「 2008年02月29日 」一覧

講習会から ②

02.29 青字加筆

この講習会は、「今後社会の変化にあった商品を共(建設会社と建材商社)に提供しよう」という目的があったようです。ではその今後の最大の社会変化とは・・・、

最大の変化は、もう巷で何百回も告知されているとおり、未曾有の高齢化社会になる事。新築や建替え住宅の着工棟数は今後急激に減少。しかし、別なニーズが増えるそうです。それは高齢者が快適に住むことの出来る家のリフォームや改築です。

高齢者住宅で肝心な事はよく「バリアーフリー」といわれます。このバリアフリーは床に段差をつけず、手摺が要所あるという物理的事が頭に浮かびます。しかしそれと同じくらい大事な事が、「温度のバリアーフリー=温熱環境が良い」という事です。暖房期間が半年を越える新潟県では、いかに暖房期間を快適に過ご事ができるかが重要です。私には高齢の母がおりますが、昔は寒くても全く問題なかった人でも、今ではほとんどの居住空間(居室からトイレまで)を暖房します。居住空間の全てを暖房しないと、そうしてもヒートショックが起こり体調を崩してしまいがちです。この居住空間全ての暖房するためには暖房費が多くなる傾向があります。それを防ぐため高いQ値(高気密高断熱)の家が必要です。また、コンパクトな家にする改築する、家の内部で断熱区画を造るという方法も有効です。広い家に住みつづけたい人はQ値を1.0W/m2K以下にする事がポイントです。(断熱区画やQ値の事は以前のブログか当HPをご覧ください)

数年前に灯油式のFFストーブや灯油式床暖房を設置された人は、今は少々複雑な気持ちと思います。それは、灯油がここまで値が上がると想像していなかったからですが、このような高価な灯油式であっても、Q値が高ければ燃料代は抑えられます。まずは暖房方式よりQ値の良い家を計画することです。

他の留意事項として、家の内部はメンテンスはあっても良いと思いますが、家の外部はメンテナンスしなくても、家の機能が満たされる事も重要です。このような家造りを私は応援したいと思います。

因みにHP上にある25日に申し込み締め切った一回目の補助金が、一軒(36~40坪)当たり100万を超える申請になりそうな事がわかりました。性能評価にコストがかかりますが、現在計画中の方はこの補助金の利用をお奨めします。但し環境と設備設計の若干の専門知識、そして性能評価申請を設計できる建築士が条件です。