TEXT 2008年
新潟の住宅で消費されるエネルギーのうち、最大の割合を占めるのは暖房エネルギーであり、
給湯用のエネルギーと合わせると全体の2/3を占めます。ちなみに冷房用のエネルギーは
暖房エネルギーの1/10程度ですので、いかに暖房用エネルギーがエネルギー消費全体に
占める割合が大きいか、がわかります。
その暖房用エネルギーが家から逃げる量を表すことができるのがQ値です。
Q値は例えば1.0W/㎡Kと表され、これは室内外差の温度が1℃の時、床面積1㎡から逃げる
熱を表します。つまり200㎡(約60坪)の家で外気が0℃の時、20℃の温度で暖房するには
1.0W/㎡K×200㎡×20℃(K)=4000W になり、
4000Wの暖房機があれば20℃を維持できる、ということになります。
そこで30坪くらいの小さな家の床面積100㎡で考えた時、
1.0W/㎡K×100㎡×20℃(K)=2000W
と半分で済みます。当たり前の事ですが、床面積に比例して暖房エネルギーは少なくなります。
だから小さな家では家中暖房していても暖房費が安くなり、CO2の排出も少なく済みます。
おすすめしたいのが、暖房する住居区間はでき
るだけコンパクトにつくり、暖房しない車庫、納屋
を分けて造ること。
住居部分が小さくても、車庫や納屋があれば不
自由ではありません。暖房空間の中にあえて置
いておかなくてもよいものも納屋があればそこへ
置いておくことができます。
家を広く造るより、庭を大きくとり、納屋や車庫が
あるほうがこれからの環境にふさわしいでしょう。
庭で畑をしたり、木々や花々を植えることは、
地球環境のためにもよいですね。
-I邸-
敷地は140坪に対して建物は29坪、
車庫11坪
-M邸-
居住部分は29坪、車庫(納屋)が6坪