2010/04/20加筆
本当は「超断熱住宅における冬の洗濯物④」ですが、ちょっと息抜きで最近の事から・・・
最初の話題は・・・
昨日は基本設計の敷地調査で新潟市北区にお邪魔しました。北区は名前の由来(豊栄)もすばらしいですが、ゆったりしたした町の雰囲気も大変良いですね。
基本設計を始める前に必ず現地へ足を運び、その土地にどんな家が建つのがふさわしいのか想像する時間は設計者としての基本中の基本です。これは儀式のようなもので、土地から感じる「気」のような物を察知しなければなりません。
ただ単に道の幅や水道、ガス、用途地域調査や採寸だけが目的では有りません。心をオープンにし、神経を集中して感じ、想像します。良き緊張感・・・感謝です。
また本日は福島県からわざわざ当事務所にお越しいただき、ご相談された方がいらっしゃいました。遠路はるばる当事務所にお話があるという事でお立ち寄りなりました。たいしたお話はできませんでしたが、とても品のある話方は私も見習いたいと思いました。ありがとうございます。好物のシラスのお土産まで頂き感謝です。
本格的な春を迎えオーブルデザインはバタバタ忙しくなってきました。
次の話題は・・・
「自然共生建築を求めて」という本をアマゾンで購入しました。著者はこの分野では第一人者で著名な「宿谷先生(都市大学教授)」です。なぜ購入したかというと、いつもお世話になっている上野住建さんのご紹介で、宿谷先生が講師の5回連続セミナー(東京)のお誘いがあったからです。上野住建のYさん(名前出していいのかな?)にはいつも、とても感謝してます。
さてセミナーは一回2時間くらい。それだけにエネルギーを消費して5回も東京へ行く必要がありますので、それにふさわしいかまず先生の著書を読んで見ようと思ったからですが・・・。時間がないのでまだ読んでいませんがなんと今週末にでもと思ってます(この薄さで2450円だから中身に大変期待します)。
読む前ですが私はまだ自然共生建築の理屈はわかりません。しかし自然の驚異(冬)と恩恵を常に垣間見る事ができる田舎「日本海の水際」に住み、更に自然農にも関わっていると、理屈よりその大地と共にある程度自給自足し生きる日常生活そのものに、「自然共生住宅」の答えや目指すところがあるような気がします。 4月19日に読み終わりました。感想はこちら
だからこそとにかく自然から産みだされる素材にいらぬ手を加えない「無塗装」の木の外壁を奨めたりしているわけです・・・。
最後の話題・・・
昨日の報道で「朱鷺のゲージには250カ所を超える穴が見つかった」と流されました。
250カ所以上も・・・朱鷺とそれを支援された地元の皆様にはさぞ無念だったでしょう。
「その1」でも話しましたが、このゲージの現場施工者にも責任はありますが、なんと言っても今回の責任は発注した行政とその工事監理者にあります。
工事を完璧にこなせば?と主張される方もいますが、人間のすることに勘違いやミスはつきものです。だから工事監理者が法律で決められていて2重のチェックをするような規定があるのです。
そもそも朱鷺のゲージ発注書(設計図書)仕様には、
「鉄骨と柵にできる隙間は全て金網?によって埋める」
と記載があるのに、それを完成時にチェックしていなかった工事監理者と発注者に大きな責任があると考えてます。
朱鷺はまだ子供です。子を育てる親は、安全性に手抜きはありません。手抜きがあればそれは生命の危機があるからです。子供がまだよちよち歩きのころは、勝手にどこかに行かないように家の中でも柵を設けたりしますが、この柵が閉まっていなかったことと同じです。こんな事は親(全責任者)にはありえません。
人間の都合で絶滅した朱鷺を勝手に再び生息させ、そして大きなお金を使い繁殖し、無責任な監理で朱鷺を死なす。そしてその責任の所在は曖昧。
住宅でもよくあります。誰が”設計図と完成した工事が同じか”チェックするのか?
それは法律上の工事監理者です。法律ではこの監理者はその職務が遂行されない時には責任をとらなければなりません。が、巷ではその監理者と建て主さんは工事監理契約をしませんから、責任が曖昧になります(今回は建築物でなければ工事監理者はいない可能性有りですが、そのなると最終責任は税金を使う行政になります)。
曖昧・・・時には良い事もあるのですが生命の危険や大きなビジネスでは不可です。