高気密・高断熱2

~近年の住宅の欠陥!!~

職務柄、多くの住宅のクレ-ムをみてきた。そして前にもまして「もっと高気密高断熱の必要性を訴えよう」と決めた。それは、冬の結露によって家がだめになってしまう事である。対応した多くの家は、新築後5年以内であるが、結露によって窓枠がベロベロ(塩ビコーティング合板のため)になり、壁はしみやカビだらけ。ところによっては、内部結露も発生していてひどいものだった。それなのにちっとも暖かくない。それでもまだ銀行に、多くの借り入れが残っている。住人は、他の家と比較できないので、最近の家は結露する事が当然と思っている。結露が多量に起こるのは、その家が、暖房に対応していない構造だからである。高気密高断熱の家なら、こんな結露は、殆ど起きないのに…

よく、徒然草の一部を引用し、「家は夏を旨とすべし」といって、高気密高断熱を否定する人がいるが、時代錯誤をしている。鎌倉時代は、暖房はなく、採暖(囲炉裏)で冬を過ごし、夏は冷房機もない。もし、冷房機があったなら、「家は冬を旨とすべし」になっていたかもしれない。エアコンによる、人工的な環境がお嫌いな人は、一度、中部地方の都市部で、夏を過ごしてみるといい。自分だけ、冷房を使わないようにしていても、周りは冷房機をつけるため、その室外機からの熱気が、すごい。また、コンクリートで固められた都市部は、気温が40度近くもなり、鎌倉時代とは、全く環境が変ってしまったことを感じるだろう。高気密高断熱は、人工的な環境を造るための器である。もし暖房や冷房をしないのであれば、必要はない。夏の別荘は、周りに天然の冷房装置があるため(森等)、冷房装置はいらないかもしれない。

もし真剣に住宅を考えるとき、本当の高気密高断熱を奨めないメーカーは、止めた方が良い。

madoketuro

このように結露したところはカビが生え窓枠がベロベロになる。
窓が結露して住宅の耐久性が落ちる事はサッシメーカーも認めている。

 

高気密・高断熱3