動画系のネット情報と換気等

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ホームページトップ画面にある過去HP(ピンク→のところ)をクリックすると1998年から存在する古いHPのところに飛ぶ。

先回・・・「緑の家」のホームページやブログ自慢は、とにかく情報を削除しないといことに尽きる。1999年から25年間のネットに上げた情報は可能な限りすべて公開している。・・・と書いた。皆さんも思い当たる事があると思う。

少し古い家電機器が調子が悪いとおもって説明書を見返そうとおもったら見当たらない。そんな時直ぐにネットでそのメーカーに行って検索すると思う。すると10年以内なら大概ネットでも公開されており、もしかしたら10年以前の機器でも取扱説明書がしっかりデータとして残されている。一方家はどうか?

当HPのトップページの一番下にも過去HPに飛べるボタンがある。

ハウスメーカーをはじめとする各建設会社、工務店のホームページへ行っても10年前はおろか数年前の仕様すら出てこない。毎年変わる仕様で昨年のものすら見つけることが出来ないかもしれない。しかし、家は対応年数は各社少なくとも30年以上と謳っているのだからそのくらいまではその情報(動画も含む)を消すべきでは無いと思うのは私だけだろうか?

例えば換気の事・・・本質的にはこの2007年のHPで書いた内容と変わっていない。選んでいる製品は当然品番だけは現在と違うが、ロスナイを主に使う事が2007年から17年も変わっていないことに自身でも少しだけ驚く(カテゴリーで換気に詳細な内容有り)。現在は同じ第一種熱交換型換気扇でもダクトタイプも主力になっているが、ロスナイをはじめとする単純な第一種熱交換型換気扇を標準にしている。第一種換気扇の安定性は過去何度もブログで案内しているからそれをご覧頂きたい。理由を無理矢理簡単に要約すると、「高気密住宅において換気設備は人の健康を維持する大事な機器であるため安定性が一番であり、その点では第一種換気システムが最も優れており、快適性も簡単に手に入る」ためである。「緑の家」でも省エネ性はとても大事であるが、幸福感を増幅する快適性は、年間数千円のわずかな差の省エネ性より勝ると考えているので、要約の文中には出てこない。

さてそんな換気設備であるが、こちらは大変な量の情報がネットやその動画でさまよっていて、建て主さんが最も悩む設備だと思う。その情報の取捨選択で大事な事は、やはりまずは法律を守っているか、また国のマニュアル、指針、JISで定められた規定を守っているかがまず選定条項となる。シックハウス法が始って換気の実質義務化は20年も経過するので、最低でも10年間くらい変わらずにお薦めしているシステムがあるかである。

私が最も問題だと思うことは、数年でお薦めするシステムや機器が変わる事である。住宅は他の機器とは違い、30年間は最低維持することが前提である。たった数年でお薦めする機器やシステムが変わると言うことは、最初の選定が甘かったことに他ならない。甘いと言うことは選定する知識や考えが浅はかだったことにもなる。今回のテーマの換気設備は、住宅で換気が義務化されてから20年も経過しているので、10年前から換気システム(第一種、第三種、ダクト、ダクトレス等の方式)が頻繁に変わるようなら、何らかの問題があったと言うことになる。特に最近最も懸念しているのが壁内や床下内に積極的に取り入れる換気方式である。10年後、20年後の床下内や壁内の想像ができれば良いのだろうが・・・。当然換気のダクト内も同様だが、こちらは交換が可能であることが大きな違いである。

また最近めっきり聞かなくなった窓断熱装備として「ハニカムスクリーン」、「ハニカムシェード」があるが、私は一度も薦めたことも採用したことも無い。なぜならハニカムスクリーンを設置すると窓サッシ内側で結露する可能性が明らかに高くなるからである。これは結露計算をしたことのある人、またはその知識がある人なら直ぐにわかる。逆にそんな事を想像できないようであれば、高断熱住宅は設計することが難しい。結露してまで窓の断熱性能を上げることは私の中にはない価値である。最近は話題にならなくなったのは結露する欠点が巷に広まったからだとおもうが、それでも「隙間を空けて使えば問題ない」とのことに、そんなコトしたら断熱性は殆どなくなるので当時断熱性能アップを信じて採用した建て主さんには、仕方ないと言うほか無いし、それでも意外と満足しているかもしれないので一概には決めつけはできない。しかしハニカムスクリーンを高断熱住宅に積極的に薦めている会社はもう少ないだろう。

このように数年で仕様やお薦めが変わる事はその事情によってやむ得ない場合もあるが、多くは最もあってはならない思慮不足によるもの。その際にHPからその記事を削除することが行われ、過去の記事が残っていないのである。

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コメント

  1. Alfa147 より:

    ハニカムスクリーンが最近オススメされない件,たしかに,と納得しました.
    日射取得重視で南面ペアガラスを推奨する団体と,ハニカムスクリーンの会社とつながりがあるようですし,きっと,南面ペアガラスの弱点を補うための商材として流行ったのではないかと思いました.

    立地や気候,地域性でも変わるでしょうが,以前の南面大開口窓のそばは眩しくて過ごせない,というお話も妙に納得しました.
    高性能ガラスを採用したトリプルの樹脂窓もスエズ運河問題で受注停止になってしまったようですが,色々な意味で無難な選択というのは難しそうです.
    ガラスの選択に関しては,エクセルシャノンであれば枠が共通なのでペア→トリプルにもできるでしょうし,しばらくはハニカムスクリーンで乗り切って,後々アップデートするのもアリかな,と思っています.

    • Asama より:

      Alfa147様

       コメントありがとうございます。

      >日射取得重視で南面ペアガラスを推奨する団体と,ハニカムスクリーンの会社とつながりがあるようですし,

      初めてその話は聞きました。もしそれが本当なら驚きです。

      エクセルシャノンさん方式がよいとは思いませんが、η0.32等の豊富なバリエーションのガラスは大変都合がよく、長期メンテナンス性を考えた上でパッキンや枠の新製品移行が長いデメリットが逆にメリットになっております。

      いずれでも意見、情報をありがとうございます。