通気工法の重要性

この4月に建て主にはよい法律である、住宅への10年瑕疵担保証が施行された。これにあわせ国の外郭団体である、(財)住宅保証機構は、10年の保証する際の、標準施工を見直した。その中で盛り込まれたものは、外壁の通気工法の義務化である。(サイディング施工時※)この通気工法をしないと原則的に保証は受けられない。ということは、通気工法のない建物は、耐久性に不安があると言うことだ。

昔から新潟県では雨板と呼ばれる外壁で、通気工法を造っていた。「先人の知恵は本当にすごいな」と思わせる今回のニュースである。10年以上前からあたりまえに採用していたが、まだ採用していない関東系大手フランチャイズもあり、少々心配だ。

 

  • ※ ・・・サイディングとは、住宅メーカーの外壁の大半がこれを採用している。厚さは12から30mm程度のセメントと砂、有機物をあわせた窯業系が主流。
某鉄骨系大手ハウスメーカーの西側外壁部分。築10年未満。内部結露によって、かびが発生した事を裏付けるように柱部分だけカビがない。これは柱が鉄骨で水分を通さない事と、非通気工法であるため発生した。

某鉄骨系大手ハウスメーカーの西側外壁部分。築10年未満。内部結露によって、かびが発生した事を裏付けるように柱部分だけカビがない。これは柱が鉄骨で水分を通さない事と、非通気工法であるため発生した。

 

鉄骨二階建て店舗併用。多分15年ぐらいは経過。  上と同じく通気工法ではないため、カビが発生。  小屋換気も不十分と思わせる状態だ。  X線のように、鉄骨の間柱の位置が見事にわかる。  壁の中はこれ以上にカビがある。

鉄骨二階建て店舗併用。多分15年ぐらいは経過。
上と同じく通気工法ではないため、カビが発生。
小屋換気も不十分と思わせる状態だ。
X線のように、鉄骨の間柱の位置が見事にわかる。
壁の中はこれ以上にカビがある。