「 2008年04月 」一覧

ありがとうございます。

2008.5.01青字加筆

内野で行われた見学会を無事終えました。忙しい中お越し頂いた皆様には感謝申し上げます。また、内覧会をご承知していただいた、建て主さんにお礼申し上げます。今回の見学会は中規模の分譲地内で行われましたが、その分譲地内で他社さんの見学会もありました。時間に余裕があり、当見学会をご覧いなる前にそちらをご覧になったAさんに感想を伺いました。床が松の無塗装(又はそれに近いオイルかワックス)であったにもかかわらず、家の「匂い」が全く違っていたそうです(木の匂いが薄い)。その訳はやはり壁、床にビニールクロスを使っていたからだと思われます。ビニールクロスの材料は、その名のとおり、「塩化ビニール」です。塩化ビニールは、約半分が塩、その他が石油で出来てます。従って同じ石油製品の中では石油を多く使わない優等生石油製品です。しかし塩化ビニールは、その材質特性上とても固いため、壁仕上げ材にするには可塑剤が多量に使われます。その可塑剤は、揮発性があるのであの独特の「ビニール」の匂いになります。新築住宅のほとんどが同じ匂い(所謂新築臭)がするのは、ほぼこの可塑剤だといっても過言ではありません。

ところが、「緑の家」ではビニールクロスを使いません。だから、新築臭がしないのです。これはおこし頂ければわかります。特に「緑の家」では、安価なエマルジョンペイントのため家中の仕上げに使います。これが重要で、一部だけ高価な自然素材の珪藻土などを使い、あるところはコスト削減のためビニールクロスを使うと、やはりその家はビニールの匂いがします。

気になるコストは、壁に使った場合、ビニールクロス1000円/m2、エマルジョンペイント1600円/m2、ホタテの殻壁材2200円/m2、珪藻土(一般品)3500円~/m2、中霧島壁4500円/m2です。30坪の家で壁と天井の面積は約500m2でどのくらいの差額が出るかは、計算してみてください。

写真はエマルジョンペイントの壁、天井、モルタル左官仕上げの床を持つ今回の見学会玄関です。シンプルで凛としてますね。この雰囲気はビニールクロスでは無理です。

エマルジョンペイントとは、50年以上も前から学校や病院などの建物に使われる壁や天井の仕上げ材。つまり50年もずっと使いつづけられるという事は、欠点が少ない材料だと言う証明。


連休中、見学会を行います。

HP上でもご案内しているとおり、26日、27日に新潟市内野駅周辺で完成見学会を行います。連休中の大事な時間ではあると思いますが、お越し頂ければ幸いです。

http://homepage2.nifty.com/arbre_d/goirai/goirai.html

特徴は、コンパクトではありますが、無駄なく空間をプランニングした密の濃さです。無論緑の家の最大特徴である「質実剛健」が基本です。最近よく見られるようなモダンでビルみたいな四角い箱が流行しております。が、このような屋根の出ていない構造は非常に設計が難しい部類です。ビルのように、10年経ったときに定期メンテナンスできる事が前提なら多少無理な納まりでもよいのですが、住宅はやはりメンテナンスが多少ルーズでも大丈夫な事が良いと思います。緑の家では、多少ルーズでもよい納まりの設計計画になっております。

「緑の家」では、純白の家は今回で3棟目です。特に今回の色決定は、一年前にはじめて真っ白い家を建てたご近所に実家のある方が建て主さんで、強いご要望です。これは一年前に真っ白い家をご覧になっており、汚れや印象が今も当時と変わらないかを判断され、決めた外壁色です。よく巷では、窓の縁から黒い汚れや、通気層不良による、外壁の汚れがある家があります。特に軒の出のない四角い家はこの2つに充分注意する必要があります。「緑の家」は、この2つに充分注意を払い細かい配慮で作っておりますので、汚れが最小限度ですみます。この経過をみてご判断されたようです。

内部は10年前から造っている緑の家と全く変わらず、床はヒノキの縁甲板で、無塗装。壁は水性エマルジョンで揮発性有機化合物がほとんどない素材です。この2つの組み合わせが、昔から日本人に愛された白い壁と素木の床、扉の雰囲気となります。またコストに余裕があれば壁に木を貼ることもしますが、優先順位は低いですね。壁に木を貼る事は、実はあまり行われていないのが日本文化だったからでしょうか。木の面材は、主に天井使われたり、建具に使われてきたからだと思いますが、何でもありの茶室でも壁に多量の木を貼ったものは多く見ることはありません。やはり飽きがない素材である土や白い漆喰がほとんどです。いずれにしても、素地の木(無塗装の木)は時間が経つとなんともいえない趣が出ます。ここ数年は、このようなコーディネイトをする会社も増え、目新しさに掛けますが、なんと言っても10年も変わらず愛される空間の仕様は、建て主さんに誇れる家造り仕様と自負しております。今回は諸事情があり予約となりますが、まだまだ空いておりますので、ご予約お待ち申し上げております。

また次に東新潟駅周辺の見学会が行われる家で使われる中霧島壁という自然素材の外壁や、内壁を多用した家も8年くらい前から行っております。こちらも息の長い仕様です。 こちらはご予約無しでOKですが、5月6日の1日限りですのでご注意ください。下の2枚の写真は内野の見学会の家です。黄色い家は東新潟周辺の見学会です。


春の海の幸 2

先週に引き続いて、春の海の幸と山の幸。今ごろの山菜といえば「たらの芽」ですね。この「たらの芽」は、拙宅の前の山に結構あります。これを朝娘と一緒に採取し、その朝ご飯のおかずとなります。野菜嫌いな娘でも、家の畑で取れる きゅうり、かぼちゃ、オオバ、オクラ、パセリ、芋、ズッキーニ、そして今旬のブロッコリーは大好きです。(スーパーの物はなぜかあまり食べません)更に自分で採取する山菜も食べます。その中で「たらの芽」は好物みたいです。写真は小山有り海有りの拙宅の手摺越しに見た小山ですが、すぐそこにたらの木が30本ほど生えてます。ほとんどはご近所さんのご両親がきて採取してしまうのですが、何とか見過ごした物(最後の一本や、弱った木からとらない)を頂きます。

この間とったワカメのメカブとろろを作りました。刻みは娘の役目で、本当に細かく刻むのがコツです(舌に残らないのコツ)。量が少なく私の分までは廻ってこなくてちょっぴりしか食せなかったのですが、いい味でした。

春はいいですね。拙宅の庭も春満開です。私は庭に関して何もしていないので手入れをしてくれる妻に感謝しております。


色々な話題から エアコン、エコキュート、シートベルト

家造りをお手伝いしている建て主さんのほとんどの方は、この冬灯油暖房からエアコン暖房に切り替えた。特に共同住宅にお住まいの方も備え付けエアコンでも充分効果(暖かく、電気代も少ない)が期待できたようだ。

東北電力さんでは電気温水器の入ったオール電化住宅であると、チラシを配布する場合協賛していただけたのであるが、本年から電気温水器では協賛不可で、エコキュートによる温水システムでないとだめになった。本当は電気温水器の方が電気代が3倍上がり、経営的には有利であるはず。なのにエコキュートとなったのは、やはり温暖化防止の政府の方針である。

環境税導入が政府関係者から聞かれるようになった。この環境税には賛成である。例えばCO2を多量に排出する車。同じ用途の自家用車の中でも燃費のよい車から悪い車までの差は5倍にも達する。(5km/Lから25km/Lくらい)当然燃費の悪い車は、重い大きな車で「ハマー」とか「USA RV車」などである。これらの車が一概に悪いのとうよりも、環境税という形で燃費がわる事で環境に負荷を掛けた分だけ税金を高くし、その税金で木を植えるとかすればよい。車は趣意も兼ねているので、燃費の悪い車を選ぶ自由もあってしかるべき。但し、その分環境を修正する分税金をかけることは合理的だし平等である。それが道路特定財源税に換わりガソリンに負荷されることになってもよいと感じる。

今年の6月からシートベルトが後部座席でも義務化される。高速道路では罰則があるが、一般道ではないことでスタートを切る。という事は、携帯電話規制の時のようにしばらくは有形無実である。いま普通に走っていても、随分前に義務化された罰則のついた助手席でさえも、シートベルトのしていない子供達を多くみる。中にはダッシュボードに座る子供もみたことがある。何とか未来を担う全ての子供達には安全であってほしいと思う。


春の海の幸

4/19加筆

気温が上がると皆いっせいに屋外で活動しますよね。拙宅は海に近い(*^-^*) ので、この時期は「アオサ?」と「ワカメ」を海から分けてもらう。まず写真のアオサは(調べたらアオサ科のヒラ青海苔とボウアオノリと判明!!)どの海岸岩場でも普通に見られるもの。しかし海水浴シーズンに見るあの大きい葉みたいなものではない。それより写真のように細くて柔らかい。これを石付きをいっしょに取らないように上だけ収穫し、水で洗って味噌汁へ。(娘はその場所でそのまま生で味見する。)とても海の風味がしておいしい。2月頃取れる岩のりもおいしいが、アオサの方が簡単に収穫できる。次にワカメ。地域によっては「ワカメ」は漁業組合で採取禁止しているところもある。だからワカメは海岸に打ち上げられた物を採取。それでもおいしいワカメにかわりない。天然のワカメはいつも皆さんが食している「養殖ワカメ」とは歯ごたえや香が違う。歯ごたえは好き嫌いあるが、香はとってもよい。私は乾燥させお味噌汁にしたものが一番よい。多く取れたときは、すぐに洗い、数日陰干し(←これ重要)して完全乾燥させると1年持つ。そして運良くメカブも取れたときは、刻んでゆでてメカブとろろに。春のうみからのご褒美だ。家の娘は、この二つに目がない。写真は石に着いていたワカメ。大事な事は、海の幸に感謝し必要以上に取らない。そうする事が大地のめぐみ、自然を継続できる方法。今回の採集場所は、出雲崎「天領の里」の前の海岸。


深夜の火災

赤字12日12時45分加筆

以前ご紹介したとおり、私は週中は事務所の建物に泊まることが多い。昨日も三条で寝ていたが深夜2時(今朝)にけたたましいサイレンが鳴り響いた。どこかで火事があったと、夢うつつの中で感じたが気にもせずにそのまま寝ていると、今度はきな臭い匂いに目がさめると、なんと窓の外には赤いランプが点滅している。消防車である事はすぐにわかり、窓から見るとポンプ車が水をくみ上げている。しかし、東側の窓から火事現場は見えない。変だなと思い西がわの窓に行ってみると、空が明るい。西側の近所の家が燃えて消火活動の投光で空が明るくなっていたのだ。煙はもう白い色となり、鎮火が近いとわかり一安心。けが人がいないことを願い、火災に遭われた方にはお見舞い申し上げます。

12時のニュースで一人亡くなられた事がわかりました。冥福をお祈りします。


設計事務所と施工会社との違い。

この画像は家の構造図で床伏せ図というものです。この伏せ図が請負金額(契約)の提示前にあり、その図面作成者が設計者であるということが設計事務所の仕事です。 すごく当たり前な事ですが、通常施工会社は契約後見ることになり、伏せ図は設計者でない人が造っています。

一般に設計だけを業とする会社(所謂設計事務所)と設計と施工をする会社(建設会社)の決定的違いは何?との疑問が当事務所におこしになる人にはいつもあると思います。その違いは、設計業務の完成度にあります。設計で仕事をし報酬を得ている会社は、設計が全てです。設計に間違いがあればとんでも無い事になります。というのは設計業務はその報酬額の10倍以上のものを造る事が多いので、大きなまちがったら会社は即無くなります。そして大きな間違いの多くは、小さな間違いの積み重ねで起きます。だから真剣に細かく考えているのです(たまに違う会社もあるけれどそれはイレギュラー)。つまり施工は違う会社が行うので「きっちりと正しく」引き継がなければならないという事で、施工と設計が同じ会社では、互いにかばいあう事(ごまかすとも言う)ができるので少々ルーズであってもよい気持ちが互いにあります。例えば日本という国を考えると、設計(決まり=法律)を造るところは国会で、それを実施(運用)するところは行政です。この2つを同じ機関(人間)が行うと、間違いやごまかしが起こるのできっちりと分けております。また法律を作る国会と実施する警察が同じ機関であったらとても怖い世の中です。自分に都合よく解釈をかえ色々なことをごまかす事さえ出来ます。勿論携わる人間の資質で問題ないとこが多いでしょうが、問題がおきやすいのでわざわざ分けているのです。建物も同じで、公共建物のほとんど全ては、設計と施工を分けます。これは設計と施工が同じになるとごまかしや力関係が対等でなくなるので、よい建物が出来にくいということからです。私どもの建て主さんには多くの公務員さんがいらっしゃいます。その公務員さんの中でも建物や土木行政に携わるひとは口を揃えて言います。「設計と施工が同じ会社なんてプレハブのようなハウスメーカー以外※はいやだ」と。現場で設計と施工が同じ場合の問題点をよく知っているからです。自由設計の注文住宅は、世界にただひとつの設計でなります。だからその設計がきちっとしていないとまず、よい建物が出来ません。だから設計だけを真剣にこまかく考える設計事務所が必要とされるのです。

※ プレハブメーカーの家は自由設計の家ではなく、相当の決まりの中で作っているので、本来の意味の設計業務はありません。設計業務は、本社の商品開発設計部門でおこなっています。


オーブルデザインの家の写真のこだわり。SD10

当ホームページでご紹介している完成した家の写真は、シグマ社の一眼レフSD10で撮影しております。SD10は2005年の夏頃購入したので、それ以前の写真はニコン製クールピクス950です。ニコンは皆さんよくご存知だと思いますが、「シグマ」??だと思います。シグマ社は、主な売上は一眼レフレンズだと思います。年間売上は362億円ですので、世界一のカメラメーカーキャノンの4兆円の1%くらいです。ニコンでも8000億ですからとても小さいカメラメーカーです。ですが、このSD10には、2つの大手カメラメーカーにはない特徴があります。それは光を受け止めるセンサーが垂直RGB受光方式のフォビオンセンサーを使っている事です(他メーカーは水平受光方式ベイヤーセンサー)。この垂直受光センサー詳細は色々検索して頂ければわかりますので省きます。この小さなカメラメーカーの大事にしている事が、「解像感」や「フィルムかめらのような自然画像」です。つまりカメラが一番大事にしなければならない事のためあえて垂直RGB受光センサーを選んだといえます。私は写真は解像力と色が重要で他はその次というこの点でシグマのSD10に共感し購入しました。なんか「緑の家」のコンセプトとダブると勝手に思いました。当時SD10は本体だけで18万ぐらいで安価なカメラではなく、EOS_kissなど既に9万以下で一眼デジカメが買える時代でした。しかしこの小さなメーカーのカメラを迷わずに購入しました。確かに解像力はパソコンの当倍表示では、トップクラスの解像感(当時の価格40万のニコンのD1に勝っていた)があります。またその自然な立体感はどの高級デジカメにも負けていないと思います。いつものブログ画像は安いデジカメで写しておりますが、今回の写真はSD10の高解像画像です。写真をクリックすると大きなります(3.6Mとても重いです)ので、その木の枝や、銅版屋根細部のディティールの自然な立体感に驚いてください。。。