあり、よく見ると屋外につながる部分は描がかれていない。

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定説を覆す。土縁はむしろ夏のためでは・・・。その1

旧笹川邸の居住部にある土縁。ここは玄関でもないし、向きは東南向きで雪が吹き込む西とは真逆側。

ああー今回のテーマも新築を考えている建て主さんにはあまり興味のない話で申し訳ないが、私にとってワクワクする話だから書かせてもらう。

 

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提言13 「日中の通風(風通し)では室温は下がらない」その4 
補足とまとめ

その4は補足とまとめとする。読み違えると間違うのですこしゆっくりと最後まで読んでほしい。

何度も繰り返すが・・・

通風の利用できる定義として、

通風とは風通しの事で、この場合の通風は家の中が暑いので窓から風をいれ屋外の空気で室内の空気温度下げる事をさし、同時に体へ風(気流)をあてることで気化熱量を増大させ体温を下げ易くすること。ここで扇風機がエアコンと違い空気質を変える装置ではない団扇の延長であり、大正時代から約100年間以上利用されてきた事を考えると、気化熱促進は通風でなくとも良いと考える。よって通風の効果とは室内の気温を下げること。つまり家の中が外気より高い時のみ有効であると定義する。

ということで、通風の気化熱促進についてはこの提言では扇風機で代用するとして、外気が低いときのみ室温を下げるという効果があると考える。

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提言13 「日中の通風(風通し)では室温は下がらない」その3 
最暑日前日に旧笹川邸で実測

とうとう北陸地方での記録を塗り替えた事務所のある三条市・・・。

三条市は北陸地方で初となる40.4℃と大台を超えた。ありがたいことである。雪は降るわ、気温はめっちゃ高、湿度も半端ないこんな過酷な地域で設計をしていると、全国どこでも状況が読めそう・・・。感謝!

さてその2から・・・
「通風とは・・・夜間に行う行為だといえる。一方で防犯上の理由で夜間に通風が行えるかというと・・・相当厳しいことが最近の治安では言え・・・・・・

つまり・・・このような民家でも夜間はエアコンによる冷房に頼ることになる。」

ということ。

実際「て・こあ」も2階の就寝できる部屋のみしっかりとエアコンが設置されている。 続きを読む


提言13 「日中の通風(風通し)では室温は下がらない」その2

図1 測定期間中の全体のデータ。

図1はその1で示した測定結果である。屋外温度測定するのは難しいが、実測したデータに緑色の気象庁の長岡市の気温データを重ねてみても大凡同様の変化をみせ、直接日のあたるコンクリートで覆われた南側の外気条件を考えると正確に実測されているようだ。

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誰もが使う透湿防水シートは・・・危険か?

タイベックには申し訳ないが、使っている透湿防止シートはタイベックなのでこの写真となる。

透湿防水シートは今や一戸建て木造住宅のほぼ全部と言っても良いほど採用されている外壁の下地材。この透湿防水シートが2次防水となり雨水の侵入を防ぐ。

ところがこの透湿防水シートは35年前に新潟県で使われ始めてから何度となく問題が指摘されてきた。特に・・・熱劣化と現場塗り防腐防蟻剤による劣化では大きな汚点がある。

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気密寿命の考え方と最新のデータ

またまたヒット記事だと思う・・・。日経ホームビルダーさんの記事のスクリーンショット。記事元はhttps://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00154/00189/?n_cid=nbpnxt_mled_km

 

「緑の家」は超高断熱高気密住宅で全棟がUa値021~0.31w/m2kと大変高い性能になっている。気密性は完成平均値で0.6cm2/m2以下とこれも快適性及び換気効率からみて必要不可欠な基準内である。また耐震性は最低設計基準(県内)が耐雪1mで耐震等級2であり、これは関東などの雪の少ない地方にこのまま建てると耐震等級3の高性能住宅。

一方・・・

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木の外壁 なぜ横張が標準なのか?その1

現在伊丹空港にいるが搭乗までの時間があるので、待合席でこのブログをアップする。

「緑の家」の横張した木の外壁。13年経過。使用材は安価な杉の赤白材(辺材のこと)である。味が出てきているが腐れは皆無。

「緑の家」の外壁は木が多い。その木は横張のフラットが基本的に標準としておすすめしている。

先日お打ち合わせの時に

「なぜ縦貼りが標準でないのか?」

と聞かれたのでこのブログでも説明をする。

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雪と新潟空港

明日、堺の家の地鎮祭が執り行われるので、今日新潟空港から伊丹に向かう。昨夜からの降雪が10㎝なので欠航にならないか心配しながら事務所を6時に出発。フライトは8時40分なので7時30分に出れば普通は間に合うのだが、何しろ雪のための渋滞は読めないので、2時間30分前に出ることになった。 続きを読む







屋根の劣化はなぜ起きる
 国総研資料から 防水シートが大事!

以前のブログでも何回か説明しましたが、屋根の防水性は一重に防水シートで保たれております。特に瓦屋根は風速15mを超える風雨になると結構な量で瓦の裏側に水が回ってしまいますから、防水シートがない場合は漏水します。その特性も↓のように報告されております。 続きを読む


ZEHの太陽光発電パネルのリスク
 国総研資料から 片流れにはしない!

大量の太陽光発電パネルが急激に設置され始めた2010年以降、住宅の屋根に「片流れ」形状が増えました。しかし大量に太陽光発電パネル(ソーラーパネル)がその片流れ屋根に設置された場合、新たな障害を引き起こすことが報告されております。

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「無難」な愛される家を目指す「緑の家」⑦ 家の形 その2

その1では・・・

「緑の家」が1000年前から変わらない木を外壁に使う以上、多分一番無難な形はここにあり、なぜ・・・A.屋根を三角形にして、B.屋根を外壁から外へ延ばしすのか・・・。

その1では、Bの説明をしましたが、その2ではAの「屋根を三角形にして」のことをお伝えします。

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温熱環境測り隊 報告 まとめ 新たな気づき

私の温熱測り隊の測定目的が、

「夏に通風した家と空調だけの家の環境違い」

「夏の空調」

でした。つまり夏の事がもっと知りたかったので喜んで測り隊に参加させてもらうことにしました。そして提言11「家の性能は下がるので24時間空調をする」でした。↓

提言12・・・家の性能は下がるので24時間除湿する
予想はしておりましたがはっきりと数値ででると・・・。 ここから過去11個の提言をしてきましたが12個目の提...

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パッシブな暖房で考える伊達の家 5 外壁

昨日中途半端にこの記事がアップされていたようで・・・申し訳ありません。

 

40年経過したALCの外壁。メンテナンスは7年前に一度塗り直したのみ。

 

ここで紹介したとおり伊達の家では外壁にALCパネルを使用します。

ALCってなに?

と思われる方が同業者さん以外では多いと思います。 続きを読む



床下の危険性・・・素直に認めたい。

床下は時限爆弾、最後は不衛生になる

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清潔さが一目でわかる高基礎。ユニットバス下の配管までキッチリ見える。

基礎断熱している設計者は・・・

「方針転換」とか「過去は誤解をしていた」

とはっきり言って、

「緑の家」20年間標準仕様である高基礎と同じ、全てが目視できる「高い基礎」にすれば解決すると思います。

「え・・・何のこと?」 続きを読む



「無難」な愛される家を目指す「緑の家」④ 外壁その2

建て替えの解体前に調査した時に写したもの。

木の外壁が最も無難だと確信したのがこの家でした。

築50年以上・・・、
一度も木の外壁を取り替えることもなく半世紀もそのまま耐えた家です。
そして衝撃を受けたのが、西と南の木の傷みがまるっきり違っていたのを目の当りにした時です。

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「無難」な愛される家を目指す「緑の家」③ 外壁その1

「石山の家」築8年の時の木の外壁。

雨の多い地域日本での 外観の「無難」さは殆ど屋根形状や素材できまります。そして脇役は外壁です。

外壁で無難な素材の一番は・・・

1.木材(主に杉などの針葉樹)

でしょう。

なんと言っても新築時よりも新築後10年経た時に味わいの出る素材は現実的コストを考えるとこれが唯一無二です。

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「無難」な愛される家を目指す「緑の家」②

「無難」な愛される家を目指す「緑の家」その①では屋根の形状について少し話をしました。
その②では屋根の素材を考えたいと思います。

・・・無難な材料の第一はガルバニュームとなります。

そしてファイバーシングル・・・積雪地方でなければ次に瓦となります。

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「無難」な愛される家を目指す「緑の家」①

無難・・・

意味を調べると

欠点がないこと、とりたてて非難すべき点もないが、さしてすぐれてもいないこと。危険の無いこと。また間違いのないこと」

とあります。

これって・・・凄い良いことではありませんか。
取り立てて優れていなくとも、間違いないとか欠点がない事はそれだけで優れている事だと私は思います。

よって・・・これからは無難な「緑の家」と呼び、さらに無難を極め愛される家を目指します。

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提言10 通風はカビの危険増(新潟の基礎断熱の欠点)

2016年08月 緑字相対湿度を修正しました。

今まで9個の提言をしてきました。これで10個目・・・

提言10 通風はカビの危険増(新潟の基礎断熱の欠点)

この提言は勇気が必要です。ご批判もあるでしょうがあえて提言します。

新潟県において基礎断熱をした場合ある欠点があります。その代表例をHPに記載してありますが、その他付け加える重要な事を忘れておりました。よく言われる常識を逸脱するような事なので提言10とします。

普通は梅雨から夏季は家の中でカビが生えないように通風をしなさい・・・といわれておりますが、新潟県の「緑の家」では

「夏季の通風は基礎断熱内のカビの危険増」

です。

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合理的な「緑の家」考え その2

今朝メイルをみると

「丹下健三氏の設計による香川県立体育館が50年の幕を閉じました。」

とありました。この香川県立体育館は私が学生の頃に知り、その造形に感動した事を思い出しました。この設計者丹下健三氏は、東京都庁を設計したことで日本国中の人が一度は聞いたことがあると思います。それほど著名な設計者が造った代表建築が耐震補強が経済的に合わない・・・そのため50年で幕を閉じるというこの短命さ・・・。住宅の方が50年以上使われているといわれそうですが、この建物は不特定多数の命をあずかる事が住宅とは全く違いますから比較は出来ません。

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提言⑨ 超高断熱の家にはドレーキップ窓が基本

2014年7月23日緑字加筆修正

オーブルデザインの「緑の家」では今まで⑧つ提言をしてきました。これで⑨個目の提言です。

「超高断熱の家にはドレーキップ窓が基本」

2階の全ての窓がドレーキップ

こちらは3年前に計画されているある「緑の家」の2階のプランです。

青く囲ってあるところが窓部分ですが、この窓全て「ドレーキップ」という形式の窓で、巷に多い引き違い窓ではありません。

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