「 2009年02月 」一覧

新潟 「緑の家」の工事監理。性能表示 耐震等級2の基礎

今日は三条市で施工中の緑の家の工事監理に行ってきました。配筋検査は明日ですが、その前に問題がないか、間違いはないか見てきました。概ね良好です。まだスラブのかぶりがと鉄筋の空きがしっかりと取れていませんが、その他は良好です。スラブから立ち上がりへの上鉄筋と考えた場合の定着は25dとしております。下鉄筋と考えた場合は斜め筋があるので35d以上となりますね。

他の基礎工事現場と比べるとわかりますが、床の配筋と立ち上がりの配筋を一緒に造ってます。これは基礎の「一体打ち込み」と呼ばれる造り方です。この一体打ち込みとは、基礎の立ち上がりと平らな所を同時にコンクリートを流す事をいいます。普通は、平らなところを先にコンクリートを流して、固まってから(1週間くらい)立ち上がり部分のコンクリートを流す2度打ちといわれるものです。どちらが良いかといえば、一体打ち込みのほうが良いに決まってます。また一体打ち込みのほうが手間と費用がかかります。どうしてそんなお金を掛けて一体打ち込みするのでしょうか?それはコンクリートは一体となって初めて強度が出るもの。2度打ちでは打ち継ぎ箇所ができ、どうしても肌別れ(隙間)が生じやすく、水やシロアリが浸入しやすくなります。

「緑の家」の基礎は1mあります。これを一体で打つには時間と技術が必要です。ですが、基礎は住宅の一番下を支える大事なところ。多少のコストは必要と考えてます。

きっちりと区画され、開口部補強にはなんと2本の16mmの異型鉄筋と13mmの3本が入ります。斜め補強は16mm鉄筋と普段お目にかかれない補強です。この開口部が普通の家の基礎とほぼ同じ高さがあり、それでもこれだけの鉄筋が必要です。

スラブ配筋はD13が120mmピッチで組まれます。

写真でわかるとおり、床から貫通する配管類はない。


建て主さんの味方 住宅瑕疵担保履行法 実質開始

昨日国土交通省主宰の講習会に行ってきた。内容は住宅瑕疵担保履行法の実務講習会である。会場が直前に変更されるほど大勢の方が見えていた。

この住宅瑕疵担保履行法は、9年くらい前に「これからの住宅は築後10年間瑕疵があった場合、請け負った会社は無償で改善しなければならない」という法律ができた。これは建て主にとって非常に有益な法律であったが、欠陥が「姉歯偽装事件」で露呈した。つまり10年以内に建てた会社が倒産した場合、この責任が消滅するのである。そこで今回の住宅瑕疵担保履行法では、建てた会社が倒産しても、保険会社によってその責務を引き継ごうと言うもの(供託という方法もあるが)。これによって建て主さんは、9年前の法律の欠陥が解消された。ヽ(´▽`)/

この10年保険保証は既に20年まえからあり、当事務所は任意で設立からほぼ100%の住宅で加入している。しかし世の中の加入率は昨年で3割~4割と聞いている。とうことは今回6割くらいの建設会社が新たに入ることになる。

10年間の保険料は、120m2(37坪)位の家で、8万。一年当たり0.8万となっており、割安感がある。無論、家の価格に転化される。

さて、保険と言うからには、所謂「家の身体検査」がある。どんな建物でも保険に入ることができると、いい加減に造った家の損害で保険料が高くなるため。生命保険と同様に家の健康診断があると言える。この健康診断は、各保険業務会社(全国で5社)でほぼ横並びで規定されている。がしかし・・・、基礎の部分である会社だけ「はてな?」と思う規定がある。それは各会社規定を比較した下の表(上の写真本から抜粋)。

薄く水色で囲った部分が、べた基礎に対して規定である。4社が構造計算を基本としている。この部分が先日のブログのべた基礎が少なくなるゆえん。しかし不思議な規定もある。中央の会社の規定には

「設計図書(設計図の事)として、(基礎配筋)の規定がない場合は、JIO基礎配筋要領図による事ができる」

となっている。という事は、家を造る時に基礎の大事な配筋図が設計図にないので、その場合はJIO基礎配筋要領図による検査だよ という事?そんな家があるのか?と疑いたくなるのであるが、実際はこういう家は多い。現実に沿った規定?ともいえる。しかし建て主さんから見れば全くへんなお話。「家は基礎にあり」と言うくらい大事な部分の設計図がないのである。一方木構造のほうは、規定がないところがほとんど。規定がないということは、裏返せば、今たっている家の殆どが問題がない部分なので規定はいらないと取るか、法律に詳しく記載があり、それに沿った木造を建てるだろうという性善説で考えている。という事は、基礎は法律に細かく規定がなく問題が多いので、保証会社のほうで規定を作ったという事。なるほど!!

今年の10月以降に引き渡される新築住宅は、この保証が義務。ただ会場ではこんな質問が・・・。

質問者

「なにか逃げのような規定はないのか?」

担当講師

「ない・・・。がしかし、この規定は新築住宅に限る。新築でなく、たった一度でも人が住んだ家は新築とは言わない・・・。」

質問者

「ありがとうございます」

w(゚o゚)w


新潟の住宅 構造計算と設計者の思想の重要性 長期優良住宅とは?

中越沖地震から早1年と7ヶ月が過ぎました。そろそろ落ち着いてご案内できるのでこの写真をご紹介します。この写真は2007年の11月ごろ撮影したものです。ですので地震から4ヶ月ほど経過しております。場所は柏崎市中浜という震度6強の地域。

赤字のところが「緑の家」です。建物は外観上ヒビひとつ入っておりません。地震発生後の市の調査でも「調査済み」の貼り札でした。一方右隣の数件は市の調査で「危険」となり「退去勧告」が出されました。というのは、家自体はそう被害は大きくなかったのですが、このように家の後ろの崖が崩れてしまったのです。B(中央)は既に直し始めていますが、その左右AとCはこの時点ではまだ修理しておりません。緑の家もご覧のように擁壁がありますが、全くの無傷です。下部にブルーシートがあるのは、擁壁が直立無傷だったのでその接している土が下に引っ張られ土の隙間ができたため、その隙間に雨水が入らないように、念のための養生です。

Aの擁壁はしっかりしているように見えますが、実はこんなに傾いており危険な状態です。Bはとても危険なので直ぐ取り壊されてしまってます。またCはこのままでは、家に住み続けることは不可能です。家も多少傾いております。緑の家の擁壁はこんな周囲状況の中、何事もなかったように直立してます。ある方はおっしゃるでしょう。「緑の家」の方が、崖の高さが低いので、擁壁高さも低いから平気だった」と・・・。しかし法律では、「高さ2mを超える擁壁は、構造計算して安全性を確かめなくてはならない」となっており、安全性の確認はしております。では違いは何か?ここが設計者の「思想」です。実は、「緑の家」の擁壁は、オーバースペックで造られています。 擁壁の安全性は、通常時(地盤の変動がないとき)の安全性であり、地盤が変動したときについて特に決まりはありません。建築基準法は「最低の基準を定めた法律」です。だから長期優良住宅では設計者の「思想」が大事のときの分かれ目なのです。

私は、中越地震もあったことから、この土地に擁壁を造るときには、地面の自然法角30度以内に擁壁のベースを入れ、かつ住宅の基礎に擁壁を緊結させ万全に構えて計画しました。まさしく地震時にベース基礎の地面が変動し、擁壁が倒れることを予想して対処した計画だったのです。これを施工しているときには、その工事していた人は、こんなに頑丈に作らなくてもいいんじゃない?既に地震(中越地震)があったばかりなので、当分来ないよ!と言ってました。私もついうなづこうとしたのですが、何しろこの建物は、100年もたせなければなりません(使う古部材が100年前の家のものだから、私もそのあと100年と思ってます)。だからこそ地面はとても大事なのです。

建て主さんからは、「オーブル」さんで本当に良かったと言われました。それ以上に私も「自分自身の信念に沿って良かった」と自分自身で褒めておりました。このことは他の住宅にもいえます。私が手がけた「緑の家」は、すべてが耐震等級2です(仮に構造計算に多少の差があってもほぼ変わらないくらい耐力壁が多くあります)。そのよさがわかるのは、このような本当に必要なときです。その時のために私はこの職種を全うできるように心がけます。


長期優良住宅先導的モデル事業に申し込みます。

表題どおり、21年度第一回の長期優良住宅先導的モデル事業に申し込みます(多分)。先回は他力本願的に申し込みましたが、今回は自力で申し込みたいと思います。無論「緑の家」SS仕様+アルファーで!!

「緑の家」はとてもトータル的に完成されたものと自負してますが、世の中には、ある性能だけを見れば突出してよい住宅や新技術住宅が多数あります。今回目指すのは、このモデルが波及性、普及性の高いもの(決して超高価ではない)として提案したいと思います。内容は今は公開できませんが、既に頭の中には完成しております。これをいかに説得力ある実像に変えていけるかが鍵です。申し込み期限まであと2週間です。できるか?全力でやるだけ!!


太陽光発電の電力買取の倍額検討開始

やりましたね。市民運動の力だと思います。政府が太陽光発電の電力買取の倍額検討開始したとの報道が入りました。これで今まで補助金なしで設置された方も報われると思います。電力会社の太陽光発電の買取増額負担は、各世帯に振り分けられ一世帯月100円だそうです。喜んで拙者は負担します。


新潟での高気密高断熱 緑の家はそのままの素材。

今日の医療ニュースで次のような事が報道されていた。

以下Yahoo Japanニュースから引用

「将来、子どもが花粉症で苦しまないようにするためにはどうすればよいか―。理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの谷口克センター長が「花粉症にならないための9か条」を紹介した。

 2月23日に横浜市の理研横浜研究所で報道関係者を対象に開かれた「製薬協プレスツアー」(主催=日本製薬工業協会)で、谷口センター長は「スギ花粉症ワクチン開発」と題して講演。この中で、▽生後早期にBCGを接種させる▽幼児期からヨーグルトなど乳酸菌飲食物を摂取させる▽小児期にはなるべく抗生物質を使わない▽猫、犬を家の中で飼育する▽早期に託児所などに預け、細菌感染の機会を増やす▽適度に不衛生な環境を維持する▽狭い家で、子だくさんの状態で育てる▽農家で育てる▽手や顔を洗う回数を少なくする―の9か条を紹介した。」

引用終わり

なかなか勇気のある提言である。生後早期のBDG接種と託児所に預けなくても、集団の中で育てるということでもOKだと思うが、そのほかの内容は説得力がある。まあ簡単に言うと「現代社会は綺麗すぎる。もう少しルーズの方がアレルギーになりにくい」ということ。

確かに住宅業界でも、手に触れるところすべて「抗菌仕様」といっているハウスメーカーや、設備機器などが主流。特に建材製品は殆どが何らかの抗菌がセールスポイントになっていたりする。壁紙といわれるビニールクロスでは、抗菌や抗ビールス等というものもあったりする。

「緑の家」は手に触れるところの殆どが「天然木」だったり「ステンレスそのまま」がほとんど。そういえば「抗菌仕様」ということで、PRした事がないなー。ほとんど事象があてはまると思うけれど、「やりすぎ」はよくないということかな?自然素材だって現代生活の中で使いすぎると思わぬ(湿気の放出)デメリットを生じることになるし、熱帯夜のエアコン除湿が快適だからって、一夏中していると子供の汗腺の発達に悪い(拙宅で実証済み)ということもある。
あと大事なことは、楽しく行っているうちは平気だが、苦痛で神経質になるような行動はよくないという事ではないだろうか?

今年は新型インフルエンザ流行してもいないのに、高性能マスクをつける行為が見られたし、子供に手を洗え洗えと神経質に指導する親も、この提言では「人間は風邪はひくことで抵抗力つけているのに、これを拒むのは非健康的、花粉症体質になりやすい」と言っていることになるのかな。


新潟 高断熱高気密、自然素材の「緑の家」をHPにアップしました。

ここ2年間くらい、当HP上に最近のお手伝いした家のアップをしておりませんでした。が、ようやくアップしました(暫定ですが)。
http://homepage2.nifty.com/arbre_d/otetudai/otetudai.html
なかなか個性的な家が多いのですが、いずれも耐震等級2相当(相当とは、性能表示に申請はしておりませんが、構造計算で同等の耐力があると確認されたこと)。
Q値は1.2W/m2Kから2.0W/m2Kで次世代省エネ基準の2.2倍から1.3倍くらいの高性能。無論、劣化防止や維持管理の容易の性能もトップ性能。基礎下やスラブ下に排水管や給湯給水管を埋め込まない仕様です。

最近、政策研究・提言を業とする「東京財団」という団体から、建築基準法の基準の見直し提言がされた。
http://www.tkfd.or.jp/admin/files/2008-10.pdf
この財団がどのような影響を持つのか不明であるが、現在の耐震性の底上げを要求している。大枠では賛成である。ただし木造一戸建て住宅に限ると、建物の上屋(地盤を除く基礎より上ということ)だけを強くしてもなかなか被害の軽減にはならない。中越地震や中越沖地震を肌で見てきたものととして、建物は強く作ることは無論必要であるが、それと同じように地面(地盤)の安定性が必要とかんじる。新潟県は大きな平野がある。これは、信濃川と阿賀野川とその支流によってもたらされた大地。逆にいえば関東ローム層のような火山灰がつもってできた平野と違い、何度となく押し寄せた洪水によって土が運ばれ堆積した平野である。したがって地盤調査すると、深いところでは10m以上も未成熟の腐葉土(スポンジのような土)で圧密沈下の可能性大である。また、河川周囲には、ゆるい砂質土がサンドイッチされている地域があり、これが原因で液状化をおこして傾いた家が多くある。また一方では、古くからの宅地は少なくなり、丘や山を削って分譲地を造った「長岡高町団地」や「長岡ニュータウン」があり、高町団地では地盤の変形によって大きな被害が発生している。この大きな被害のほとんどは、家がしっかりしているのに、建物が傾くという典型的な地盤被害である。このときの現地震度は6(一部6強)と発表されている。
基準法は無論、住宅性能評価でも、このような非常時の場合の地盤については取り決めがない。さらに、地盤改良を行ったとしても、地震時の不動沈下、液状化については、どんな地盤改良も現時点で保証する工法や団体はない。東京財団の提言では、耐震性能の最高ランクが等級3より良い性能になるような記述(+2)があるが、この性能と共に地盤についての保証や裏付けが安価に取れる仕組みがひつようである。
当事務所の「緑の家」では、ある方からのご要望で、「液状化が心配される所で、地震が来て家が傾くことは仕方がない。傾いた時簡単にジャッキアップできる方法にしたい」ということで、地盤改良をした上に、オーバースペックのダブル配筋べた基礎で造った。この後このような家は新潟市で2年間ずっとご提供してきたが、昨年の鉄筋の高騰で必要な時だけご提案している。このような方法対処方法も良いのではないか?


過去の情報の重要さ 新潟の高気密高断熱の住まい 緑の家の歴史

この画像は、当事務所が2000年に計画し、2001年に完成したK邸の広告折込チラシである。10年まえからQ値が2.0W以下の次世代省エネ基準を遥かに超える断熱基準で木の家を造っていたし、薦めていた。

この写真は国内大手ハウスメーカーの2003年のパンフレット。赤丸を見てほしい。省エネルギー基準が3等級。つまり高気密高断熱ではない。このパンフレットには高気密高断熱という文字は出てこない。これはこの会社だけでなく、大手ハウスメーカーの殆どが高気密高断熱住宅は薦めていない。がしかし、この2年後(2005年)にはすべてのメーカーが高気密高断熱住宅(次世代省エネルギー基準をぎりぎりで満たす程度)が標準仕様となる。この身代わりの早さ。高気密高断熱住宅は、今一番政府が力を入れているところ。だから補助金も出ていたのだ。しかしこのパンフレットの会社は、当時百年基準住宅として販売していたはず・・・。なのに数年で一番重要な性能が変わるとは・・・。

昨日のブログで過去の当掲示板へリンクを貼っている。過去記事を探すときざっと眺めたのであるが、やはり過去の掲示板や過去のHP(ホームページ)、パンフレットは大変重要だ。情報をどのように発信しているか?その情報は数年後でも確かか?が大変よくわかる。これが建築会社の信用性ではないだろうか?ひいてはその家の未来の価値にも直結することだ。

2008年のオーブルデザインの掲示板↓

http://arbre.green.coocan.jp/?m=listtop&p=1

2001年のオーブルデザインの掲示板↓

http://arbre.green.coocan.jp/?m=listtop&p=43

過去8年分がある全43ページをご覧いただければありがたい。これは当事務所の自負するところである。

Q値2.0を薦めて12年経った。今度の12年はQ値0.99以下である。また周りのメーカーが標準とするのは多分8年後。8年後を先取りしよう。


長期優良住宅の普及の促進と地球温暖化に関わる暖房について。新潟県版

上のグラフでわかるとおり、日本は結構がんばっている。中国が排出量は世界2位だが一人当たりとなると非常に少ない。しかしこの国民の一人当たり消費量が大きなるとアメリカの2倍以上となる。これを先進国は止められる理由がない。今まで使いたい放題だったから。

地球温暖化について2回目の話題として「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」と暖房の面から考える。

昨年12月に決議された長期優良住宅の普及の促進に関する法律は今年の6月頃施行される。内容は「性能の高い家でメンテナンス計画が確立していれば、税金やその他資金の面で優遇しますよ。」ということ。この性能が高い家というのは、当事務所で「緑の家は標準だよ」と申し上げている。「耐震性では性能表示の等級2以上」、「劣化対策では等級3」、「維持管理対策等級では3」以上が条件。無論次世代省エネ基準でなければならない。それらがあってメンテナンス計画がしっかりできているかどうか?で長期優良住宅だと判断される。

私はこの中で一番今後もっとも強化する項目は、次世代省エネ基準だと思う。現在の家の多くが次世代省エネ基準をクリヤーしてきている。「緑の家」は標準で次世代省エネ基準より1.35くらい性能が高い。にもかかわらず、やはり暖房費用は年間12万~10万かかる。このエネルギー価格がまだ安い時代(2010年)でもこの価格だから20年後(2030年)ではどのくらいかかかるか不安になる。

私は7年くらい前の当掲示板に、今後はハイブリッド車がいいよ!って書いている。当時は電気自動車や、燃料電池車も囁かれていたが、私はハイブリッドこそ本命と掲示板で書いている。それが去年から大ブレイク。プリウスは北米で売れに売れていて、国内でもプリウスをよく見る。そして今月ホンダがハイブリッド車インサイトを189万(プリウスは240万)で発表。一週間で1万件の受注となったそうだ。このペースでいけば予言したとおり新車販売の半分は、ハイブリットになるかも。しかしプリウスに乗っている人は、私も含め皆中年以上の男性か、女性がほとんど。若い方や30代の男性が乗っているのを見ないのは・・・。

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話がそれましたが、今後の長期優良住宅の基本は、「Q値0.99以下のコンパクトか断熱区画がある家」です。言い切ります。更に付け加えれば高基礎の愛着がある家です。愛着とは家をかわいがることのできる工夫があるということです。その愛着は緑ともに生まれます。どんな立派な豪邸でも、周囲や庭に「緑」がないと冷たい雰囲気で、とても素敵な家とは思えないでしょう。だから大手ハウスメーカーのパンフレットでも家は木(緑)と共に写ってます。次の子供の世代で間違いなく「水、食料、エネルギー」問題はおきるでしょう。水と食料を我慢することはできませんが、エネルギーは少し家を小さくしたり、断熱性能を上げれば、小さな機器(目標2kw以下)でほんのちょっとの我慢することで、寒いという恐怖から開放されます。事務所設立当初から申し上げておりますが、「寒さ」=「人間の恐怖」です。恐怖があると人は、悪のパワーが強くなります。恐怖がなければ穏やかに豊かに過ごせます。その恐怖の代表が「寒さ」と「飢え」です。昔から日本では「衣食住」といいますが暖かい国では、「食」と「住」でOKです。暖かければ水着のような小さな衣装だけあればよいからです。だから寒いという恐怖から開放する「家」があれば先ずは豊かな気持ちで生活可能です。

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築90年木造民家は、メンテナンスだってしっかりとしてきているのに、解体しようとする人が多い。それは寒いから。寒い家はカビ臭もして陰気くさい、改修してもとても暖かくなるとは想像できないから壊す。民家に住んでいる人は、必ず言う。「夏は快適なのだけれどねー。」という言葉にすべて物語られている。たった90年前でこういう家だ。だから今はそこまでしなくてもねというQ値0.99以下が必要。

さて、そのQ値0.99の家の仕様であるが、基礎の断熱にはネオマフォームクラスで100mm、土間下に〃断熱材で50mm、壁はネオマフォーム50mm+高性能GW100mm、天井はセルローズ吹き込みで450mm。これに全熱交換換気70%以上で冬の換気を30m3/人に設定。夏は0.5回/h厳守だが、冬はこれで十分。残るは窓。窓は大きい窓を除き樹脂サッシにアルゴンLOW-Eで(1.7W/m2h)、大きい窓は〃サッシに断熱補強部材を設ける。これで何とか0.99をクリヤーする。価格は標準仕様より4~5万/坪アップでご提案する。

さて、このSS仕様の「緑の家」を建てて見ませんか?私が今自分の家を建てる事ができるなら、他の部分は4万/坪削ってもこの仕様です。必ず将来よかったと思います。


三条で地鎮祭。お気に入りの日本酒を!キムラ屋酒店オリジナル

2013年緑字更新

この日本酒は当事務所の定番。というか私の定番酒(7年くらい浮気なし)。地鎮祭や上棟式があるときに80%くらい指名するお酒(2012年~2013年まで酒元の都合により休止。残念)。販売元は三条のキムラ屋酒店で、ここのご亭主のこだわりでオリジナル。ここでしか手に入りません。吟醸酒なので香りがとてもよい。口ざわりはきりっととして味があるタイプのお酒。最近は端麗辛口が多いが、端麗でも味がしっかりある日本酒。価格も2342円でお手頃。ご興味のある方は一度ご賞味を。無論常温で一番おいしい!!

三条でまた工事が始まった。今回の家は、茶室のある家。凝ったアプローチとシックで飽きのこない外観、そして高性能木製サッシを提案。暖房は床下暖房と薪ストーブを併用したあったかい家。竣工は8月乞うご期待。Q値はただいま計算中。たぶん1.6Wくらい。


真面目な意見。地球温暖化と薪ストーブについて。

2009.10.02 2013.01緑字修正

昨日は、東北電力さん主宰の新しいヒートポンプの活用の実際を、仙台市に見に行った。仙台に一日でトンボ帰りという強行日程。上の写真は、午後4時頃の仙台市郊外。この5時間後には新潟県に戻ってくるのだが、その雪一色の環境の違いに改めて驚く。

さて本題であるが、「地球温暖化はどういう決議が国際的に決まってもすぐには止められない。」と感じる。これは決してあきらめているのではなく、現実をしっかり捉えるとそう感じるのである。地球温暖化が進行しても、その変化はゆっくりしたものが多い中、水、食料とエネルギー問題はあっという間に死活危機をもたらす。2050年頃の問題は地球温暖化より食料やエネルギー枯渇危機(完全になくなるのではなく高騰により入手困難)ではないかと考える。この100年で地球上の人類は20億人(1900年)から65億人(2006年)になり、2050年には100億人になりそうな勢い。 まず間違いなく食料や水は足りない。自然が淘汰するまで待つ(地球規模の飢餓)にならないように知恵を絞る必要がある。地球温暖化防止といいつつ商業的に利用している商いが多い事は、とても残念なこと。

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新潟県三条で昨日着工 性能表示住宅(NEDOの補助金該当)です。

上の写真は昨日から基礎工事が始まった性能表示住宅。(耐震等級2、維持管理、劣化防止等級最高ランク)で評価された。残ねんだが雪で工事がちょっと中断中。

9年くらいに前にスタートした国の住宅性能表示という法律。これは質の良い住宅を安心して取得できるようにするためにつくられた法律。チラシやパンフレットには、地震に強いとか、耐久性があると科学的裏づけがなくて勝手に宣伝しても、よほどの事がない限り違法性はない。これは表現の自由が憲法によって保障されているから。だから、自分が勝手に日本一地震に強い家と思い込んでしまったら、その人はそのように表現してよい。但し宣伝する場合言い切ると問題があるのでよく「日本一地震に強い家を目指します」となる・・・。

しかしこれが極端になってしまうと「ジャロ」や「国民生活センター」又は「公正取引委員会」の注意、指導、勧告を受けることになる。従って全国規模の大手ハウスメーカーのチラシには、ただ単に地震に強い家という広告はなく、法律との比較や実大実験によるという注釈がある。一方中小施工店程度であると、このようなモラルが守られていないことが多い。それは大手みたいに実大実験をするような豊富な資金力(営業経費)がないため裏づけが難しいのである。そこで国は平成12年に法律を作り、誰でも同じ土俵で比較できる基準を作った。これが住宅の性能表示制度である。この制度を使えば、大手メーカーであろうが、小さな工務店であろうが、住宅の持つ性能を同じ基準で比較できる。

そんないい法律があるならなぜもっと建て主さんに広まらないかと思われるだろう。これには理由がある。

理由1・・・評価にお金がかかる。申請書手続きの費用は別として、申請費用だけで約15万。それに申請書の作成料が15万から25万。計少なくても30万は最低かかる。30万掛けて申請する人は少ない。

理由2・・・造る側(工務店、建設会社)は、自分の作る家を評価されたくない。評価されると地震に強い家と宣伝していたことが違った場合大変なことになる。

という2つの理由で、新潟県の住宅性能表示の申請件数は大手ハウスメーカーを除くとほとんど利用されていない。特に新潟県の中小建設会社が利用するであろう審査機関の(財)新潟県建築住宅センターでの19年度の利用率は0件。しかしこの(財)新潟県建築住宅センター以外の利用率は419件。つまり新潟県以外でも営業されている大手会社しか一昨年度は利用していないということ。昨年度は当事務所でも2棟申請し、今年は既に1棟申請しているので、0ではなくなるし、私が知っている限りでは、昨年度地域工務店さんが2棟申請したということは聞いている。それでも昨年度の(財)新潟県建築住宅センターでの申請は10件程度だろう。

大手ハウスメーカーを除くと、法律上の評価を受けた棟数が年間10棟しかない。といことは、その他の家は、自分勝手に「地震に強い工法」とか、「耐久性がある工法」と根拠もなく言っているに過ぎない。特に何度も申し上げている「基礎」については、ほとんど裏づけのない計画と施工ということ。(一般住宅の確認申請では、行政の構造のチェックはしなくてもよいと法律で定められているので・・・)


初期投資型ゼロエネルギー住宅 「持続可能な社会をづくりをすすめる会」の新潟市で講習会(セミナー)

昨日新潟市でNPO法人「持続可能な社会をづくりをすすめる会」(事務局 河辺氏)のセミナーに参加してきました。

内容は、「K邸における二酸化炭素排出の消費量の報告」で、2001年に建築された建物で排出される「CO2の排出量報告2007、2008年版」ということでした。結果から申し上げると、電気会社に払った電気料金は年間たった6千円とのこと。所謂オール電化住宅のなので、光熱費はこれがすべてということです。もうすぐで実質ゼロエネルギー住宅(初期投資型)となります。

確かにK邸の性能は、Q値が1.8w/km2(床下収納を床面積0.6で換算)、で完成C値が0.7cm2/m2で8年前の建物としては高性能(S仕様)。また太陽光発電5KWもあります。がこれではゼロエネルギー住宅(初期投資型)にはなかなかなりません。ではどうしたかというと、今年は実験的にある程度暖房を我慢生活。家の中は15度以下で普段長時間いる場所のみ22度くらい、コタツも使用した・・・との記憶。このように消費エネルギーの1/3を占める暖房費削減はとても有効です。確かに法律上の床面積は50坪くらいでありますが、気積(家の暖房空間の体積)から見ると65~70坪の住宅並み。その全室を暖めるとなるとある程度のエネルギーは必要。例えば厳寒期1.8*20度*65坪*3.3124=7800Wなのでこれをエアコンで一ヶ月暖めると、4万以上の電気代がかかります。これではゼロエネルギー達成不可能。そこで暖房温度を下げ、暖房区画をしエネルギーの削減を行ったといことです。この行動には頭が下がります。少し贅沢をしなければ太陽光発電だけでエネルギー確保できるという実証をされました。これに、現在の「緑の家」の最近のお勧め「コンパクトな家」か「断熱区画」を採用すればS仕様でもたぶんゼロエネルギー住宅(初期投資型)はできます。(当時は断熱区画は考えにありませんでした。)

しかしセミナーでも説明されていたように、お正月や盆などに普段生活していない子供たちが帰ってくると、「寒い!」といって暖房全開モードにするようです。環境に志高くあられる方は、「寒さ我慢」を実施できますが、次の世代や他の人に強要はできません(このせいで古民家が手放されるということは何度も御案内済み)。そこで当「緑の家」SS仕様が必要になります。この仕様と見合った大きさの太陽光発電を付ければ、充分ゼロエネルギー住宅(初期投資型)になります。

これが少なくても今後の100年住宅の基本と思いますが、政府の掲げる200年住宅の当選住宅でさえもそんな性能の家はほとんどありませんね。

・・・ゼロエネルギー住宅(初期投資型)とは、最初に太陽光発電設備等や断熱性能に投資することで、この投資費用を考えなければ、その家で年間の使うエネルギーと生み出すエネルギーが釣合い、差し引き0以下(造るエネルギーが大きい家)になる家と定義する。


新潟の高気密高断熱住まい 設計事務所とは? その2 施工と設計の分離

この写真は、 7年位前のある家の設計と施工が同属会社の工事中の写真。

その2では、設計と施工の分離が完成後とても大事ということをご説明したい。

設計と施工が分かれていると瑕疵があった場合、責任の所在が明確にならないため良くないという不思議な主張がされていることがある。責任が明確にならないのは、しっかりした図面がないからの一言。施工と設計が違う会社だからではない(また付け加えるなら、工事監理者が施工側の人間だとさらに問題)。60枚以上にもなる図面があれば、その記録があるので責任の所在はおのずから明らかになる。なるから公共建築では設計と施工の分離が当たり前である。責任の所在が明らかにならないのは、記録が建て主側にはないということが一番。例えば設計や工事監理が施工と同じ場合の問題点は以前当コラムに載せた。まさにこの会社が設計と施工が同じほうが責任の所在が明らかになるといっているが、その写真の現場をどう説明するのだろう。「昔のことだから、釘の指定の記録がないので仕方ない」といわれた建て主はたまらないだろう。このころからしっかりと、専用釘以外は問題あると住宅金融公庫にも記載があるし、業界では常識。

また、一番感じるのは設計と施工が同じ会社であると、建築後(入居後)問題が起きたときに建て主側に立つ専門家がいないこと。設計者は、建物が図面どおり建築されるだけでその職務が終わることはない。建築後その建物に何か問題があった場合、設計の瑕疵なのか、施工の瑕疵なのかを一番わかる立場である。もし設計に重大な瑕疵があれば、施工中に普通は発覚し施工や建て主から是正を求められる。一方施工の瑕疵があり、それが工事監理中に見つけることのできないもの、例えば木材の品質(造作材や構造材も製品上の欠陥は、工事監理で見つけることは難しい)、設備機器や配管の品質等は専門性が高いので一般的に難しい。このような不具合が見つかったときに、第三者の立場(建て主さん寄りの)できちっと対処してくれる。ところが、設計と施工が同じ会社の場合、どちらの原因であっても経費(修繕費)が発生するので、なるべく両者とも穏便に済ませようとする。これは営利団体である以上仕方のない性である。全くの別会社であればそういうことにはならない。ましてや設計者は建て主に雇われた専門家である。間違いなく分離されたほうが、責任の所在は明らかになりやすいことは、冷静に考えればわかる。

また、設計と施工の分離の場合、コストコントロールが難しいというご指摘もある。これもう不思議な話。設計と施工の分離は、適正な価格がわかる最良の方法。万一、仮にどこに見積もりを出しても予算がオーバーするなら、その建物はその位の資産価値があることを、皆が認めたもの。予算オーバーなら、減額設計を行えば適正価格になるし、資産価値と同様の価格ということ。一方、設計と施工が同じ会社だとコストコントロールできるという主張は、昔の棟梁一括請負と同じ主張。予算があわなければ、建て主の気にしないところ(気づかれないところ)の仕様を削って予算を合わせる(利益を出す)ことになる。それが営利団体。勿論、図面と仕様がしっかりあれば(図面枚数60枚以上)こういうことにならないだろうが、ほとんどが少ない図面数(30枚程度)。

また、入札で建築後施工会社が安く受けたのことで倒産しやすく、その倒産後困る。などというのもおかしな話。しっかりした建物は、仮に造った会社が倒産しても特に大きな問題はない。建築後その施工会社が倒産して困るのと思うのは、無料の不具合修正がなくなるという恐怖感。しっかりとした設計で工事監理を行った建物は、不具合が少ない。先日倒産した大手マンションメーカーの住民は、建物自体では多きな問題はないはず(管理会社の倒産は大変困る)。

色々な言い方や主張がある。それは仕方のないことあるが、裏づけのない事象で「恐怖」をあおる様な説明は、あまり歓迎しない。


新潟の高気密高断熱住まい 設計事務所とは?

今日は午後から仕事。これは午前中の家の前の海の様子。風があったせいで波が白いが、沖はエメラルド色。

ここ数年「デザイナーズハウス」とか「建築事務所」と宣伝する、法律で決められた「設計事務所」でないのに、その匂いを感じさせる名称や商品名が多い。
設計事務所と会社名称につけられるのは、施工を行わない純粋な設計または、工事監理等しか行わない会社にしかつけることはできない。これは○○病院と同じように、その専門性(免許が必要)の保護の観点から法律で定められている。
ところが、設計事務所というと「センスの良い」、「最近の」というイメージがあるので、最近の建設会社の名称に、○○建築事務所と名称を付ける会社が多い。このぐらいなら良いと思うのであるが、一番納得がいかないのは、設計事務所が設計したのに、施工する会社をグループ会社や親族経営や設計事務所と社長が同じという会社に限定しているところ。まるで分譲地の建築条件付きと同じ販売方法。(公共建築ではあり得ない)
本来設計事務所とは、建築を造るという一大事業の計画を、建築を専門としない建て主さんの代わりに免許のある専門家が設計図という成果物で「形」にする仕事。先進国のほとんどは、この設計業務と建設業務を注文住宅という小規模の建物でも分離することが普通。日本でも公共建築のほとんど全ては、設計(工事監理)と施工が完全分離されている。これは建て主の利益を冷静に考えれば当たり前である。
しかし最近は注文住宅でも設計と施工が同じ会社のほうが良い建物ができると豪語する住宅会社がある(規格、プレハブ住宅は別)。それが本当なら公共建築も世界の国々も、設計と施工一体の事業がほとんどになるだろうが、そんな話は聞いたことがない。そんな眉唾な話をチラシ等で情報発信するのであるから不思議な感覚。本来建て主さんのメリットを考えるなら、設計と施工の一体化のメリットとデメリットをきちっと話せばすむことなのに、最初から丸めこもうととしているこの説明は、とても信じがたい。誰が考えても注文住宅なら設計と施工が分離されたほうが、しっかりと図面通りの建物が建つ確率は高い。図面がない戦前の大工棟梁の家なら別であるが・・・。
設計と施工を分けるデメリットとは、施工会社が決まるまで確定金額が不明であることに尽きる。当事務所の「緑の家」では仕様がほぼ同じなので、計画金額と実施金額の差が3%に納まることがほとんどであるので、このデメリットはそう大きくないが・・・。
みんな自分の業に誇りを持ってその仕事に当たれば、そう誇張宣伝する必要もないと思う。


新潟の住まい 性能表示とメンテナンス性 高気密高断熱の緑の家

先日S邸の「住宅性能評価書」をERIさんから頂いた。 設計性能どおり建設も同じ評価を頂いた。

評価は10項目あるが、「緑の家」が大切にする評価は1.耐震性、2.温熱環境(所謂高気密高断熱)、3劣化防止性、4.維持管理の4つである。この4つ以外は光や音、防犯性、バリアフリー等がある。

耐震性を除く等級はすべてトップ等級であり、耐震性は上から2番目の等級2である。耐震性をトップの等級3にすることは経済的にも技術的にも簡単であるが、あえて基本は等級2である。この等級は地震時の避難施設にも求められる性能で、必要且つ充分と見ている。等級3になると、吹き抜けや窓の大きさが制限されやすい。無論等級3にこしたことはないが、後はバランスの問題である。ちなみに耐震性最低評価の等級1は、評価機関で基礎の構造チェックをしないので、果たして基準法を守っているかどうかは、その設計者しか知らないブラックボックスとになり、これが問題である。

さて、超寿命住宅はどなたでも求めているものであるが、そのとき大事な性能が「メンテナンスのし易さ」だと私どもは考えている。例えば配管設備類。配管は長くても20年くらいで掃除やチェックが必要になるといわれている。その時、下写真のように最近流行のべた基礎の基礎スラブ内に配管されていたら、これではメンテナンスし難い。もちろん性能評価でも配管類をスラブ下に埋め込むと維持管理のしやすさの評価は低い。加えて床下にあるので、歩腹全身でしかメンテナンスできない。メンテナンス性がよいとはおせいじにもいえない。

中越地震のとき、被害地には「緑の家」があり、ある程度被災地が落ち着いてから被害状況確認と修繕のつもりで点検に伺った。内一軒で、床下内の排水管接合部のずれが見つかった。大きく漏水はしていないものの、ぽた、ぽたとしずくが落ちているのが確認できたので、早速修繕した。普通の家ではこのような発見は難しい。大きく漏水するまで発見はできないだろう。普通の家では、歩腹前進と真っ暗な床下は誰も入ることを躊躇するから・・・。

緑の家では11年間このように簡単にメンテナンスできる床下をほぼ100%提供し続けている。これが自慢である。

「緑の家」のお風呂の床下配管メンテナンス写真。配管は基礎立ち上がりから屋外に貫通し、スラブに埋め込まれていない。普通お風呂の配管は一番見にくい場所と構造になり、こんなにオープンに見えることはありえない。


新潟県 住まい 自然素材の緑の家 熱損失係数1.2W/m2k の超高断熱住宅

特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律が今年スタートする。これは「姉歯偽装事件」による教訓で決まった法律。

万一、施工者が倒産した場合でも、10年以内に構造的な重要な瑕疵があった場合、保険会社がその費用を負担する保険に強制的に入らなければならない法律。そこでこの運用に当たり、確認申請より厳しい審査(建物単体のみ)が保険加入するときに行われ始めた。そのひとつが先日のブログに記載したとおり、べた基礎の構造計算である。そして耐力壁の引き抜きの計算書の裏付けである。何れも法律上必要なのであるが、今までは「行政がその審査をしない」という法律が4号特例である。しかし今度はこれらが窓口で求められるかも知れない。「かも」というのは、チェックシートのみ保険機関の窓口がチェックし、そのもの自体はやはりノーチェックになるようだ。設計者が責任もって守れということ。しかし今まで守れない設計者が多いのに、果たして守れるだろうか?

堅い話はつまらないので今日は、昨年お手伝いし家から、K邸をご案内する。

Kさんはある理由でネット検索していたところ、当HPにお越しになり意気投合して設計が始まった。

それは・・・

基礎のコンクリートの拘りである。ご要望は「スランプ12cmで強度30N/mm2ができますか?」だった。「緑の家」の標準のスランプ15cm、強度27N/mm2よりワンランク上の仕様なので、「それだったら問題ないでしょう。」と答えた。それで設計が始まったようなものだった。というのは、Kさんのこの仕様に、他の設計者は「無理です。」と答えたのである。そこでネット検索して当事務所に電話を掛けてこられた。これはお会いした2年前のお話。それから一年後上の写真のように建物が完成した。

たった一年後現在では、そのコンクリート強度は当たり前になりつつある。それは「200年住宅」という家が国によって先導されている。その200年住宅の基礎が、強度30N/mm2以上のコンクリートが標準であるから。強度が高いと、コンクリートの中性化が遅くなり、耐久性が飛躍的にアップするのだ。このように私どものお手伝いする「緑の家」の基本的な性能は、常に先を見て決めている。ちなみにKさんは同業者(但しマンション系)で、コンクリートについても知識が豊富なのである。

K邸は熱損失係数1.2W/m2kと非常に高い性能を持つ。これは、断熱材が厚いことと、ほとんどのサッシが高性能木製サッシ(1.6W/m2K)で且つ窓面積がいつもより小さく(といってもいつもが大きすぎるだけ)て、全熱交換型換気扇を設置しているため。ちなみに完成気密測定では、C値が0.4cm2/m2以下だった。


新潟県の住宅でべた基礎(シングル配筋)が急に少なくなる。これは一体?

2009.02.12加筆

先ずはこちらの当社ホームページのコラムをご覧ください。

http://homepage2.nifty.com/arbre_d/news/news_top/85.html

2年ほど前に、新潟県のべた基礎はダブル配筋が通常行われなければならないとしたコラムをご案内しました。このコラムを含め住宅の基礎について検索で「住宅 基礎」で多くの方が訪れました。

最近、「今年から財団法人住宅保証機構の保証住宅基準では、「べた基礎の場合は構造計算によって配筋を決めることが条件」であり、構造計算しないときは、表(上リンク先)の配筋を満たさなければならないとして受付を始めた」と聞きました。そうであれば大きな進歩ですが、ちょっと待って下さい。実はこの決まりは最低でも4年以上前からあるのです。今まではこの確認を受付時点で一切行って降りませんでした、そのほうが問題で、仮に3年前のこの保険にはいっている家に、この基礎上の瑕疵があったせいで家が傾いた。となればどこに問題があったかといえば・・・設計者?住宅保証機構?施工者?

本来なら決まりごとを守らない設計者と施工者が、住宅保証機構に対し責任を負う必要があります。しかしどういう事情でも事故が起こったときその家の保証しなければならないのは「住宅保証機構」であるはずですから、決まりごとを守らない会社(物件)が多くなってしまっては、住宅保証機構が困ったことになります。今までなぜ放置されたかわかりませんが、この6月から施行される瑕疵担保保証。このため受付を今までより厳しくしたのだと考えられます。そうなると、今後難しい構造計算をするべた基礎で造る新築住宅が少なくなるのではないでしょうか?更に今まで「地震に強い」といって宣伝していたり、「接地面積が布基礎の数倍だから強いといって宣伝していた建設会社は、急に布基礎にしました。」では・・・。

べた基礎ですが、

多雪地域である新潟県では、3mを超えるスラブ区画においてダブル配筋となる決まりは4年前からあります(上リンク先表)。この表によらない時は、構造計算しかありません。私どもは構造計算をして決めておりますが、はっきり申し上げますが、今までまじめに一軒一軒構造計算して鉄筋の量を決めている新潟県内の施工会社は限りなく0です。計算してあると思われるのは、3階建てや地下付建物という、確認申請時に構造計算を必要とする建物だけです。

基礎の構造計算は、上の建物木造部分の重量や応力(地震時の力)がわからないと通常計算できません。性能表示住宅のマニュアルには、一般的な平均接地圧の記載があり、この数値でも計算できますが、あくまでも一般的なものであり、重いサイディングや、ロフト付住宅では問題があるでしょう。

さらに、スラブのシングル配筋だけではなく、その周囲の基礎梁の配筋も計算する必要があるでしょう。当社でもすべての基礎梁の計算を詳細法で計算しておりませんが、最低でも一番スパンがある基礎梁を一般法で計算してます(また、住宅保証機構の定めるスラブ補強ですが、今後これは当社では行わないと思います。それはこの方法ですと性能表示住宅の基準を満たすことができないからです)。下の表は、瑕疵担保保証に申請するときの記載事項です。赤丸のところが今回の問題にしたところです。

建て主さんにとってこのような不思議現象がこの業界には多くあります。是非今すぐ過去の建物がどのように宣伝されていたかHPや過去パンフを見ることをお勧めします


新潟の住まい 自然素材と高気密高断熱 と古材利用。

古材を使った床の間。ピカピカしていないところが良い。

写真一番上は、三条市大面のK邸の床の間のアップである。この床いたは、Kさんのご両親が、ご自分の家を建てるときに使用できればと思って保管していたのであるが、いざその時に建設会社にお願いすると、「使わないほうが良い」と断られていたのである。その理由はあまり良くない素材で、今の新しい材料のほうが良いということ??

どの古材にも長年使われたきた味がある。特に「緑の家」のインテリアは、無塗装の木。だから古材が新材と一緒でもとても違和感なく納まる。だから私どもはいつでも古材を使うことに賛成する立場(多少加工費やお掃除代は掛かるが)。確かに、新建材や塗装を施した木のインテリアでは古材はあわないだろう。写真にある、玄関部分の床などは違和感なく納まり、非常に美しいと思う。上写真の床板も、腕の良い大工さんの仕上げ直し(お掃除)でケヤキ本来の良さが戻った。後日談ではあるが、ケヤキを仕上げるかんなの歯を研ぎ出せるかが心配だったらしい。ケヤキはとても硬い木で普段かんなをかける杉やヒノキとは違う「歯」研ぎをする必要がある。昔はケヤキを良く扱ったのだけれど最近はないので、その研ぎ感覚を思い出すことができるか?という心配事である。

さて、Kさんとは見学会でご縁があったと記憶している。当初から愛犬のスペースのご要望があり、2箇所計画した。そのひとつが玄関横の床下部分。床上より若干温度低くなりがちではあるが、何しろ広く空間が取れえる。もうひとつはリビングの一角でテラコッタタイル貼りの部分。テラコッタ自身は素焼きであるため、汚れが残りやすい。そこで表面に撥水加工のあるテラコッタをチョイスした。既製品では軽すぎる質感が好きではないので、棚や台、大きなテーブル、洗面台などは造りつけである。


新潟の住まい 自然素材と高気密高断熱の白い壁。

今日のチラシにある最大手の家の広告が入っていた。そこには、地震実験の映像が映っており、大地震でも大丈夫のようなことがかれている。ここで多くの建て主さんが惑わされる。というのは、実験する家をわざわざ弱く造る会社はない。大手でも費用面であるプランだけしか実験はできない中、注文住宅は、世界にただひとつの家として建築されている。だから一つ一つ構造が違うので、おのおの構造計算し安全を確かめなけば何にも意味がない。そもそも大手樹脂サッシメーカーなどは、試験のときだけ良い仕様で、実際はだめな仕様を販売したとして最近報道された。既製品サッシでもこんな偽装あるのに、現在行政の耐震チェックのない木造住宅において、特に注文住宅の耐震性は限りなく黒である。顔の見えない設計者は、耐震チェックしているのだろうか?←62%の家が耐震不足という調査結果。

さて、家に対して大きなロフトや中間階収納を持つM邸。そのロフトの床荷重をしっかりと参入して計算すると、普通の家の耐力壁の基準の1.4倍以上にもなる。だから壁の多い家となるのではあるが、家の中はかえって明るい。適材適所の窓とエマルジョンの壁色が、明るさをもたらすのだろう。

階段で上がれるロフトには、落下防止のネットをグルリとまわした。これは建て主さんの希望であるが、実際気持ち良い。親の精神衛生状態が良くなるから。なるほど!!


新潟の住まい 自然素材と高気密高断熱の白いガルバニュームの家。 

最近の家、ご紹介その2は内野M邸である。先ずはその外観。特徴的ですね。まるで白いキャンパスに四角い窓を気のむくまま書いたような外観はとってもかわいい。後はこれから計画するシンボルツリーで決まり!!

Mさんとも当事務所のホームページ来訪によるインターネットかと思ったのであるが、実は違っていた。奥様がご友人の家に遊びに行ったとき、その家が素敵だったので、当事務所を最初から候補のひとつにして頂いたのだ。※無論、各ハウスメーカーの見学会や展示場遊覧バス(建設会社が貸切バスを用意して一日展示場などを回るツアー。勿論無料であるが、お弁当まで用意されていてとてもおいしかったとの事。(・_・)エッ….? )で色々な建設会社をご覧になられたとのこと。廻っているうちに、お弁当代や展示場の維持費がすべてこれから造られる家の一部として入っていると思うと気が重くなったそうだ。

見学会に2度ほど来て頂いた時に、家造りパートナーとして選んで頂いた。ご要望は・・・、組み込み車庫と2階に広いバルコニー設置であった。また、特注玄関戸の取っては、「これ!!」というご指定があった。それは以前栄町で設計したときに使った「堀商店」の取ってである。掘商店とは東京にある錠まいの老舗中の老舗。その筋では有名である。30年以上変わらない普遍的なデザインと性能はすばらしく、日本職人魂にふさわしい。最近はスゥエーデン製の高級玄関戸のガディリウスでも、この錠まいを使っている。

また「緑の家」の外構の特徴でもある丸石と四角いコンクリート版の組み合わせも家のデザインとマッチしている。これは最近玄関ポーチのタイル仕上げよりもモルタル仕上げが多いから。なぜかは、20年後にわかる。そう、モルタルも丸石もコケが付いたときの経年変化が良い素材だから。(長い目で見てくださいね)

明日はこの内部をご紹介。コンパクトながら、4層の2階建て。勿論その4層の重くなる床荷重は構造計算で折込済み。だから意外と壁が多い。構造計算なしのガラス張り家や計算しないロフト付住宅と安全性の「質」が全く違う。

ちなみに冬でも日差しがあると暖かすぎて半そでになる子供たちの家は、こちらのM邸である。

※・・・ご友人のI邸も本当に素敵な家で、外部階段がある超こだわりのお家。Iさんも奥様もMさんの奥様も本当に素敵で、特にお子様への愛情は見ていてこちらがほのぼのとなる。感謝!!


新潟 家 紹介 2階リビングの家。ようやくアップできます。

ここ2年くらいお手伝いした家の写真が、ホームページ上で紹介されていない。これは、本業の図面作成と工事監理が忙しくてできなかった。この度ようやく10件以上の写真を当HPのこのページに随時載せてご紹介します。

このN様はインターネットでオーブルデザインをご覧頂き、それがきっかけでお手伝いさせて頂きました。

奥様は魅力的な方で、なんと実施設計中にわかったのですが、ご主人の職場のお知り合いも当事務所で数年前にお手伝いさせて頂いた方でした。なんという偶然。ご縁とは不思議なものです。

写真は2階部分。ワンルームで40帖の中にリビング、キッチン、食品庫、何でもカウンター机が計画されました。というのは、なんと言っても砂丘の中腹に当たるので2階からの景色が最高に良いのです。これを生かして2階に生活空間を計画したのです。

バルコニーもこだわり、ダイニングと床を揃え、3枚引き戸にすることで連続性を高めました。バルコニー床は無論アイアンウッド。周囲の壁を高くして視線をカット。使えるバルコニーです。

40帖ワンルームは、64m2にもなります。これをこのまま造ると木造の構造安全性(通常は40m2を超える事はできない)が損なわれます。そこは構造が得意の設計事務所の腕の見せ所。階段を上手に使い各区画で構造を固めました。この構造だけで見ごたえのある空間ができました(写真中ほど)。自分でも気持ちの良い空間だなーと思います。

オーブルデザインはなぜか普通にネット検索では出てこないようで、いつも皆様からお叱りを受けます。どうしたら検索に簡単に引っかかるか、知っている方はお教しえ頂ければありがたいです。


高気密高断熱で家中暖房は不可能を可能にする。BY新潟


2009.02.09写真更新

真っ白い簡素な浴室。この状態で18年経つ。白一色の浴室は、タイル貼りではなく、「ビニコート」という塗装仕上げ。下地はフレキシブルボード。所謂左官工事を省いたローコスト仕上げ。

ある自然派推進サイトの人は、「浴室に白い色を使うのには愚の骨頂。カビが生えて見るも無残。だから最初から黒っぽい色を使う事をお勧めする。」といっていたような記憶がある。

浴室のカビが生えやすい時期は一年で2回ある。昔は梅雨時だけだったが、今は冬に結露や乾燥しにくくこれが原因でカビが多く生える。最近は冬のほうがカビが生えやすいといえる。

しかし、全室暖房(浴室乾燥機ではない)をする住まいでは、浴室でも半日で乾燥するので冬の方がカビは生えない。勿論浴槽にいつも水がある状態ではそうとは言い切れないが、普通につかえば壁や天井にはカビは付かない。

恥ずかしい話だが、毎日一生懸命掃除しているのではない。壁は床から1mくらいのところを、2ヶ月1回するかしないかのペースで軽くこする。2m以上高さの壁や天井は、竣工以来一度も掃除していない。( ̄○ ̄;)!

床はさすがにピンク色の酵母が生えるがここも一週間に一度くらいペースだと酵母もお目にかからない。こんな感じである。そういえば、よく海外の映画では寝室の一角に浴室がある。よく湿気っぽくならないなーと思っていたけれど、先進諸国の家は家中暖房があたり前だね。今までの常識が常識でなくなるのが「高気密高断熱住宅」の家中暖房である。今でも冬の浴室はじめじめとおもっている人は体験して見て!!論より証拠

床がところどころ黒っぽいところがあるのは、最近床を青いビニコートから白いビニコートにしたため。これは自分で施工したが、密閉空間トルエン中毒で倒れてしまった・・・。最後はほとんど記憶なし。(*^-^)


新潟 住宅のべた基礎はほとんど違法又は×の根拠 

最近はブログという便利な情報発信があるので、とても便利になった。当ブログも一日70件を超えるアクセスが普通になってきた。訪問者数はその約半分くらい。しかしその訪問者は不思議なことになぜか平日の昼間、特に8時から9時30分にピークのがある。これはたぶん仕事として会社から当ブログに訪問している人。たとえば数年前にはある中堅建設会社の社長さんから「うちのチラシの一部が勝手にお宅のHPに乗っているので削除してほしい。」というお怒りもいただいている。それはチラシを写真にとり、小さくその写真で引き合いに出したのであるが、記事が批判的だったので問題としたのだろう。確かに写真が引き合いだったので謝罪した。それからそこの会社の人は当ブログやHPをご覧になっているようである(気にしているようだ)。

最近、このブログの訪問者の検索エンジン元をふと見ると、同種業者のブログに飛び込んだ。そこには、「新潟の住宅会社は、他の人のデザインや工夫をすぐに真似るので簡単にホームページには載せないよ。見学会に来てね。」の様なことが書いてあった。それを見たとき「ああ!そういうことか!いつも仕事で見ている人は・・・」と思った。が、画像を見ただけでまねされることであれば、「いつか簡単に誰でも同じものができるし、いいものであれば公開することで建て主さんのためになる」という気持ちで、私は当ブログやHPに細かく詳細に載せていることが多い。小さな事はまねされても良いし、まねできない物をご提供すればいいのだよ。という感じで。(意匠的な真似は×。著作権法で保護されているから)ある有名な人は、「知っていることは出し惜しみせずどんどん公開しよう。そうすればさらに自分を高めようとするから」といっていた。おっしゃるとおりと思ったので私もどんどん公開する。

当事務悪所では、数年前からべた基礎の計画方法の情報を流している。ようやく最近は基礎構造区画や、配筋の構造計算の重要性を掲載している建設会社もちらほらある。そこでもう少し掘り下げ「なぜ普通のべた基礎が法律違反になるのか」を当HPの「ニュース、コラム」に掲載した。さて、べた基礎で立ち上がり60cmくらいしかない基礎を造っている方が見ると肝が冷えるだろう。だって、平成13年から構造的瑕疵は、最低10年間その修繕義務を逃れられないから・・・。また設計図の保管期間も5年から15年になったので、図面がないとごまかせないのである。この記事は専門用語が多いけれど、これから家造りという人もなんとなくその重要性がわかるので一度ご覧ください。

ここに「ニュース、コラム」リンク先をおきます。


新潟 家情報 「虚偽」、「過去の削除」の多い住宅業界。

今日のアサヒネット情報で、「「トヨタホーム」が顧客に虚偽説明を2000件以上」という記事があった。トヨタホームは、車の大手トヨタの完全子会社。中部ではとても有名なハウスメーカー。ローンの手数料が無料と言いながら、2300件以上の人から手数料を取っていた。問題はこれを2002年から「公正取引委員会」から排除命令を出されるまでほっといたということ。こういった事は、なぜかよくある話。実は、まえからアナウンスしているとおり、新潟県のべた基礎は非常に大きな問題がある。「緑の家」の基礎は高さが1mあるので、基礎梁として構造計算を行うと、主筋が2-D13でなんとかOKであるが、巷の一般的な高さ60cmの基礎では、主筋D13で3mを超える基礎梁は全て「×」となるだろう。ということはほとんどの会社のべた基礎は×だ。そんな基礎配筋の現場写真を「しっかりべた基礎区画で造ってあり大丈夫」と堂々と公開しているブログが多数ある。知らないとは怖いこと・・・。

大手木造メーカーのホームページはとても立派にできていて感心するのであるが、ひとつ大きな問題がある。それは、過去数年前の家(商品)がどこにも載っていないのである。10年前、新潟県では「高気密高断熱」を薦める大手メーカーは皆無。それどころか、「高気密高断熱」は不必要(あぶない)で、かえって高断熱だけがよいとまで言っていたメーカーがあるくらい(今でも自然素材住宅会社や薪ストーブメーカーは、高気密に否定的。゚゚(´O`)°゚)。ところが、今では「高気密高断熱が標準ですよ」と大きく書いてある。そして過去の家の標準仕様はデーター削除。削除ですよ。探してもホームページ上からない。住宅より相当短命の家電製品でさえ、過去の商品仕様は残してある。本当に不思議な業界である。でも大丈夫。過去の8年分の他社チラシは当事務所に保管してある。見たい人はお問い合わせを。さてそのチラシを見るとまったく違うことを言って販売していた会社がわかる。これってとても問題だと思う。なぜなら、高気密高断熱だったら、新潟では20年くらいまえからあったし、拙宅も20年前に計画し18年前に完成している。ということは当時否定していた会社は正しい情報を選別する目がなかったということ。つまり他の性能部分も同様と考えると、耐震性の部分がとても心配。さて、皆さん!過去住宅データーを集めてみませんか?その会社の本質がわかりますよ。その時だけの使い捨て商品をすすめるか?本当に良いもの勧めようとしているか?住宅は25年以上はともにする長寿命物であるから・・・。