建て替え理由はカビ・・・その④

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結果に影響を与える原因の拾い出しが十分であったか、原因が時間の経過で変化しないか・・・

この言葉・・・
先日のブログでも紹介しました。

文科省カビ対策マニュアルにあるとおり「木には元来カビに抵抗する物質が少量ふくまれております。この物質のおかげで、木は室内にあれば、多少環境が悪くてもカビに冒されることはありません。だから押し入れでもふとんはかび臭く(実際カビがはえている)なるのですが、押し入れ自体にカビが生える事は相当状況が悪くなければありません。
所が、以前紹介したとおり・・・

通風が屋内の数十倍ある屋外の木の雨がかからない部分であっても、容易にカビが生えます。これは木が元来持っていた防かび成分が紫外線によって破壊された事でカビが生えるようになったためです。

つまり紫外線が当たりにくい室内にあっても、防かび物質が破壊されれば通風だけではカビには全くの無抵抗状態です。ということは防かび物質が破壊される時間が問題になってきます。それが大凡30年と考えております。この頃になると、紫外線が当たらない部分であっても酸化などで化学的に変化すると同時に、埃、チリ、虫の死骸が触媒となってカビが一斉に生長する・・・だから急に家自体がかび臭くなるのです。ここで冒頭の大事な「原因が時間によって変化しないか」がクローズアップされるのです。この事を多くの住宅提供側は軽視し、断熱性能がよければそれでよい・・・そんな家造りになってしまいます。

最近の家は壁内が空洞であるため、空洞でなかった土壁時代よりその可能性が高くなってきております。
この30年という時期が、家の建て替えの平均時期とも重なり、他の古くなった設備、外装、家族構成の変化と同調して一気に「古い」イメージが出来上がります。

埃が触媒となって生えたカビ。埃のある所からカビは増殖しているように見える。

この古さを同調させるカビ臭だけでも防ぐには・・・

最終回その⑤に続きます。

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