5.おまけ ~白蟻も虫だ!!虫も暖かいところが好き~

text   2006.01

24時間暖房する拙宅は内断熱(充填断熱)による建物部分と、外断熱工法の部分がが3:1の割合で
建築されている。仕事柄(単なる好奇心?)、自宅の天井裏や外壁「内部」を見る事がある。
驚かれるかも知れないが、天井裏の断熱材(吹き込みグラスウール)には、多くの昆虫の死骸を
見る事ができる。一番多いのは丸虫(団子虫)。去年は大きな黒ありが外壁に巣を作った。(異常か?)
冬に暖かさを求め、床下から外壁内部~天井裏へ忍び込む(越冬か?)のだろう。
しかし、外壁も天井裏も「過乾燥」状態。相対湿度が限りなく30%に近い状態なので干からびて
死んでしまう。しかしその数の多いこと。気持ち悪くなる。
よく壁の中を空気が循環することを自慢する何とかサーキット工法などがあるが、
10年後の壁の中や、天井裏を見た事があるのだろうか?死骸だらけの壁の中や
天井裏を空気がとおり、室内に入ってくる。想像したくない。新鮮空気は屋外から直接が基本。
白蟻に限らず、越冬する昆虫は暖かいところが好きなのだ。暖かいところは、
人間が一番好き。しかし、虫も好きなのだ。虫も地球上の生き物、虫の嫌いな人も、
いっしょに暖かいところで越冬させるおおらかな気持ちが
ほしいものである。但し枯れ木と勘違いして被害を与える虫はご遠慮願いたい。
この事は「エゴ」と認めるが、家というものは人間のテリトリー。自然界でも敵がテリトリーに入って
害を与えるなら排除する事は普通であると思うから、仕方のないことと割り切る。

6.更におまけ なぜ基礎断熱か?(白蟻に関係ありません)

基礎断熱が床断熱より優れているところがある。それは快適性だ。
床断熱の場合、床表面の直ぐ下に、断熱材が来る事が普通である。するとこの上で長時間いると、
表面温度がどんどん下がりやすい傾向がある。そう洋服やクッションが断熱材となり、
表面温度が低温側に引っ張られるのだ。

拙宅は、基礎断熱と床断熱が混在となっており、そこで実感しているのであるが、
床断熱の上にクッションがあると、それをとった時、その表面温度は他の部分より著しく低くなるのだ。
一方、基礎断熱の場合、床下の空気温度は16度くらいなので、それ以上、床表面温度が下がる事はない。
しかし、床断熱の場合は、床下温度は限りなく外気温であるため、断熱性能が良いクッションを床上に敷くと、
外気温と室温の中間付近まで床表面温度が下がる。
そうクッションが断熱材となりこの部分だけ温度が下がるのだ。

白蟻とは関係ないが、一応おまけとして解説する。