FAQ

Q 外断熱の壁の中は、空洞ですが空気の流通がありますか?

音が壁が空洞ということで響きますか?腐りませんか?

 

  通常、外断熱だからといって特に音は響きません。空気はさほど流れません。  (壁を叩く状態でなく、室内の音の響き)

室内の音が響く最大の原因は、仕上げ材にあります。

一般的に多く使われるプラスターボードという素材が、堅いため

タイルで覆われている浴室のように、音が反射して、

エコー(響き)がかかりやすくなります。

この場合は仕上げ材を吸音性がある素材に替える事が効果的です。

また、間仕切壁が両面プラスターボードであると、

太鼓のような現象で、音が伝わりやすくなり、

聞こえるやすくなる時があります。この場合は、壁の中に吸音材を

入れたり、プラスターボードを2重張りすることが良いかと思います。

空気が流れないと木が傷むということは

ありません。腐朽菌が増殖する条件は

空気、湿気、栄養(木のこと)の3つが必要です。

この中で、湿気だけが一般的にコントロールできるため

空気の流通ががなくとも、常に乾燥状態を保つことで

腐朽菌は増殖しません。

腐朽菌はカビの仲間(本当は別物)と考えて

良いのですが、我々が目にするカビ類は、空気の流れが

多いと、胞子を作ることが難しくなり、よく目にする、

粉がふいた状態には、至らぬことが多く、昔の人は

この事でカビの増殖を防いでいました。それが腐朽菌と同じ感覚で

扱われ、通風=増殖しない=木が腐りにくい となったのでしょうか?

また、当時は濡れた土台や縁の下をすぐ乾かし易くするため

通風を重視することで、耐腐朽を抑えようと考えました。

したがって、空気の流れがあれば「木は腐り難い」というのは

あてはまり、エアコンのない時代の梅雨時は、

多少外が湿気っぽくっても、窓をあけて、畳に生えるカビを

防いでました。(カビがないということは、木も大丈夫とおもった。)

このことが、大工さんの中で誤解を生み、空気の流れが無いと

木が腐るということになっております。(事実そういう場合も多い)

湿気をできる限り排除できる、現代の工法とエアコンが造る室内は、

空気の流通がなくとも木が腐ることはありません。

例えば、「乾燥した」木を、大き目のビニール袋の入れて

数年間部屋の中に放置してもカビが生えない事は、経験的に

想像できると思います。