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冬だから基礎のコンクリート強度に更に注意します。

2010.02.18青字加筆

この写真は、基礎に使うコンクリートの強度を測るためにサンプルを抜き取っているところと、スランプ試験をしているところです。

冬に基礎工事される事もおおくなりました。
コンクリートは固まる前に凍結さえしなければ、低温湿潤である新潟の冬は、コンクリートにとって都合のよい環境です。但しあまり気温が低いと、20度の標準温度より強度がゆっくりとしかあがりません。そのゆっくりさでは工事進捗に支障をきたしまから「温度補正」を行います。温度補正とは、コンクリートの設計呼び強度に割り増して早く強度が出るようにするコンクリートの作り方です。

オーブルデザインの「緑の家」はコンクリートの設計呼び強度が27~30N/mm2なので通常プラス3上げて30~33N/mm2以上に温度補正します。

さてこのコンクリート設計呼び強度は家の耐久性に重要な数値です。強度について詳しくはこのコラムに掲載しました。

下の図のように現在の国の基準(住宅金融支援機構)では24N/mm2以上が標準ですが、4年くらい前は21N/mm2、12年前は18N/mm2でした。つまり年々高くなってきています。
オーブルデザインの標準では12年前から27~30N/mm2です。これはとても手前味噌で誇れる先見性です。コンクリート呼び強度を一度設計者に聞いてみてください。温度補正は?スランプ試験は?そして強度はいくつですか?この質問でその設計者、施工者の力量がわかります。※いずれも「呼び強度」です。設計基準強度ではありません。

いつも申し上げておりますが、家の設計はバランスです。全てにおいて基準を満たす事ができることが住宅専門の設計事務所の力です。

ちなみに木造軸組住宅の温度補正はそう厳しく考えなくても良い場合が多いです。これは打ち込みから上棟まで8日くらい、その後本格的に基礎に加重が掛かるまで2週間以上掛かりますから、ちょうど4週間を迎えたところで加重が半分も掛からない状態です。ですので厳しい行程以外は+3位の補正値でもOKでは無いかと思います。工程管理を把握できれば設計者の判断となりますが、この時期は+3は必要ですね。