「 2009年03月10日 」一覧

新潟 「緑の家」の工事監理。性能表示 耐震等級2の基礎②

先月の末、 CASBEEの戸建評価委員として登録された。私は登録や免許や資格取得は最小限度にしている(実際は取れない)ので、久しぶりの資格である。CASBEEとは、今後主流になるであろう「持続可能性」の推進念頭においた「建築物総合環境性能評価システム」のことである。簡単にいうと、「住宅の環境効率」となる。さらに噛み砕くと、その家の快適性とその家の与える環境負荷の比率というのだろうか?自分の家単体だけではなく、周りの環境にその家がどのような影響を与えるか迄考える住宅の評価である。庭がしっかりある「緑の家」では、最高覧ランクになる可能性は高い。

さて、性能評価を受けているS邸の進捗であるが、先週コンクリート打ち(一発打ち)を行った。午前中スラブ及び150mm程度の立ち上がり。アンカーボルトを設置して午後から立ち上がり打せつ。

最初の写真は、ポンプ車のホースに最初に通すノロを捨てているところ。結構これをそのまま打ち込む会社が多いが、これは×。コンクリートと違って水のりみたいなもの。捨てないといけない。

一発打ち込みは、立ち上がりとベースが一体化するので、シロアリの弱点となる金物周囲の隙ができにくく、構造計算本来の梁の高さが取れる。「緑の家」では当たりまえであるが、世の中まだまだ2回に分けてコンクリート打ち込み(別々に打ち込む)ことが多い。私どもは1.2mの立ち上がりまで、一発で打ち込む。

基礎の区画はご覧の通りの地中梁が計画される。また人通口のような立ち上がり高さが低いところでも、一般の立ち上がり高さより高い。そしてD16を2本とD13を1本の補強鉄筋が入る。これでもぎりぎりの鉄筋量である。普通のべた基礎の家は、補強筋はD13を一本だけだろう。

たて筋にフックをつけていないのは、構造計算時せん断力がフックなしのコンクリートだけでもOKであるため。これは今後コスト共に検討しフックありになる可能性大。代わりに周囲のベースハンチを取りやめる方向。

この型枠の高さを見ると、普通の基礎ではないことがわかる。これから立ち上がりを打ち込む。