text 2009.05
・耐雪性
新潟県は世界でも有数の雪が多く降る地域です。1980年頃までは三条市でも雪おろしは必ず行われておりました。新潟市においても法律で定められた積雪は1mで、この雪の重さがある状態で構造の安全性を確保することが義務付けられております。ところが多くの住宅は積雪1m時の安全性の裏づけがありません。これは1984年に確認申請の緩和措置として、建物の安全性は、設計を行った建築士にゆだねられ行政は関与しないことになったためです。特に積雪量が1mを超える基準を持つ、三条市、燕市、長岡市、見附市、新発田市、又、旧亀田町、旧新津市では1mしか積雪を考慮しない構造設計の場合、右写真のプレートを見えるところに設置する義務があります。「緑の家」ではこの積雪プレートを設置しますが、ほとんどの建設会社ではこのプレートをつけておりません。
・耐震性 -住棟耐震等級2以上(耐雪1M以上)
平成16年10月23日に起こった中越地震では長岡市内には2棟の「緑の家」が既に建設されておりました。又、平成19年7月16日に起こった中越沖地震では柏崎の海岸部に1棟の「緑の家」が完成したばかりでした。
この3棟とも軽微な被害、又はほぼ無傷あったことは「緑の家」の高い耐震計画を示す証拠です。特に右の写真のように、一般的に地震時に弱いと言われている30帖以上の巨大な吹き抜けをもつ構造にもかかわらず、内部に関して無傷であることは建築士としての誇りです。この事実は、建物の安全性は「2×4工法」や「○×工法の家」、「鉄骨の家」といった工法ではなく、あくまでも建築士の構造計画によって決まることを示しています。その3棟の耐震基準はいずれも耐震等級2相当です。この2回の地震を大きく上回る規模の地震にも十分に耐えうることができ且つ、軽微な被害で済むように仕様決定したのがAグレードの耐震基準*です。
* 大きな吹き抜けや開口部の大きさが制限される場合があります。