「 2008年05月 」一覧

工事完了届けを見た事がありますか?

大阪で確認申請時(建物を造る時の許可のような物)には8階建の建物が、10階建になりそこに住居している人までいる。という報道がされ、驚いた人も多いだろう。実はそう珍しくないことである。建設中に階数を変更し、その建物変更届と工事完了届が提出しなかったのである。住宅では、当初2階建てだった住居がロフトの天井を高くして3階建になったようなもの。よくある話。??さて、随分前から工事監理は、家造りではとても重要な項目だ。とお伝えしてきたが、その工事監理者が印を押して提出する完了届を見た事がある人は少ないはず。ともすると、勝手に印を押され提出されている事がおおい。これは有印私文書偽造であるともいえる。無論建て主がいいよ印を使ってもと言えば問題ないが、しっかり書類に目を通すことは重要。

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さて、完了検査申請書の全文は下から見れます。PDFファイルなので見れない方は、アドビのサイトからダウンロードしてください。この申請書の最後のページには、工事監理者が行った監理記録があります。そこで重要なのが、現場と照らし合わせた図面ということがでてきます。図面がなければ、照らし合わせる事も出来ない=監理不能となります。図面はとても大事な物です。

「kanryoukenns.pdf」をダウンロード


手前味噌ですが予言的中・・・。ハイブリッド車や燃料代

7年くらい前に掲示板をはじめ3年くらい経った頃ころ、その掲示板にハイブリッドの車は10年後半分近く占めるかも?と書いた。それが結構現実的になってきている。最近トヨタやホンダでは、ハイブリッド車の生産を急いでいる。特に当HPで紹介した愛車初代プリウスの3代目の現行プリウスは生産が間に合わないらしい。昨今のガソリン値上がり、そしてこれが今後も続くと予想される事で、省燃費車種が注目大であるため。 むふふ。5年前の予言が見事的中という感じ。ガソリンも。これと同じく、超高断熱の住宅は今後の主流となるだろう。特に新潟県は、冬のお日様が、太平洋側の地域に比べ著しく少ない。だから暖房を考える時、断熱性は最重要。暖房は家庭で使うエネルギー消費のトップで、年間の1/3にもなる。だから3年前に提言した住宅は冬を旨とすべきなのだ。冷房のエネルギーなど、暖房時の1/10以下。

では私の予言を。それは必ず暖房する燃料が高価で困る時期が5年以内にくる!!そのときこそ更に超高断熱住宅のよさを実感すると。でも予言は「絶対」ではないから、外れてもお許しを・・・。今日のブログは手前味噌で失礼。


雨の日

定休日である月曜は寺泊にいることが多い。夕方雷鳴と共に大粒の雨が降ってきた。SD14※を持っていたので何枚かとり、海の波に雷が落ちていたので100枚くらいシャッターを切ったが、一枚も稲妻を捉える事が出来なかった。海には15回くらいは落ちていたと思う。残念。

建築基準法では、「地盤面から1mにある外壁の木材部分には、有効な防腐防蟻を施さなければならない。」とある。写真のとおり、普通の雨でも水のしっぱ(新潟県の方言で、「はね」という意味)でも50cmくらいは平気で上に跳ね上がる。だから木が腐りやすくなり対策が必要であるということ。しかし雨の波紋は綺麗ですね。薄暗く手持ちなので見苦しいところはお許しを!!下写真は豪雨時の写真。

※SD14とはシグマ社のデジタル一眼レフカメラ。5年前に初代SD9が発売されSD10→SD14と進化した。初代SD9が発売された時は、垂直画層イメージセンサーを持つ世界にただひとつの市販カメラということで皆が驚いた。SD14は昨年の3月に発売され当時は20万した本体も今は10万と大変お手ごろ価格に。そこでSD10からSD14にに乗り換えた。最近はDP1というコンデジのヒット商品で、垂直画層イメージセンサーの良さが認知されている。


ラズベリーの季節です。

今年もラズベリーの季節です。イチゴと違い酸味がほとんどないのがこのクサイチゴです。またこのクサイチゴからベリーの季節幕開けです。続いてモミジイチゴそしてナワシロイチゴと続きます。そのころに桑の実も食べれます。さあ山へ!!


インターネット記事から

建築業界の情報発信サイトのQ&Aに「建て主から「高気密のメリットは?」と聞かれ困った」と掲載されていた。その記事の内容は同感できる。が、しかしコメント欄に書かれた読者の1つのコメントに愕然とした。だから私もコメントした。このヘンテコなコメントの方は同業者ではないと祈るが、高気密の理解がないままにそれを頭から否定するような内容に、CO2を削減しようと躍起なっているこの時に見過ごせなかったから。その方は、24時間換気を廃止しよう。換気のための建物の気密化には頷けないとある。そうですよ。換気のために気密化を始めたわけではありません。国民の大部分が「暖房する生活」を望んだので、建物の断熱化(気密も同じ)が進んだのですよ。断熱(気密)化が進んだので、今度は換気が必要になったのですよ。もし機械による換気をしたくなければ、暖房生活とは縁を切る事です。そうしなければ、貴重なエネルギーを無駄に空気中に捨てていることになりますから。

私のコメントもや本文が載っているHPは

http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/kenzai/20080519/520407/?ST=building

です。


感謝!!

今日の朝はリッチである。新鮮なイチゴと生みたての卵。これは一昨日、昨日とお二人の建て主さんの定期点検に伺った時に頂いたもの。卵はあの有名な「宮尾さんち」※から雛を分けてもらい、それが親になって生んだ物。LLくらいありそうなでっかい卵だ。実は私の家でも宮尾さんちの卵を買って、食べている。クリスマスの時は、長いこと励んでお役ご免になった親鳥も頂く。自然界の掟である食物連鎖の頂点にたつ人として最後まで感謝の気持ちで命を「ありがとう」と言いながら食べる。

イチゴは露地物。菜園に詳しい事務所のSさんの話によると、露地物でここまで大きく育てるのは大変。普段見ているイチゴはほとんどがハウス物。ハウス物は、比較的楽に大きくなるらしい。これまた感謝。特に頂いたMさんの話によると、最近狸がイチゴを「召し上がって」??大変らしい。だからイチゴ苗全てにしっかりしたネットを付けた。気持ちと手間隙かけるからおいしい物ができる。

※・・・旧豊栄のある農園。ご自分で書かれるHPの絵が素敵。http://www15.plala.or.jp/miyaonouen/


基礎コンクリート強度の移り変わりと土台等の施工

基礎コンクリート強度について

住宅をつくる場合、手本となる「本」がある。それは40年以上前からつい最近まで(財)住宅金融公庫という公的機関が、住宅資金を貸す時に基準とする仕様書である。現在は(財)住宅支援機構として引き継がれ、住宅の資金を貸し付ける支援をするときもこの仕様書を基準とする。したがって、この仕様書があるという事は、業界人なら必ず知っている。(知らない人はもぐりである。)当事務所には10年前の仕様書からつい最近のものまで保管しているが、左は一番最近の仕様書。厚さは1cm程度であるが、ほとんどの事が網羅されており、事務所で作成する設計図書の礎となっている。

この仕様書の中には、前話題のコンクリートの呼び強度が記載されている。それが下の写真。10年前の推奨コンクリート呼び強度は「18N/mm2」であるが、最近の仕様書ではこれが「24N/mm2」まで2ランクアップしている。実は3年くらい前の仕様書では21N/mm2だったので、住宅建設会社でも知らない人が多いと思う。無論、普通の建築士は知らないはず。

やはりこの背景には住宅を長持ちさせようとという配慮が表れている。コンクリートの呼び強度をあげるだけで、中性化は遅れ、基礎が長持ちするからだ。もし今家を造っている人(造り掛けている人)がいたら、「呼び強度はいくつが指定されてますか?」と訪ねたい。多分良くて21N/mm2というだろう。

土台の施工とアンカーボルトの計画

最近諸事情で他社さんの設計施工の準工事監理※を行っている。事務所と違う家の仕様は新鮮である。この施工会社はしっかりとしており、土台も米ヒバを使い、更に防腐剤を塗布している材料(米ヒバ)を使っている。以前当HPでなぜオーブルデザインは土台に米ヒバを使うかということをご案内した。それがわかりやすい形で写真に取れたので見てほしい。(この写真は他社施工中のもの)

現場で加工する土台の端きりや、塗布(加圧注入)後に穴をあけることが多い、「ほぞ」には薬剤の染み込んだ跡がない。この部分が問題だから、土台の木の樹種自体に防蟻防腐性が高い「米ヒバ」を使うのである。この施工現場では、土台は米ヒバなので、薬剤は必要無いため、全く問題ないが、土台に加圧注入された薬剤で防腐防蟻を考えている現場では、こういった部分にも薬剤注入は必要である。(多分この会社は、土台樹種が米ヒバなので急激な湿気で暴れないように防腐剤(撥水効果あり)を塗ったのかも?オーブルデザインでは米ヒバ集成材なので暴れはほとんどない)

また、当事務所では行わない、下の右写真の基礎換気口の設置であるが、筋かい、土台継ぎ手によって決められるアンカーボルトの絡みを考えると、正確に計画する事は至難の業である事がわかる。この現場ではきっちり考えてあるが、この一番下の写真のアンカーボルト一本だけが惜しい。(耐力的に影響は少ない部分なので、OKと私は考える。)

※準工事監理とは、法律的に工事監理者でない監理ということ。


200年住宅のコンセプト その③ 基礎コンクリート

200年住宅の③は基礎に使うコンクリートの話。コンクリートとは、砂利と砂と水をセメントという物質で固めた物。ちょっとだけ空気やその他の添加剤が入るが、基本的には上の4物質で出来ている。この中でセメントは水和反応という化学変化をして硬化する。簡単に言うと水に反応してコチコチになる。この硬化で4物質を固める。だからセメントと水の関係は重要でこの重量配合関係を「水セメント比」と呼ぶ。水セメント比(%)=水/セメント×100となる。

正しく配筋された場合、コンクリートが強い(呼び強度)ほど基礎の耐久性が上がる。これは基礎が鉄筋コンクリートで造られる為。鉄筋は所謂「鉄」(実は物質的に鋼と呼ぶ)で出来ているため、そのまま空気中にあるだけでも錆びる。錆びないようにするため、強アルカリでできたコンクリートが鉄筋の周りを取り囲む。この強アルカリも、空気中の二酸化炭素でいずれ中和し一般の基礎では、40から50年くらいで中性化する。中和化すると鉄筋は錆びて朽ちる。これでは高耐久の200年住宅は出来ない。木の柱は簡単に取り替えられても、基礎は簡単にはいかない。もしかしたら全部壊した方が早いかもしれない。だから基礎の耐久性=家の耐久性(布基礎やベタ基礎採用の家)とも言える。

では鉄筋コンクリートの耐久性を上げるには、どうしたらいいだろうか?簡単だ。呼び強度を上げる(実際の強度も上がる)事が一番簡単でコストもかからない現実的方法。普通の建設会社やハウスメーカーで使われているコンクリートは、呼び強度21N/mm2であるが、これを2ランクアップさせて27N/mm2にするだけで中性化は倍近く遅れる。つまり耐久性が倍近くになる。すると75年くらいで中性化する。更に30/mm2まであげると中性化まで100年かかる。では200年を考えると・・・。これ以上呼び強度をあげる方法もあるが、他にデメリットもでてくるため、鉄筋の周りを囲むコンクリ-トの厚さ(かぶり厚)を+15mm余計に厚くし、基礎表面を強アルカリのモルタルや密閉性の高い断熱材で保護し、二酸化炭素から守る事ができれば150年はいけるだろう。

「緑の家」では、10年前の事務所設立時から標準のSプランで27N/mm2を採用し、SSプランでは30N/mm2を指定する。更に基礎断熱で二酸化炭素から守るため、150年基礎となる。あなたの家の基礎のコンクリートは21N/mm2ですか?それとも・・・・。

左上の写真は「緑の家」のSSプランのコンクリートの配合報告書。ピンクのところにコンクリートの呼び強度が書かれている。なんと33N/mm2!!!スランプ12cm!!!※ これは12月の外気温では7度以下になる事が予想されるため、強度を上げる温度補正をおこなったため。

※スランプとはまだ固まらないコンクリートの硬さ(流動性)を示すもの。この数値が低いほうが硬い=高品質のコンクリート。一般基礎では18cmである。


200年住宅のコンセプト その②

2月頃、「200年住宅のコンセプト」について申し上げたとおりである。その思いは変わりないのであるが、実は国土交通省が募集した、「200年住宅=超長期住宅先導的モデル事業の提案の第一回公募」に免震装置で有名な「IAU」さんのシステムで申し込んだ。7月ごろOKもしくはNGがでるので、OKがでれば200万の補助金がその装置を導入した家に支払われる。ほぼ申し込み最終日に申請書を仕上げるあたり、IAUさんには大変お世話になった。

なぜ免震装置に興味があったというと、当HPのコラムに載せた時には「新潟県の平野部では効果は少ない」と結論付けた。この時の理由は、新潟県の平野部の大部分は第3種地盤(但し法律上では第3種と指定されていないため、各地盤調査データ分析で決める)というとても地盤が悪いところだから。それを裏付けるように、昨年起きた中越沖地震で多大な被害が出た柏崎中央商店街では、その地面である砂丘地のゆれの周期が約0.75s(所謂軟弱地盤の周期)だったので、大ゆれの後半に壊れかけた家のゆれ周期が0.75s(壊れる前は0.2~0.3である)と共振し、一気に倒壊したという結果が出ている。やはり軟弱地盤の恐怖である。当事務所が設計した家は、ほとんど無傷で問題なかったが、備品の一部が棚から落ちて割れ、タンスはひっくり返ったので、揺れによる「恐怖」はあると思う。そこでその恐怖を低減できる免震装置に興味が湧いた。そこで事務所のある三条に計画中の家に免震装置が付けられるかどうかと、実際の費用と構造が知りたくて「IAU」さんに問い合わせた。結果はぎりぎりOKの地盤らしい。となると、後は費用の問題。補助金200万の他どの位の費用で設置可能か?多分更に300万以上はかかると思われるが、これはこれからしっかりと詰めたい。もし皆様で免震装置をつけたい方は、当事務所に申し込んでほしい。補助金申請はシステムで行ったので、地盤さえクリヤーすればどなたでも免震装置の取り付けた家の設計施工可能である。(三条に決定すれば今期分は終了)免新装置のメリットは、はやり震度7クラスの大地震でも、4程度の揺れしか感じない事。これは家具の転倒や恐怖を感じない揺れである。すると200年に一度起こる大地震でも等級2クラス(住宅性能表示制度)の耐震性で倒壊しない家となる。この等級2くらいが重要で、免震装置がなくても大地震が来ても倒壊しない等級3になると、窓が小さくなり、大きな空間も出来きにくい。こういった制約がなくなることがメリットだ。さらに、マニアックなこの装置は、200年住宅の大事なコンセプト=「愛する家」につながる。愛することのできる家は、200年住宅の最大のポイント「メンテナンスをしてくれる家」となるからだ。デメリットは「緑の家」のコンセプトになるかもしれない「基礎断熱」→「床断熱」となり「床下収納」がほぼ使えなくなること。まあ、屋外物置と考えれば使えるが、洋服等はしまえなくなる。CO2問題で太陽光発電や太陽光給湯に目が行きやすいが、こういう基本的な性能にコストを掛けるのも悪くはないはずだ。

上図はIAUさんのHPから転載 (2008年6月に加筆修正)


べた基礎についての考察 シングルORダブル配筋

2008 05 023赤字加筆

今回のブログは少々専門家でないと難しい話である。しかしちょっと勉強されている建て主さんなら、なんとなくわかると思う。

過去にベタ基礎のHPのコラムやブログで話題を何度となく(2008.03.07)取り上げてきているが、最近の当事務所が行うプランで比較的最大区画(基礎立ち上がりで囲まれる区画)が3.64×4.55mの所謂和室8帖の基礎の詳細な構造計算をした。
詳しい内容の前に、基礎のコンクリートの考え方は、左の図のとおりである。基礎の平らになっているところをスラブというが、このスラブは板状である。このスラブ周囲に力を掛けると、下図のようにたわむ。凸の方には引っ張り力が、凹の方は縮もうとする力が働く(左図の鉄筋コンクリートの基本を参照)。コンクリートは引っ張りに大変弱いので、その部分の補強に鉄筋を入れる。これで鉄筋コンクリート造のスラブになる(左図の配筋の考え方参照)。
さて、屋根の出45cmという比較的屋根の軽い家(家の重さが重要)で、シングル配筋のベタ基礎のスラブ厚18cm、鉄筋D13@150とした場合、3.64m以上のスパンの基礎でNGとなる確立が高い。この仕様は、ちょっと丁寧な仕事をする工務店さんなら比較的多く使われている仕様である。このシングルベタ基礎配筋では、下の地面(捨てコン)からのかぶり厚を6cmとしている工務店さんがほとんどだろう。6cmというのは、既製品でピンコロと呼ばれる4×5×6cmの立方体で鉄筋をかぶり厚を固定するもの。その最大辺寸法が6cmを使うので一般的に6cmとなる。しかし、もしかしたら8cmくらいで行っている優良施工店ももあるかも知れない。なぜ8cmが優良なのか?というのは、ベタ基礎の水平部分スラブにかかる力は、下図のとおり中央部と端部に大きな力がかかるためここで配筋を決める。但し固定端部が多い場合は端部で決まる事が多い。この場合は6cmのほうが有利。結局計算で確かめるには変わりない)この中央部には地面からの反発力がかかり上にたわむ力が働く。よって計算する断面は、スラブ厚さC:18cmの時、下のコンクリート端部(地面の方)から鉄筋までの距離が抵抗する断面となる。よって鉄筋の位置が上にあるほど抵抗する力が大きくなる。もしの地面(捨てコン)からのかぶり厚を6cmとすると、鉄筋までの距離は多めに見ても8cmしかない。ところがもし地面(捨てコン)からのかぶり厚を8cmとすると、鉄筋までの距離は10cmになる。この寸法はそのまま強さになるので単純にかぶり厚を8cmにするだけで約1割スラブが強くなる。この1割で許容範囲内に納まる事が多い。また、もうひとつの理由は、下の地面(捨てコン)からのかぶり厚を6cmとすると、コンクリート表面までの距離が9.4cmと大きくなり、コンクリート表面にひび割れがしやすくなる事も考えられるから。また中央以外に端部に大きな力がかかる場合もある。この場合は逆に地面(捨てコン)からのかぶり厚を6cmとしているほうが強い。このように主たる鉄筋の位置は場所によって違うほうがよい。だからダブル配筋のほうがわかりやすいのであるが、詳細に計算すれば、シングル配筋でも大丈夫。但し「詳細に計算すれば」という条件である。いずれにしても意外と新潟県では雪の荷重で大きな力がかかるので、やはり「財団法人 住宅保証機構」の仕様書に記載されているとおり3mをこえる短辺を持つ基礎区画は、構造計算しなければならない。

 

 

上図でAとBが大きくなるほど耐力が上がるので、ダブル配筋のほうが同じスラブ厚Cなら耐力が高くなる。


ADSLのインターネットの注意

現在、三条の事務所はネット環境は光(東日本フレッツ)ファイバー、寺泊の拙宅は光ファイバーや有線がきていないので、ADSLである。この拙宅ADSLは、基地局から4.5kMもあるので、最高スピードの47MビットのモアⅢで契約している。NTT収容ビルから拙宅までの線路距離は、4350m(NTTのHPでわかる)なので最高で4Mビットは出るし、3ヶ月前まで実際2.8Mビットはあったので、ネット動画も何とか見れた。ところが、3ヶ月前から急にスピードが0.38Mビットと1/10になった。このスピードでは動画は無論、画像やデータが添付されたメイルさえ支障がでる。以前のナローバンド(ISDN64などのアナログ。なつかしい!)の人はほとんどいなくなったたため、メイルでも500kバイトの書類を添付する事も普通になったいる。なのでスピードが1Mビットより少ないネット環境はきびしい。スピードがいつも同じ0.38Mビットなので、拙宅周囲に家が増え、環境が変わったのではないと思うし、モデムのせいではない。多分線路障害ではないかとおもいNTT故障センターに聞いたが不明。仕方ないので、NTT修理の人に現地に見に来てもらうことになった。来て頂く前日にもう一度冷静に考えると、「そうだ!!3ヶ月前に、2階電話端子にFAXを増設したんだ。きっとこのせいだ!!」図のとおり。

結果はそのとおりでスプリッターを通さず電話機を繋いでいた箇所があるので、何か雑音が入ってスピードが1/10になっのだ。最近の新築は、ネット環境を考えた電話配線になっているのでこういった間違いはないだろうが、今までの家でADSLを導入した人は注意した方がよい。今回も私の気づかないところで、FAXが増設されていたので気がつくまで時間がかかった。スピードが思ったように出ない人は一度他の電話端子口に、電話機が設置されていないかチェックした方がよい。


5月6日見学会を行います。

連休の最後の日に完成見学会を行います。是非お越しください。予約は不必要です。

この建て主さんとは、当HPをご覧になりご縁となりました。最初は違う建設会社に施工と設計一式でお願いしていたらしいのですが、次の条件で造ってくださいと申し入れたところ、「その仕様では出来ない」といわれ、それを聞いた建て主さんは不信に思い断ったそうです。その条件とは、「基礎に使うコンクリートは、強度30N/mm2でスランプ12cm」といった単純な内容です。コンクリートの強度とは、まさしくコンクリートの強さを示す数値です。この数値が高いほど圧縮強度、せん断強度が高くなり、加えて耐久性が上がります(30N/mm2で100年、21N/mm2では35年)。一般の住宅ではコンクリート強度21N/mm2ですので5割増しですが、中層ビルでは当たり前の強度です。スランプとはコンクリートの柔らかさを示す数値です。スランプが大きいほど柔らかく水が多く混ぜられ低基準です。一般の住宅では18cmですが、今回のご指定は5割増しの12cm。つまり硬くて品質の高いコンクリートです。たったこれだけの事は通常の設計や施工をしている会社では問題ありません。簡単です。しかしお断りされた業者は、そんなコンクリートを使った事がなかったのでしょう。当事務所では通常でもコンクリート強度27N/mm2でスランプ15cmですから、ちょっとランクを上げる程度です。

さて、お分かりだと思いますがこの建て主さんは、建築に明るい方(同業者に近い方)です。こんな建て主さんに選んで頂いて頂いて当方は光栄です。


NEDO補助金に応募多数。

当HPでも紹介しているNEDO補助金が申し込み多数のため、2次募集が打ち切りになりましたとの案内が郵送できました。現在2次募集をお考えの方だった皆様にはご迷惑をおかけし、大変申し訳ありません。

そもそもこの補助金は、地球温暖化対策として対費用効果のあるものについて国が1/3補助するという事業です。昨年は第3次募集まであったのですで、今年は2次募集くらいまでなら大丈夫だと想像しておりました。思ってた以上に興味を引く補助金になったようです。この補助金は、住宅性能評価申請が必須なので質の高い家が数多く建設されるという副次的効果もあるので、もっと補助金枠を大きくして頂ければ、日本の住宅のレベルアップになるはずです。来期の大幅アップを期待しております。


タンポポを食す

先日の休日、ある団体の主宰する「春の山菜と野草を食べよ」に参加した。この団体は、自然農園と呼ばれる畑の耕作をする団体なのであるが、春だから身近な山菜や野草を食べましょうという趣旨で行われた。この「身近」が重要で、奥山にしかない山菜を食べる事ではない。自然農園のすぐ周りにある山菜、野草を食べる事で、普段接している自然をもっと身近に感じようということ。身近な山菜は、ふき、柿の葉、うど、せり、・・・まだたくさんあったけれど、忘れた(^^; ….。その中でタンポポの花とスギナのてんぷらを食べた。両方ともとてもおいしかたった。特にタンポポは、子供たちに大人気。今は飽食の時代といわれるが、今後世界中で穀物不足となることは必死。それは自給率40%以下の日本にすぐに影響をおよぼすだろう。いまから身近な自然の大切さをこの機会をとおして学びたい。

左写真から、里山風景(この程度の丘)。たら、ふき、こごみなど。タンポポを揚げているところ。