「 2010年06月11日 」一覧

新潟自然素材の家  9年経った今でも話題になる家

いまから9年ほど前に竣工した家ですが、事務所で打ち合わせしていると毎回話題に上がる家M2ハウス(仕様はSプラン+α)です。ほとんどの方に評判が良いですね。たぶん敷地条件が良く、後ろの山や手前の草木がこの家の雰囲気を盛り上げているのでしょう。また屋根勾配をきつくしている事もその理由です(屋根急勾配は雪下ろしとの関連があるので、降雪地域では十分検討が必要)。

外壁は中霧島壁を当事務所では初めて使いました。理由は、軒の出(屋根の出)のない建物がご希望でかつ、左官壁が好きというご希望で探したところ、この材料なら長期メンテナンス不要で大丈夫だと判断しました。今でも問題ないところを見ると私の判断に間違いはなかったということです。主素材は天然素材の火山灰とセメントです。セメントは元々コンクリートの接着成分としての材料。だから水やお日様、環境の変化にとても強いのです。

またこの材料の最大の印象である「色」が天候によって変わります。これは主成分である火山灰がその吸水性による特徴で大きく変わるのです。写真は前日に雨がふった次の日です。まだ日の当らない西側の壁の一部が濡れてオレンジ色が鮮やかに主張してます。この外壁はこの色が一番鮮やかにこの現象がでます。普通雨の日の家の写真はパッとしないのですが、下の雨の日の写真は何とも言えないオーラが出ています。

室内インテリアもデザイナーの夫婦らしく大胆で美しいです。 この構造の梁は対になるようにデザインした自慢の構造です。スパンは6.37m。

同じ色素材を使っても軒の出を大きく取った下の家ではまた印象が違います。上のM2ハウスでは洋民家風ですが、下のK邸はオーソドックスでこれももまた良い感じです。