「 2010年02月25日 」一覧

新潟市 雪のトラブルを防ぐ 家編

今年は新潟市では26年?ぶりに積雪80cmを超えました。最近の新潟市は一番多く降っても30~40cm。その倍の積雪が2日間で降ったので交通は大混乱との報道もありました。

長岡市で一晩40cm積もっても交通が壊滅するほどの影響は受けません。ところが新潟市では一晩に40cm降ると交通は壊滅的な影響を受けます。新潟市は融雪道路ではないため除雪車が頼りですが、除雪車が通ると道幅は半分くらいになり、また4m道路など狭い道や坂道も多いのでとても大変な状況になります。こんな時は無理をせず素直に会社や学校を臨時休業したほうが良さそうです(やむ得ない業務を除く)。

さて本題ですが、
雪のトラブルで一番多いのが、屋根からの落雪で怪我や車などが壊れてしまう事です。特に最近流行の「太陽光発電パネル」は表面が強化ガラスでとても滑りやすい素材です。ですので何らかの対応がされていない屋根に設置すると雪はおもしろいように落下します。先般このブログで注意喚起してましたが、やはり多くのところで問題が起きたそうです。
新築時ならそれ相応に設計者が気をつけるようですが、後付け施工された太陽光パネルから落雪でカーポートの屋根を壊した等の被害を聞きました。
実は当事務所のある家もお隣からの落雪が敷地内に飛び込んできて、設置されていたエアコンが雪で埋まり運転が不調になった事を聞きました(掘り出すのも堅い雪のため大変だったらしい)。

我々設計者は「新潟市では1mの雪が降る」事を前提に家を設計します。これは法律で決まっている事で、もし1m以上の雪なら「想定外」といえますが、1m以内の雪で建物の不具合が生じてはいけないですね(自戒をこめて)。

 7年前に建築した新潟市のある家。建物平面形状が△であるため屋根に曲面を持つ急勾配部分がある。そこで雪止めが鱗のように細かく設置されている。見た目はイマイチ(勿論ファサード側ではないので許せるはず)であるが近隣敷地へ雪がなだれ込まないような配慮で設計してある。外壁はガルバニューム。