大きな屋根が掛かるところは外部収納で、米杉による木の目隠しルーバーをこれから設置する。
来月早々に完成見学が行われる「小新ゼロエネの家」が工事の大詰めを迎えております。
小新ゼロエネの家の主要な部屋の内装は久しぶりに「中霧島壁」です。この中霧島壁は、九州の火山灰を主成分に石膏で硬化させる内装左官壁です。鏝で職人さんが仕上げるこの壁の良いところは、匂いの吸収と音の吸収がよいところです。
「緑の家」では床にヒノキの無塗装を使うので、とても木の香りがあり、時には強すぎるくらい感じる事がありますが、そのな時にこの中霧島壁をつかうと軽減され、穏やかな香りになります。
音も同じで、普通新築の家では家具がまだ少ないので、壁・天井に反射する反響音が気になりますが、この中霧島壁を使うと反響音が殆どありません(但し、小新ゼロエネの家の天井はAEPなので天井による反響音は若干残ります)。
さて、今日は電気屋さんと打ち合わせをしてきました。エアコンの室外機の配置計画は、「緑の家」ではとても大事ですので、業者さん任せにはできません。
基礎が高いことがわかりにくいが、外観的な特徴はそこに集約される。他は至ってシンプルで流行を追わないデザイン。
切り妻屋根、上下揃った窓、庇と簾掛け・・・シンプルさのお手本のような外観。しかしこの家はただの太陽光発電のある家ではなく、Q値0.99w/m2K(国認定)の超性能の断熱性を持っております。その家でエアコンによる冷房空調がどのくらい快適か・・・是非見学会でお確かめを・・・。
実はいつも聞かれるのですが、オーブルデザインさんは「通風」を考えないのですか?と。
拙宅は寺泊海の真ん前で、窓の外は海・・・通風を取ろうと思ったらいくらでも取れます。しかし今の時期通風は既に行いません。湿った空気が家の中を巡っても、湿気が高くなるだけで、ちっとも快適ではありません。無論全ての壁は湿気を吸込む木の無塗装(シナベニアですが)です。それでも木の壁の湿気取り能力は、7月始めには既に「飽和状態」で、もう吸込みません。
また殆どの家は窓先に隣の家の窓が見え、レースのカーテン越しとなり、更に網戸まであれば、そよ風はシャットアウトされてしまいます。さらに、防犯上留守にする時はいちいち窓を閉めて出かける事になり、そのたびに室温は上昇します。
テ・コアのような家中開口部の建物では、確かにどこからも風は通り抜けます。また土壁はよく湿気を吸込みますが・・・自然素材のまな板、カゴ、畳、押し入れなどにはカビが生えます。これが日本の梅雨です。だから、留守がち、防犯心配、掃除する回数が少なくてもカビが生えない空調を行うのです。カビが嫌いなら空調をし、カビが許せるなら通風をすれば良いだけ。それを選べるのが「緑の家」です。
・・・自然素材だけれどカビが生えない物は、必ず防かび剤が入っているか、コーティングされた偽自然素材です。自然界では梅雨時にカビが生えて土に還元されるのが天然素材だからです。