その②の続きです。
さてこの扉を開くと・・・
おおーこれは!・・・あやしいお店?
水耕栽培??
すみません、間違えました(笑)。こちらの写真は同じ赤林研究室で行われている他の研究でした。
多分、異なる照明下の発育の違いを調査研究しているらしい部屋でした。3段の実験体となっているのですが、一番下はネットでは開示不可能となっております。しかしここは建築学科なのに水耕栽培・・・建築環境工学とは大変奥が深いようです(笑)。
さて本題の部屋です。
Bが今回の試験部屋。可視化のためトーメイ板となっている。Cが他の実験で使う長さ10m以上ある風洞装置。
右側の木の箱の部屋でエアコンは測定されており、そこにくっつくようにして測定モニターが置いてあります。
上がその接続の概念図で「簡易カロリーメーター」となっております
リアルタイムに表示され、現在のエアコンがどのような運転がされているのかが一目でわかります。
試験室は2段重になっており、上が室内機、下に室外機が置かれている。アクロバット的な形がつきもの実験風景。
Aに冷風と温風が作れる装置があり、この部屋を定常状態に保つ。その電力は試験エアコンの10倍くらいになるはず。
対象エアコンはこのような試験室に室外機と室内機別々に設置され、その部屋の温湿度を安定に保てるようまた可変できるように、対象機器とは別に大型の冷風・電熱器がAに組み込まれています。つまり、対象室外機が運転し熱交換すると、その試験室の温度が変化しますが、変化しないように冷風や高熱を瞬時に部屋に加えます。そしてある特定の外気温湿度の時のエアコンのデータ取りして特性を解析する仕組みになっている訳です。
実はこのような試験部屋・装置は各メーカーも持っているはずですが、そこで得られた殆どのデータは開示してくれません。ユーザーに開示されるのは省エネ法に基づいた定格COPくらいです。それでは正確な特性を得る事はできなく、効率のよいエアコンの選定ができなくなっているのです。よってこのように大学機関が様々なメーカー機器を実測し、ユーザー設計者)に情報提供することになるのです。
・・・私が実験していた頃と比べ、全てにレベルアップされた機器や部屋・・・うらやましいですね。朝早くから測定者(学生)が既に操作しておりました。
実測結果は、ちょくちょく研究室に伺って収集するつもりです。