ごめんなさい!!ストーブメーカーさん

TEXT 1999.4

3月に通産、建設省から告示された、次世代省エネ基準の説明会の講師で、(財)IBECの担当者によると、「今回の告示でほぼ全国において気密性が規定されたにもかかわらず、開放型ストーブ(いわゆるファンヒーターやストーブ)の使用制限は、穏やかな規制表現にならざるを得なかった。これはストーブ業界の圧力があったためであるが、皆さんには是非使用禁止していただきたい。・・・・」との説明が小声でされていた。またいつもの話である。どうして危険なものは、使うなといえないのだろうか?「これから建築される新築住宅は、使わないこと」といえないのは、どうしてであろう。きっと問題が大きくなって圧力がかけにくくなったとき、改善するのだろう。それまでの間の人には、我慢していただくということなのだろう。先進国の暖房を必要とする国で、開放型ストーブを使っているのは日本だけだ。輸出される開放型ストーブは、納屋や倉庫で使われ、住居室で使われることはない。日本にはとても奇妙な論理があるらしい。
開放型ストーブ・・・換気が充分のとき、灯油は燃焼することで、ほとんどが水蒸気と二酸化炭素に変化する。このとき必要とされる酸素は、人間が必要とする酸素よりも大きく、その分換気を多くしないと、不完全燃焼を起こす。(不完全燃焼は、生命に危険を及ぼす)また発生した大量の水蒸気を排除するために、換気量の増大は必至である。しかし換気量の増大は、せっかくの熱も逃がすため、熱効率は90%より落ちる。

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