鹿嶋市の家 完成①

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青い空に映える「緑の家」の特徴であるコーナーサッシとそれを強調するコーナー庇。

茨城県鹿嶋市の建築中の「緑の家」が完成した。この鹿嶋市の家はAグレードの仕様で有り、G3以上のUA値0.2w/m2k断熱性能となる。

杉の外壁、大きい庇、深い位置にある窓サッシ、簾留めが普通の家とは違う外観となる。

基礎が高く1階床の高さは通常の家の2.5倍もある1.5m。しかしその基礎は外壁に覆われて外部からその姿が他の普通の基礎高の家と同じ。また玄関が地上すれすれからとれるほど低いのが「緑の家」の特徴。

更にAグレードでは全ての窓に大きな庇が取り付くのも大きな外観上の特徴。昔の家はこのように全ての家に庇をつけて窓廻りを保護していたのであるが、庇の意味がビルで使われていたシーリングによって無くなったので、現在は庇の無い家が殆どである。逆をいえば、「緑の家」では庇があるので窓廻りのシーリングはAグレードでは原則ない。つまり15年ごとに打ち直しが必要なシーリングがいらないメリットが復活したのである。また当然外壁を剥がさなくとも窓の取り替えが可能な納まりは15年前(2009年)から継続している。

鹿嶋市の家の窓の取付け位置からどこに床があるのかわからない程自由な取付け。

さて話は玄関の位置に戻るが、これほど玄関が低いとこの部分の白アリの侵入防止が大事となる。一般的な考えかたでは、薬剤や物理的に浸入防止を考えるのであるが、「緑の家」の白アリ防止方法は積極的なメンテナンスよることになり、家内部に侵入する際どうしてもそこを通らないと入れないような所を故意に作って、そこを集中的にメンテナンスすることで白アリ対策としている。

この砂利はインテリアでは無く白アリ予防の要となる納まりで「緑の家」オリジナル発想である。

鉄壁の防御をするのでは無く、わざとその所へ誘導するような方法でメンテナンスをする柔軟な発想である。

砂利を少し取り去るとスラブが直接現れる。一体打込みされたスラブは一枚の頑強な板となり、この表面でしか白アリは移動することはできない。

目視で蟻道を発見して手で破壊することは無論、砂利のような動きやすい素材の動きで造られた蟻道が少しの振動で破壊される。

最後にシンボルツリーを設置して外観は一応完成となる。

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コメント

  1. Miyazaki より:

    たいへん丁寧な説明をありがとうございます。
    外壁は構造材ではないから、このあたりが要点なのかなとは思っていましたが、すっきりしました。

    説明の中で気がついたのですが、下げたのは外壁だけでなく、断熱材も下がっているのですね。
    基礎の断熱性能を向上して、なおかつ縁が切れているから白蟻対策もできますね。

  2. Miyazski より:

    外壁を基礎まで下げて貼ると、雨の跳ね返りが掛かってしまい、高基礎のメリット(木材が腐りにくい)が損なわれるように思えるのですが、これはどういうふうに考えればよいのでしょうか?

    • Asama より:

      Miyazski様

      とても良い質問をありがとうございます。この件は頃合いを見て説明しようと思っておりましたので丁度良かったです。

      まず最初に外壁の役割と主要構造材を整理する必要があります。

      外壁材に水がかかることは当たりまえで、当然基礎が高くても外壁材には雨水はよくかかりますが、そもそも外壁材は雨水を受け、表面で防ぐのがその役割です。よって雨水がかかるだけならそれ自体は問題ではありません。では何故雨の跳ね返りを心配するかというと、古い木造住宅は真壁などの構造材が露出している外壁がありました。この時こそ高基礎すれば土台に下から飛び込むような雨がかりを防ぐこと及び基礎上部は跳ね返りの土砂の粒が付かないメリットがあります。
      そこで建築基準法の49条2項では「構造耐力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から一メートル以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない。」とあり、対象は主要な構造部材であり外壁材とその下地は含まれません。外壁材は濡れる事が多くても乾きが早くなるように計画されるのでそれ自体耐防腐防蟻素性能があります。また土砂の跳ね返りがくっついて困るのは地面と連続してつながる基礎外面です(白アリが蟻道を造るやすくなるため)。また土台や柱は一度染みこんだ雨水は直ぐには乾きません。そこで柱や土台等の主要構造部が地面から離れていれば跳ね返りがなく濡れる心配も少なくなり、仮に低い外壁材に跳ね返りの土砂がかかっても、基礎外面と縁が切れているので蟻道を簡単に造れないことになります。実際この「緑の家」でも基礎高は1.05mでその上に土台や柱があります。しかしながらご指摘の通り外壁も木である以上腐る素材ですので少しでも高い位置にあったほうが良いことはその通りです。

      次に防腐防蟻以外の価値でみると・・・基礎上部にあるアンカーボルトなどの熱橋を防ぐには、2011年のこの説明の様に基礎の外側に断熱材を貼り、それを保護する外壁材があったほうがよい仕様となります。そこで基礎高1.05mの時にどちらを優先するかですが、長期優良住宅を取得するには基礎にかぶせる外壁の通気胴縁に防腐防蟻性能を求められるので外壁材を下げないことが現在の「緑の家」の標準です。外壁材を下げても防腐防蟻性能を満足させるためにタイベックシルバー+ホウ酸系の防蟻剤であれば性能を満たせますが、ホウ酸系に含まれる界面活性材の影響がタイベックシルバーでも全くないわけではありません。やはり界面活性剤を使う防腐防蟻剤はホウ酸系であっても使わない方が良いと思われます。一方長期優良住宅を取得しないのであれば外壁材は下げても私は特に外壁材が容易に腐ること及び白アリの侵入のリスクが高くならないと考えており、そのケースごとに判断しております。 言葉だけだとわかりにくいと思いますので機会があればブログで図などで説明したいと思っております。