「 庭と木、外構 」一覧

基礎と擁壁(土留め)

道路側に土留めがあり基礎との距離は1530mmと小さく、基礎形状にはその配慮が求められる。

今週の日曜日に基礎の配筋検査を行うために見学会の終了したあと、現場用の靴を買って美幸町の家の現場に向かった。見学会会場にいるときに現場から電話があり、天候のこともあり水曜日に基礎ベースを打ち込みたいとのこと。となると何かあれば修正するのは月曜日が海の日なので修正は火曜日しかない。そこで急遽日曜日の夕方、見学会を切り上げ現地に赴いて配筋検査を行ったのである。

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一年目メンテナンス 夏期の床下エアコンの使用法

建物の表側のガレージ。このガレージが玄関の門代わりとなり奥に玄関入口がある。

長岡市に建つ今朝白町の家のメンテナンスにスタッフMが昨日伺ってきた。今朝白町の家は耐雪2.5mで耐震等級3、UA値0.27とした豪雪対応型の超高断熱住居である。

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少し無難?な「緑の家」の玄関戸

築28年経過時の拙宅。木の外壁、トーメイの玄関戸にしてから既に14年が経過して、理想的なシルバーグレーとなっている。またインターホンもなくノックで来客を知りトーメイなガラス越しで確認する。

「緑の家」で標準使用している玄関戸は25年間同じ上のスニッカルペールである。数年間ガデリウスも使ってはいるがこのスゥエーデン製のスニッカルペールが圧倒的に多い。

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上山の家 足場撤去と外構

黒い砕石は上山特有の岩石を砕いたもの。新潟では砂岩の丸石をよく使うが、この上山では砂岩より泥岩が多いようで丸石も地域柄ない。丸石は河の中流以降で採れるが山形のこの地域は全て上流にあたる。

土(目つぶし材)の上に書かれた落書き・・・

これは・・・

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超高断熱UA値=0.21w/m2の日ノ出町の家 魔法の給気フード

2013年に低炭素認定で県央地区第2番目の許可を得たUA値=0.21w/m2k(この数値は旧Q値ですと0.7w/m2K)の超高断熱住宅である日ノ出町の家の造園がようやく終わりましたのでその確認に伺ってきました。

緑が入ると「緑の家」のひとまず完成。さらに10年後が勝負!

家らしくなりましたね。屋根が低いので植林したばかりでも結構様になります。
なぜコンクリート塀が途中で終わっているのか?との疑問がこの完成形を見ると明らかになります。

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外構と木

新潟県の青空は一瞬。この時も15分くらいで曇る。

外構と植樹の大切は私が説明する必要もないくらい認知されていると思います。「荒町2丁目の家」も、現在外構の工事がされております。

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超高断熱 Q値0.99W/m2K で認定された「美善の家」完成間近

完成間近で外構工事に立ち会いました。

玄関前のシンボルツリーの位置はとても重要です。よって必ずこの設置には立ち会い、位置を指示します。それは同じ木が2つと無いので、造園屋さんが持ってくる木によっては場所が当初の位置と違う場合があるからです。
今回もとても立派な木が来ました・・・。植えたとたん形になる・・・ゾクゾクします。

さてこちらの完成見学会は今週末です。詳しくは左バーの見学会のリンクをクリックしてください。

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自然の素材が益々好きです。⑦

ブログ5年目に入りなんとアクセス数30万を超えておりました。パチパチパチ。

これもご覧頂いている皆様のおかげです。ありがとう!

三条の東裏館の家・・・一年半ほど経ちました。

木々もようやく根付き気持ち良い葉を広げてます。

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季刊誌「木土愛楽 42号」の差し替えについて

先日季刊誌「木土愛楽 42号」をお送りした皆様へ


印刷時のファイルが訂正前のファイルでしたので差し替えをお願いします。

ここをクリックしていただければ、正しいファイルがダウンロードできます。

メイルでお送りした皆様には再び新しい「木土愛楽 42号」をお送りします。申し訳ありませんでした。


自然の素材で水盤の坪庭

流れ落ちる水の音・・・いいですね。しばし聞き入ります。
人は体の75%以上を水分で構成しているので、素直に染み入る感じの響きです。

石は・・・古くから建築に使われる自然素材です。

電気がない昔は、固い石はきれいに切断などできなかったので、鏨を使った割り肌としてつかわれてました。ですので庶民の家などではめったにない素材です(丸石除)。

電気が一般的になり、石の表面が磨けるようになると、水磨き(本磨き)が簡単にできるようになり、百貨店の床や最近では衣料のシマムラさんの床でも見られます。

石英を多く含む石の耐久性は非常に高く、墓石に利用した場合は、その水磨き表面は長期間(50年程度)ツルツルしたまま継続し、これが石の最大の魅力となってます。同じように釉薬をかけた焼き物(食器、便器等)も比較的長く続きますが、表面が薄いので、ちょっとした衝撃で表面が破壊されます。

何回かご紹介しているこの水盤は、メンテナンスを軽減するために水のはる表面を本磨きしております。ツルツルが長期間続くので藻の除去が比較的簡単です。

水盤は2つのアプローチがあるとおもいます。ひとつは今回のようにツルツル仕上げ、その光沢を長期間維持すること。2つ目は藻やコケをわざと生えやすいようにし(または石自体が生えやすいものを選ぶ)、古びた感じを出した水盤。

両方とも魅力的です。後者もメンテナンスにそう気を使わなくともそれなりの風情を出してくれます。今回は、坪庭ゆえに広がりのある大きい水盤を使うイメージでしたので、前者のツルツルの水盤を計画しました。

自然素材の魅力は、「ソリッド」であることにつきます。
表面だけをきれいにメッキしたまがい物でないソリッドが、
磨耗したり、傷ついたとき、手直しできる安心感があります。

その何回かの手直しを経てようやく図面どおり近くなりました。本来ならもう一工夫ある加工を、図面ではお願いしたのですが、ギブアップのようです。水の落ちた音にそう影響はないのでこれで完成とさせていただきました。
各工事担当の業者さんは、下の図面だけでは完成形が想像できなかったようで、完成して初めてこうなるのか!とうなづいてました。私の頭の中では完成形は最初からあり、それが設計図として表現されます。

水深2cmのゆっくりと循環(10W )する水。
まるで深山の小川のせせらぎ音のようです。
造って頂いた石屋さんの社長さんも完成写真を一枚。
当方強い推薦のメタハラの照明の効果も抜群でした。
(照明は消費電力250Wもあるいので、普段使いは
できませんが、お客様の御もてなしのときに
使っていただければと思います。また4日に一度換水をすれば

夏場でもボウフラは発生しないでしょう)

施工業者
水盤以外の工事 津野建設(新潟市)
水盤 若槻石材店(三条市)


自然な木々 ナチュラルガーデン 続の続 (モダンな坪庭)

ナチュラルガーデンの家は、正反対のイメージの坪庭があります。坪庭のあるプランは長いアプローチと共に建て主さんの当初からのご希望です。
家にお見えになるお客様に、玄関戸までの空間を心地よく感じて頂きたいという、おもてなしの心です。

基礎が高いので、玄関まで階段が多く必要ですが、それを感じさせず奥へと導くアプローチ。
まだ左下の路地草は植えられておりませんが、雰囲気のあるアプローチです(照明の位置は、何度も現地でシミュレーションしました)。

アプローチの左手一番奥に坪庭はあります。当初は普通の緑がある坪庭の予定でしたが、閉鎖された「じめじめ感」になりそうなので計画変更。酸性雨に強い御影石貼りで、本磨き仕上げの大きな水盤を設けました。
この水盤は二つから成り立ち、写真にあるとおり腰掛のような大きな水盤で巾は2.4mになります。
もうひとつの水盤は、床自身が水盤に見立ててあります。小さなプールのような大きな水盤となります。

今日の「主」のもてなしは、紅葉した葉っぱを浮かべてありました。
水盤は顔が映る本磨き仕上げであるため、コケ類が生えてもお掃除が簡単。いつでも清潔に保ちやすいはずです。

「さらさら」と流れ落ちる水の音は、心を落ち着かせてくれます。水はポンプで循環させており、その消費電力も10Wのものをチョイスしました。家中のホタルスイッチの消費電力よりより少ない電力です。ちなみにホタルスイッチは使ってません。

暗くなりがちな坪庭が「きらっと」自然に明るいのは、メタルハイランドという水銀灯を高さ7mのところから真下に照らしているからです。

そして玄関に入るとこのように、窓ガラス越しに月下の水に浮かぶ落ち葉を目にして、・・・しばし無言で眺めます。

PS
家の中央近くの坪庭と言う場所柄、外部ながらユニットバスと同じFRPと言う素材で全面防水を施し、長年の漏水にも万全を尽くしました。そのため坪庭ながらある程度コストがかかり、それをご理解頂けた建て主様には大変感謝いたします。


自然な木々 ナチュラルガーデンの一次工事終了 続き


ナチュラルガーデンの和室前の庭です。

やはり日本人ですね。このコントラストと形には何か言い知れぬ美を感じます。
雨の日の幹や葉っぱの濡れ色がなんともいえません。晴れた日には絶対にない鮮やかな色です。

うっとりするような色彩ですね。
さて、今日はもうひとつの外構工事で坪庭の水盤の手直し工事の立会いのため現場に行きました。そのとき昨日ブログでご説明したコンクリートの水切りのリアルショットが撮影できましたのでご案内します。

雨の雫が笠木先端にあるのがわかります。強く降っているにも関わらず、笠木の直ぐ下はまったく濡れてません。水がよく切れてます。

下から見上げると雫の位置がよくわかります。この切れ位置だから汚くなりにくい打ち放し塀ができます。当たり前の納まりです。

中庭の設置される石の水盤の寸法合わせをしています。

硬い石もダイアモンドカッターでスムーズにカットしてます。この水盤のご紹介はいずれいたしますが、中庭のじめじめした感じを嫌い、明るく清潔感をもってお客様をお迎えしたい玄関を!と考え巨大できらびやかな水盤(巾2.3m)を計画しました。


自然な木々 ナチュラルガーデンの一次工事終了

レッドサンセット・・・名前のとおりの木です。まだ県内の庭には珍しい落葉樹で、植木屋さんのお勧めでしたので、建て主さんが迷わずチョイスされたようです。
最近の家は本当に落葉樹を植える家が少ないです。落ち葉を嫌うからでしょうか?落ち葉も自然現象です。落ち葉から豊かな土が生まれ森になります。近隣の落ち葉が自分の庭や敷地に入ってきたら、土の栄養が来たと喜びを感じます。

写真以上にびっくりするほど、イロハもみじの真紅と外壁の色が似合うお庭の一次工事が終了しました。和風になることを嫌い、雑木(落葉樹が主)類でまとめて、里山を凝縮した雰囲気で計画します。それらしくなるには数年掛かりますが、完成形を創造してグランドデザインをしました。

アプローチに落ちている葉っぱがいいですね。植えたばかりなので、木がまだなじんでませんが、コンクリート打ち放しとの相性もよいですね。コンクリート打ち放しは、よく見かける仕上げですが、大事な工夫がしてあります。それは上の「笠木」と呼ばれる水切りです。写真の丸印のように壁面より上が出てます。これで壁面が汚れるのを防ぎます。
細かいところですが、これがあるのとないのでは、相当違います。
笠木がないとこんな感じです。上端に溜まったの汚れが雨で流れ壁面を伝わると「よだれ」になります。

緑の家の笠木を設けたコンクリート打ち放しの壁。4年経っても新築時のまま。
このあたりが設計事務所の細かい仕事です。普通の会社はこの笠木を設けてませんね。当事務所がこれを指定すると業者さんは不思議な顔をします。

もちろん高さの低いコンクリート打ち放しや、見えにくいところは笠木を設けいませんが・・・。


新潟の家 ナチュラルガーデンの庭木の手本

先日ナチュラルガーデンでお手本となる本の事をお伝えしました。この本がそうです。
この本は、10年くらい前に偶然出会った本で、今でも大切に本棚に置いてあります。

生命の森というタイルとですが、内容は新潟県の森について分かりやすく書いてあります。学術的な事と経験上の事が融合しストンと心に響きます。
本物の森は主となる木があり、それを取り囲むように森が形成されており、更地から森ができるまで数百年ほどかかるそうです。
森の初期はおなじみの松林から始まり百年で落葉木がとって代わり、更にその後数百年で主木の森が形成されます。主木といっても一本ではなくその木の種類の事で、例えば「赤がし」などの事です。
日本の庭は、手入れを怠ると日本の気候が木の成長に適しているので、あっという間に荒れます。この荒れが百年続いてようやく本物の森になっていきますが、普通はそこまで待てないので松や椿など初期に形成される森をまねる事が多いです。それを最初から本物の森の構成で植え込むと、数十年で本物の森ができます。この会が手掛けた実例では長岡の川崎小学校の森や三条の川瀬クリニックさんの「樫の森」などがあります。三条の「樫の森」はその名前のとおり、樫の木が主木です。

本物の森はいつも構成が決まってます。まず道路(海岸)から
そで族→マント族→林
ですね。林には主木がありその下や近隣に低木があったりします。こういった森の構成を計画し植え込むことで、本物の森のように木に勢いが生まれ妖精が住むような「気」が感じられるようになります。
逆に林の中にある低木(EX.ミズキや山ぼうし)などは、元々マント族に風から守られ、強い日射からも主木や高木に守られている生い立ち上、風が吹きつける所や、一本立ち、強い日射が当たる所に植え替えると、あまりよい木になりません。そして痩せた木の庭になります。
普通の庭屋さんはこの事をあまり説明せず、この木は風に弱いとは、日に弱いとかで済ませますが、風に弱い場合、他のマント族とのセットで植え込む事で防ぐこともできます。要は早めに本物の森の構成を造れば、見ていて勢いのあるナチュラルガーデンの林ができますね。
だからこの会の手がける庭は、早めにその森の構成を造って植え込み、数十年で本物の森を街の中に造ってしまします。一度本物の森になったその中は、独特の森の匂いがあり、雑草も生えにくくなります。川崎小学校の森は有名ですね。

この本は森を知るための素晴らしい本です。是非一読をお勧めします。ただ残念なことに本屋さんでは置いてません。在庫があれば直接上の写真にある出版所から入手できます。ご興味のある方はどうぞ。


新潟の家 家と庭の関係

先日の建築士管理者講習会のお昼休みが70分あったので、ハイブ長岡から車で15分くらいのところにあるI邸の写真を撮りに行った。

 I邸は 1年半前に完成した耐雪2.5mの住宅である。完成当時は冬で雪景色の中のI邸で、外構工事もまだ終わっていなかった。

そのため外構工事が完全に終わった夏の写真を撮りにいったのである。

広い庭は、一面芝生で覆われ綺麗に手入れがされている。このシンプルな庭がモダンデザインI邸にはピッタリ。大きな窓から透けて見えるセンスの良いダイニングテーブルと椅子。何かインテリア雑誌に出てくる家のようである。外からうっすらと見えるリビングにはある程度緊張感が必要ではないかとお尋ねすると、「特に意識してません」とさらり。さすがIさんである。

さて、建物は大きな窓が東南と南西面にあるので南西面には、ケヤキの木を植えるとちょうど日陰になりさらに、お隣からの視線をさえぎる。これは当初からの計画である。まだ小さい(4mはあるが周りが広いため小さくみえる)が、あと10年するときっとさらに建物を引きたてるであろう。家と庭は一体。どちらが欠けても違和感があり、美しい家とならない。とても大事な要素である。

窓が綺麗に配置され、突然伺ってもその窓から綺麗な家具配置が見えるI邸。この付近のランドマークであろう。


最近多いロフト収納の危険性

一昨年、昨年と木造住宅で耐震強度不足問題が大手メーカーで数多く発覚した。その原因の一つにロフト収納問題がある。ロフト収納は非常に重宝されチラシにも最近多く紹介されるロフト収納であるが、収納だからある程度の物が入り、その家の総重量が重くなることは確実。覚えているだろうか?阪神淡路大震災が起きた時に、「瓦屋根は家の重量をアップさせるので不利である」という情報が多く流れた。これは本当である。地震力FはF=mg(m・・・家の重さ、g・・・加速度)のため木造住宅の構造計算する時には、家の重量が大きな決め手なる。瓦屋根と金属屋根を比較すると30坪位の家では、2tくらい瓦屋根の方が重い。ではロフトがありその大きさが2階の半分くらいあるとどのくらいの重さで計算しなければならないか?それは瓦屋根よりはるかに多い5tくらい(地震時の計算)である。つまり普通に家をつくるより15%~10%くらいは余計に耐力壁がいるということである。これは建築基準法施工令46条第4項の規定に基づき告示1351号で明確となっている。この増やす耐力壁を上で案内した大手メーカーは計算しなかったらしい。(忘れやすい項目である)

さて、今の計算は2階の屋根下にロフトが半分くらいある場合。最近のチラシには屋根下と2階床下と1階床下と5層くらいになるものがある。これほどあると耐力壁は2割から3割増しとならなければ建築基準法違反(所謂耐震偽装)となる。はて、実際計算しているのか?もし忘れているとしたらとても危険なことである。もしロフト収納がある場合、割り増した耐力壁計算書(構造計算書)を提示して説明してもらう必要がある。