オーブルデザイン「緑の家」のインテリアのこだわり② 「床」と「壁」の素材!! 

2007.06.27

素材の実績が40年以上。

写真のとおり「緑の家」の壁は独特の陰影を映す。
全てマットな光の沈み込みが落ち着いた空間を造る。

「緑の家」仕様では、通常壁はPB(プラスターボード)の上AEP(アクリルエマルジョンペイント)仕上げである。まずPB(プラスターボード)とは、石膏ボードの事である。現在では一番多く消費される建築素材であり、また一番安価な部類の素材ではないだろうか?時々は中島霧壁という自然素材の左官壁を使うが、この仕上がりであってもその下地にはPBを使う。PBは40年くらい前から多用される素材であり、PB以前は、左官屋さんがプラスターという壁を塗っていた。所謂湿式工法と呼ばれ、現場で材料をこねて作るという、土壁の延長線上であったが、時間がかかると言う事で、工場で石膏をボード状に固めてそれを現場ではるという、乾式工法に40年前に置き換わった。
このPBに現在の多くの建物がビニールクロスを貼って仕上げる。ところが当事務所はPBの上に、AEPを塗って仕上げる。なぜAEPなのか?AEPも40年位前から大量に使われ始め、その安定性は定評ある塗料だ。その頃(40年前)から小学校や病院などで使われ続けてきて、現在も主流の素材だ。つまり、40年間、問題ない材料という実証がされている。「緑の家」で使う材料は、このような実績のある素材がほとんど。一方ビニールクロスはやはり40年前から大量に使われているが、どんどん様変わりした。目新しいところでは、昨今のシックハウス病で、ビニールクロスを貼る糊が大幅に変更された。また、そのビニールクロスの基材のビニールから発せられる可塑剤(ビニールの原料は塩化ビニールで、そもそも石油と塩を混ぜ造る固形物。この硬い固形物をやわらかくするために、可塑剤を大量に添加する。所謂ビニール臭いとは可塑剤が大気中に放出されている匂い)が新たなシックハウスを引きおこすのではないかと言われ、いまや基材が紙等の脱塩ビ可塑剤なりつつある。このようにビニールクロスはまだ発展途中であるのだ。日本以外でクロスが古くから多く使われているとおっしゃる方もいるだろう。そう世界で古くから使われて来たのは、「クロス」=「繊維」で基材がビニールではなく、植物繊維の布の事。だから価値がある。ところが、日本で普及したのはビニールが基材の「ビニールクロス」で全くの別物。加えて安価なビニールクロスは、可塑剤が10年で完全に抜け、ビニールが硬くなり、剥がれたり、隙間ができたり、色が黄変したりする。

築150年以上のお寺の床。無論当時は塗装などない。
でも艶が自然に出てきてピカピカ光る。

次は、床!!これは説明するまでもなく「緑の家」では無垢材の無塗装にこだわる。特に使用するのは「ヒノキの縁甲板」と「アドモントフロアー」。ヒノキは説明するまでもなく、日本を代表する木で、柱から家具まで広く使われた。これはヒノキが適度な硬さで、癖もなく、仕上がりが端麗で、加工がしやすい、成長が比較的早いと5拍子揃う稀な素材。古くから床にも使われて来た。その実績は1000年以上。ところが最近は無垢床でも「桐」等を進めている会社があり、桐はタンスや家具に古くから使ったけれど、床には使用していない。それは桐とという木が極端に磨耗に弱かったから。だから今でも桐の上にコーティングしないと床として使えない。勿論1000年前にウレタンクリアー塗装や蜜蝋など特殊なものはない。みんな無塗装か、良くて米ぬかか植物の油(くるみ)などでふいていた程度。大きな寺などの床(内部)は、今でも100年前のヒノキが茶光する。これは特に塗装しなくても木の樹脂成分が皮膜に変化するのである。 無塗装の木は、湿気をよく吸収しまた放出するので、一年をとおし材料が伸びたり縮んだりしている。冬は乾燥するので縮み、梅雨時は湿気が多いので伸びる。これが自然の素材。コットンの下着も濡れると伸び、乾かすと縮む。当たり前。しかしこの動きが嫌いな人に、「アドモントフロア-」をお奨めする。アドモントフロア-はオーストリア産の床材。色々な樹種があるが価格的に妥当なパインを勧める。それでもヒノキの1.5倍はするが。アドモントフロア-は同種の木を5mmづつ3層に重ねた集成材に属する素材。しかし同じ素材で出来ているので、これでも無垢材と当事務所ではよぶ。要は素材がソリッドかどうかが決めて。削っても同じ素材しかならないものを、無垢材と呼んでも良いのではないか?最近は安価なパインの無塗装品が販売されるようになり、選択肢も増えたが、根強い人気はこの2つ。粗悪な中国製松床材(無塗装)は、どうもカビ防止薬品が残留している可能性がある。船の暗くて湿度の多い倉庫で、2週間以上も放置される事があるのに、カビが生えないのは、薬品処理以外ない。特に中国では製品に加工したものしか輸出をさせないから、2度引きという薬剤部分を削りとることは不可能。粗悪品でないきちっと乾燥したものならカビは生えにくいので問題ないかもしれない。

オーストリア製の無垢無塗装床のアドモントフロアー。
特別に上野住建さんから輸入、在庫して頂いている。
床暖房でも全く問題ない非常に優れた
特性の上に、触感も良い。一押し床材。価格はヒノキの1.5倍。

緑の家の床は、完成時は光って写らない。
よく光って綺麗に写っているのは、
しっかりとプラスチック化された床。
無垢=無塗装が床の使い始めです。惚れ込んで
無塗装の木をお奨めしてから既に10年。
変わらずに今も薦める事ができるのが誇り。