
いつもは上手く出来るのに、なぜか思い通りにならない又は計画通りにならないことが4つも続く時って・・・ある。先日がその日だったようだ。
広島県広島市で建築中の「緑の家」の完成検査をスタッフMと行うために、先日新幹線の燕三条駅に行く準備していると、スタッフMの事務所携帯がなる。現在オーブルデザインでは4件の施工が進行しており、3棟でタイムリーで大事な工程の基礎から上棟、耐力壁の工事監理途中。よって現場からの電話に出られるときには必ず出ている。しかし今回の電話では意外と時間がかかり出発時刻を5分ほど過ぎてしまってから車で出発。この電話が後ほど尾を引くとはこの時は知らなかった。その日の新潟は12月では珍しい晴天で、道路は混雑しており、いつもなら10分で燕三条駅に着くはずが、近い道を選んでも20分くらいかかることになった。それでも発車2分前に駅に到着したが、なんといつも駐車する大きな駅駐車場が全面工事で封鎖されており、仕方なく隣の駐車場へとハンドルを切るがそこはすべて満車。そのとなりもその隣もすべて「満」の表示で、この時点で終わったと思った。当然発車時刻はとうに過ぎ次の新幹線に乗るべくチケットの再手配をしようと考えたが、駅近くの民間の駐車場もすべて満車であり、それなら今この車で来ても意味のないことで、一度事務所に戻ってタクシーしかないと判断して、事務所に戻る。すぐに改めてチケットを仮確保し、タクシーが5分で来れることを確認してからチケットを本購入。その後タクシーは順調にきて、さらにタクシーの運転者さんが気を利かして裏道を走り、渋滞にはまらず無事10分で燕三条駅につく。タクシーの車内から見てもやはり駅に近い駐車場はすべて満車表示。この時点でタクシーで駅に向かう判断は間違っていなかったと喜ぶ。しかし気を緩めることなく、今回は東京駅経由であり燕三条駅で東京から広島へのチケット時間変更をしなければならない。土曜日で混雑時に無事に確保できるかを考えつつ一時間も遅くれたので東海道新幹線も一時間ずらして取り直す。運よく席が確保できた。しかし本当の試練はこれからだった。
まず燕三条駅で新幹線に乗り込むと、席にすわりペットボトルのお茶をのもうと蓋をあけたとたんに、先ほど電話していた現場からショートメールがくる。スタッフMの代わりに私がそれを見ると画面に上棟中の画像が表示され、打ち合わせと違う養生がされていたと判断し、これは大変とおもってデッキですぐに電話をしようとペットボトルを隣のまだ空席だったシートに横にしておくと、当然ペットボトルのお茶が半分流れ出した。そうだ・・・先ほど飲もうと思って半分蓋を開けていたこと忘れていた。そんな初歩的ミスは一時間乗り遅れたことで、やはり動揺していたのである。隣の他者の指定席はお茶でびっしょりと濡れ、さらにそのシートから流れ落ちて後ろの席の床を伝わりその先の後ろの席の床に。見た瞬間に悲惨でこれはまずいと思ってすぐに後ろの人に声をかけ謝罪をしたので、とりあえず後席に被害はない。後ろの後ろの人にも謝罪。それを終えると当然ぺットボトルの半分の量(300㏄)の液体をもふくものなど持っていないので、車掌さんが来るまでまっているほかなく、電話もしなければならないのでデッキにでて電話していると車掌さんがきて一連のことを把握。やはりお茶をこぼした席には浦佐駅から人が座る予定だというので、自席と変更していいかというと了解しつつちょっと待っててくださいとのこと。それが終わると途中つながっていた電話にでて現場状況を確認し、私の見立て間違いで問題のないことを確認して電話は終える。なぜ見立て違いだったかは、その前日にプレカット会社さんの単純入力ミスで上棟が一時中止となっていたから、再びそのような間違いがないようにピリピリしていたから。さて浦佐駅の前の長岡駅に着く前に車掌さんが再び来て、「隣の席の方が来たら別の席を案内するので、その方が来たら車掌室まで来て声をかけてほしい」と伝言されたので承知して浦佐駅までその濡れたシートにコンビニ袋を乗せて、私が座っていた。これはすでに席を取り換えたためと自身でおもっていたためだが、今考えるとそこには座る必要はない。であるが当時は、周囲は車掌さんが何度も私に話しかけるので何事がおきたたのだろうとのオーラに包まれており、やはり正常な判断ができにく環境ないのだろう。濡れた床はこの時点で車掌さんが持ってきてくれた紙シートでふき取っていただき、後ろの席の人への処理は終了。あとは隣の席を予約した人を待つだけ。浦佐駅までの時間はあっという間で、駅に着き車内のドアが空き2名の人が入ってきた。最初の人は通り過ぎたので違うなと思い、2人目の人を注視すると目が合い、なんで「君がそこに座っているか」の表情を浮かべ、直ぐに簡単に説明と謝罪し、車掌室へ向かって一緒に歩いた。乗っていたのは7号で車掌室は8号なのですぐ隣。車掌室が2つあり両方のドアをノックしてもいる気配がない。あとで考えるとそれは発車直後処理に追われていたからで室内にはいらっしゃたのである。隣人さんは怪訝そうな表情をう浮かべ「車掌さんがいつもいるとは限らないからね」と私より年配そうな人はいう。しかし10秒ほど待つと戸が開いて先ほどの車掌さんが出てきて、新たな席を案内されて席に座ったところで改めて座るべき人に謝罪をして終了。次に車掌さんに「今回のクリーニング代はいくらですすか?と伺うと優しい笑顔で「結構です」とのこと。丁寧に対応いただいてほんとにありがたい。ここでようやくこのお茶をこぼしたことは終了。これでもうようやく東京駅へ無事につくと思っていたが・・・さらなるハプニングが起こる。大宮駅に着く寸前に新幹線は駅でないところで停車しアナウンス。「東京駅で電車の戸のトラブル点検のため、現在大宮ー東京駅間で新幹線が数台止まったまま。そのため大宮駅は他の車両で侵入不可。よって当車もしばらくこのままここで停車したままになります。大宮駅でお降りの方は座席に戻ってアナウンスがあるまでしばらくお待ちください」とのこと。ここで「しばらく席に戻って・・・」が時間がかかることを示唆した言葉であったため、シート上でパソコンを開きWeb上のスマートEXにアクセスし、東京ー広島間の予約を変更する。20分くらいみればよいと思い、予定より20分遅れに変更。無事に予約がとれ、席に座っていると20分しても新幹線は動く気配がない。これはと思い、変更にさらに変更しまた20分後の新幹線に予約変更。さらに10分が経過し、まだ動かないので次の新幹線に変更した。その直後動き始めたがアナウンスでは「まだ遅れるかもしれない」とのアナウンスだったので、さらに4つ遅れの次の新幹線に変更準備してあとはキーを押すだけで上野駅まで待っていると、事無く上野駅を発車したのでようやく安心してパソコンを閉じた。新幹線は40分遅れで東京駅に着きこの時点で当初より2時間遅れとなる。実は今回電車を選んだのは、飛行機が1か月以上前からの予約でもなぜか高く代金はいつもの2倍となることと、風量計測器とA2図面などを持参したため荷物が大掛かりになること、さらには簡易な完成見学会を予定していたため、天候など予期せぬ欠航リスクを小さくしたかったので、無難な新幹線を選んでいた。
朝からこれまで計5回の新幹線のチケットを取り直してようやく東京駅で無事広島行きに乗ることができて安堵。こんなに騒がしい日程はあの原村の家以来であり、運が悪いというより厄落としができたと思って広島市に着いたのが、予定より2時間近く遅れの18時30分近く。その日は移動だけで業務予定を組んでいなかったので特に他の人に支障は出なかったのが不幸中の幸い。精神的に疲れた体で夕食を探すのは無理だったのだが、気を取り直して以前調べた昨日から始まっている広島市「クリスマスマーケット」で夕食をとることにした。

広島市といえどもこの日の外気温7度で真冬なみ。そんな星空の下で快適に食事ができるのかというと、これが最高なのである。数百人の人たちがなんだかんだで騒いでいる会場の熱気。そしてなんといっても甘いホットワインが体を温めてくれる。しかもこの寒さがホットワインを飲んでもほとんど酔わないので、スタッフMとロシアの人がウォッカをグビグビ飲むのはよくわかるという意味の分からない理由でホットワインのおかわりを重ねた。こんなに甘い飲み物を普段は飲まないのだが、なぜかいけるのである。この体験はちょうど一年前に熊本で経験しており、12月の寒い星空の下で、沢山の笑顔の人が楽しく時を共有するということは、至極楽しい。普段にぎわうところが嫌いな私が興奮するほど気持ちよい。

きらめくイルミネーションに囲まれここは夢のような時間である。とはいっても21時に終了するので、閉園まで会場で飲食しそのままホテルに帰えり、ベットに入るとようやく無事に過ごせたことに対しありがとうとの感謝の言葉が自然にでる長い一日は終わった。


