ヤマトシロアリはそんなに怖くない!!自分にあった駆除方法で!!

TEXT 2002.06

この写真は、事務所の建物の後ろの庭(猫の額)にある木の植木鉢にしたにいた「ヤマトシロアリ」だ。その数無数である。近くには枯れた木の切り株があり、この下にシロアリのコロニーがあると思われる。
よく見るとなんと蟻にシロアリが次々食べられている。文献によると、シロアリの天敵は蟻やモグラで、天敵の蟻の攻撃を防ぐために、シロアリの中に外敵と戦う?兵蟻がいるが、この蟻、戦うというよりその大きな頭で身をもって蟻道を塞ぎ、中のコロニーを守るという。つまり「おとり」と「犠牲」作戦。確かに良く見ると普通のシロアリは、体の大きさが同じ黒蟻になすすべもなく次々に捕らえられ、身を肉団子にされ運ばれている。私はしばらくその光景に見入っていた。そして自然界の循環の重要性を改めて知り、この小さなシロアリが昆虫界の下支えをする重要なものであり、むやみやたらに化学薬品を撒き死滅させてはならないことを感じた。シロアリがいない土地は、木の根っこの分解ができず新しい生命を育む土壌になりにくい。蟻がいなくなり、ミミズさえもいないそんな土地は痩せてしまう。化学薬品を使う前に黒蟻を繁殖させるという方法もあるかも?(但し黒蟻が異常繁殖すると今度は家に黒蟻が侵入するが・・・)
もちろん「だからシロアリに家をかじられてもいい」ということではなく、家にシロアリが侵入させないことが重要で、もし万が一侵入してきたら、早く撤退させ、もし加害されたならその部分のみ駆除、修理することが一番良いのではないだろうか?(建て主さんの同意がいるが・・・)またシロアリの感じ方には違いがあり、生理的にシロアリがいやな人はコロニーの駆除もやむなしと感じる。いずれにしても、運良く新潟県のシロアリは、比較的加害速度が遅く、地面に近いところを好むヤマトシロアリで、イエシロアリのような獰猛性はいないようだ。慌てず恐れず自分にあった方法で対応すればよいだろう。

ものすごい数のシロアリ。木箱が地面に接しているために、土から直接かじっている。そのため普通の黒蟻に次から次へ捕らえられる。黒蟻も特別なものでなくどこにでもいる蟻だ。(黒蟻の体長6から7ミリ程度) 右の写真はコロニーのある木の切り株と木の箱。数年前に枯れたので切断。土は幅30cmしかないのにシロアリはいた。

ものすごい数のシロアリ。木箱が地面に接しているために、土から直接かじっている。そのため普通の黒蟻に次から次へ捕らえられる。黒蟻も特別なものでなくどこにでもいる蟻だ。(黒蟻の体長6から7ミリ程度)
右の写真はコロニーのある木の切り株と木の箱。数年前に枯れたので切断。土は幅30cmしかないのにシロアリはいた。

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黒蟻の動きが速いのでAFではピンぼけ。ピントが合ってもブレル。お見苦しい写真ですがお許しを。2002.0603撮影

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ヤマトシロアリは何でもかじる。おまけに乾燥状態を床下に造っても意味がないとまで言い切っているホームページ※1がある。そのサイトは実務者の個人的色合いのホームページで内容も現場的で面白く、またシロアリの自然界での重要性を訴えている。同感である。しかし私はそのページの情報もすべてそのとおりと言い切れないのではと思っている。確かに乾燥状態でも加害されることはある。鉄とガラス以外は何でも「カジル」ということはそうだと思うが、シロアリにも好みが存在すると思う。今回の緑の家加害事件や当筆者の自宅周辺のシロアリの行動状況、今回のシロアリのコロニー等を考えると、シロアリをなるべく家に侵入させないで、かつ嫌いな材料で造り、メンテナンスを心がけるという姿勢に変化はない。シロアリと家の中で同居は避けたいし、人間が作った化学物質はできる限り使用をやめたい。(が、寒さに震える家造りは現実的ではない。)

1.ヤマトシロアリの好きな木はやわらかい木。
湿っている木はやわらかい。木にカンナをかけたことがある人は判ると思うが、生木はやわらかくカンナが乗り易い。乾燥すると硬くカンナの歯を相当丹念に研がないと、きれいに削れない。シロアリも簡単にかじれる木と硬い木が並んであったらまずやわらかい木を食べ、やわらかい木がなくなったら硬い木を食べる順番はありそうだ。そこにものがあったからカジルことはするけれど、それ以上に好きでもないもの(例えば石油製品)をカジリ進むのは、それしか食べ物がないときと想像できる。

2.ヤマトシロアリは乾燥状態が嫌い
ヤマトシロアリは、無理をすれば乾燥部分でも蟻道を造ってつきすすむのであるが、これは周囲に食べ物がなくなったときの手段。できれば彼らも楽をしたい。床下乾燥は有効な手段では無いと伝えているサイトがあるが、私は有効と考える。(財)日本住宅・木造技術センターという日本では一番木の技術情報が集まる法人がある。ここでは建築基準法の性能規定にもとづく審査をする機関でもあり、業界では知らない人はモグリとまでいわれる由緒正しい機関であるが、そこが発刊している情報誌には「乾燥状態はヤマトシロアリに対し有効」と言い切っている文が掲載されている。確かに彼ら(シロアリ)も生きるのに必死であるため、周囲に好きな食べ物がなくなれば、たとえ環境が劣悪(乾燥した室内)であったとしてもそこに乗り込もうとするだろう。しかしそれは生きるための最終手段であり、長続き(多大な加害)はしないと思う。

3.ヤマトシロアリに好きな「木」と嫌いな「木」はある。
筆者自宅の周囲は松林があり、倒木もたくさんある。したがってシロアリの巣窟と呼んでも良い所。しかし自宅はまだシロアリ被害が無いと思う。これは周囲にまだおいしい食べものがたくさんあり、適度に黒ありがおり、シロアリの異常増殖を防いでいるからだろう。自宅の庭に松の杭と米ヒバの杭を並んで埋没させると数週間で松の杭にはシロアリが食いつき、数ヶ月たつと地面に近いところは完全になくなっている。米ヒバは数ヶ月たってもまだ穴があいていない。これは同じ条件での食害実験であるが、だから絶対米ヒバは大丈夫ということでなく、米ヒバが腐朽し始めたり、その周辺においしい食べ物がなくなると食害されるだろう。様々な条件で食害が始まり、その条件が米ヒバの場合きつく、米松の場合はゆるいのである。だから我々建築士は条件のきつい木を使い、住みにくい環境を作る。

 

※1・・・実はこのサイトで当サイトのホームページ記事を批判していた。批判していたのはこの記事で、私が防蟻と防腐がわかっていない建築士となっているが、それは良いとして、私の真意は、「法律は最低限守ろう」ということだ。これを否定することは、法治国家を否定することで、私は仮に悪法があってもそれを守ることがまず最低条件と考え、法律を無視することは明らかな理由をその当事者に告げ、同意を得ることが最低限必要な処置と考え、それを分かっていて掲載しなかったマスメディアは問題と考え記事にしたのだ。基礎断熱が良いとか防腐防蟻方法がわるいとかという細かい話ではないことを強調しておきたい。しかし、私はこのサイトの内容は、主張がはっきりしていて好きなサイトで、勉強させて頂いている事も付け加えておく。