text 2002.09
最近住宅のチラシなどを見ていると、「桐の床、桐の壁等を
使用しています。」と書かれている。桐といえばタンスが
思い浮かぶが、最近は床、壁、いす、机等いろいろなところ
に使われるようになった。ところがこの桐という木をまちがって
認識をしている住宅メーカーも多く、本当に木造住宅屋なの
と言いたくなる。桐の特性は下の表の通り「軽く、湿気を吸いにくく、
通しにくい上、伸縮分裂、反張しにくい。」したがって、タンスや
机などで緻密な加工と、精度が要求される所に多く使われ、
住宅では、天井坂、らん間、腰板、等に使われていた。ところが最近
「桐の押し入れは、湿気をよく吸って最適だ。」などとまったく
誤解して販売しているメーカーが多く、ビックリだ。最近の
人気T.V.番組でも「桐は湿気を吸っています」と紹介しているから
本当に驚きだ!!右の写真は隣町で桐ダンスで日本一の加茂市
郊外で行われている「あく抜き」である。このように1年以上は
野ざらし状態であく抜きをする。もし湿気を吸いやすい木であったなら
小口に干割れや、変形が起き使い物にならないであろう。
桐以外の木は、雨と紫外線があたらないところで数年なかせないと
木が水分や日射で傷み、使い物にならない。桐の湿気を吸わず
伸縮分裂がない木だからこそ可能なあく抜き方法だ。また桐は、特性の一つである耐磨耗性が低いため床に使用する
場合は、保護する皮膜が必要である。へこみや傷は木である
以上仕方ないが、磨耗することはあまり機能上良くないからだ。
昔から適材適所という言葉がある通り、磨耗性が必要な所は、
硬い木、精密性が必要ない所は加工しやすい木。湿気による
(年を通じて)伸び縮みが厳禁のところは「桐」と使い分けることが
基本で、あとは特性を理解した上で他のところにも使うことである。
思い浮かぶが、最近は床、壁、いす、机等いろいろなところ
に使われるようになった。ところがこの桐という木をまちがって
認識をしている住宅メーカーも多く、本当に木造住宅屋なの
と言いたくなる。桐の特性は下の表の通り「軽く、湿気を吸いにくく、
通しにくい上、伸縮分裂、反張しにくい。」したがって、タンスや
机などで緻密な加工と、精度が要求される所に多く使われ、
住宅では、天井坂、らん間、腰板、等に使われていた。ところが最近
「桐の押し入れは、湿気をよく吸って最適だ。」などとまったく
誤解して販売しているメーカーが多く、ビックリだ。最近の
人気T.V.番組でも「桐は湿気を吸っています」と紹介しているから
本当に驚きだ!!右の写真は隣町で桐ダンスで日本一の加茂市
郊外で行われている「あく抜き」である。このように1年以上は
野ざらし状態であく抜きをする。もし湿気を吸いやすい木であったなら
小口に干割れや、変形が起き使い物にならないであろう。
桐以外の木は、雨と紫外線があたらないところで数年なかせないと
木が水分や日射で傷み、使い物にならない。桐の湿気を吸わず
伸縮分裂がない木だからこそ可能なあく抜き方法だ。また桐は、特性の一つである耐磨耗性が低いため床に使用する
場合は、保護する皮膜が必要である。へこみや傷は木である
以上仕方ないが、磨耗することはあまり機能上良くないからだ。
昔から適材適所という言葉がある通り、磨耗性が必要な所は、
硬い木、精密性が必要ない所は加工しやすい木。湿気による
(年を通じて)伸び縮みが厳禁のところは「桐」と使い分けることが
基本で、あとは特性を理解した上で他のところにも使うことである。
木の物理的性質
比較 | 収縮柾目 | 収縮板目 | 曲げ | 圧縮 | せん断 | 曲げ ヤング率 |
耐久 | 耐磨 耗性 |
|
キリ | 0.29 | 0.06 | 0.2 | 395 | 215 | 55 | 50 | 中 | 極小 |
ヒノキ | 0.41 | 0.12 | 0.23. | 750 | 400 | 75 | 90 | 大 | 小 |
ケヤキ | 0.62 | 0.16 | 0.27 | 1010 | 475 | 130 | 120 | 大 | 大 |
スギ | 0.38 | 0.1 | 0.26 | 660 | 340 | 80 | 80 | 中 | 小 |