Q 民家リフォームは耐震性が難しいと言われましたが・・・なぜ。
さて私が耐震性が難しい申し上げたのは、
民家は大きなスパンと、開放的な間取り(すべてふすま等)
が特徴ですが、ここの耐震評価が難しいと思います。
半剛性的な骨組みは、どの程度の許容応力度計算になるか?が
ポイントです。(但し仕口によって異なるし、全く違う評価方法もある)
外部のみの耐力壁は、局部的な力が増大しやすいですし、
また、剛性と重心の偏心が大きくなりやすいでしょう。
たぶん今回の場合は、民家部分(既存のケヤキ部分)は、
木の選別のため、施工会社(大工)で構造を考え、その他の部分を、
設計者で考えることになりますが、そうなると、法律上の設計者が、
構造に責任がもてなくなりやすいでしょう。
(この矛盾が、世間ではあたりまえのことですが・・・)
この「矛盾」があるため、耐震性が難しいということになります。
古い民家は丈夫とおもわれがちですが、ご存知のとおり
1997年に起こった「新潟北部地震」では
民家が強いということはありません。まずはどんな家でも
正しい耐震計画(構造計画)が基本条件と思います・・・。