今後加筆するため当面はトップに固定。

現在長野県小県群青木村に建築中の「緑の家」で青木村の家の完成見学会を一日だけ行います。
現在の状況(4/29現在)
9時~10時30分 | 10時30分 ~12時 | 13時30分~ 15時00分 | 15時30分 ~16時40分 | 17時00分 ~18時00時 | |
5月18日(日) | 〇 | 〇 | ○ | - | - |
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○、△はOK ×はNG -は応談 |
概要 Ua値0.21w/m2Kで等級7を取得した超高断熱高気密。 また耐震等級3で長期優良住宅も取得。凍結深度も600mmで基礎断熱は内外ハイブリッド。
予約方法:メール→mimoza@arbre-d.sakura.ne.jp(日本語部分を消して送付)又はお電話で
下の内容は4月24日にアップした内容に少し手を加えて再掲する。
こまゆみ岳の麓に広がる大地に根を下ろす「緑の家」。建て主さんとは3年も前にお会いし、2年ほど前から本格的にスタートした。記録によると松美台の家で初めてお会いしている。当時土地はまだ決まっていなかったが、わざわざ長野県から新潟市にまでお越しいただいた。ご希望の建物要望はシンプルであるが性能が高い家で且つ堅牢で薪ストーブが似合う家だったと記憶している。そこから数度見学会にお越し頂き、実際に「緑の家」を・・・と思って頂いたのが多分長野県の原村の家だと思う。当時の現場で「天井高が高い家がよいかな・・・」とおっしゃっていたことはいまも覚えているが、吹き抜けがないときに天井高を安価で確保する方法に、一階の天井を貼らない計画がある。

これはずいぶん前から行っているとてもセオリーに忠実な天井高アップ方法であるが、今回はそこで苦労する。というのは、薪ストーブが一階に設置されているからである。2階建て一階部分に薪ストーブが設置されると「火気使用室」※になり、内装制限が発生する。つまり燃えにくい素材(準不燃材以上)で壁と天井を覆う必要があるが、天井を貼らないと2階床下地の合板があらわになり、内装規定を守ることができない。勘どころ良い方ならわかると思うが、この土地は「都市計画外」であるため確認申請がいらない。つまり内装制限に対し違反をしても誰も咎めることはない。しかし当然それは許されることはなく、「緑の家」は常に法令順守が必須なので、内装制限に対し緩和措置で合法的に回避するように計画。

天井がないとこれが結構大変で薪ストーブのケチキュート形が後ろに煙突が出てくるので設置位置は壁より離す距離が多くなり、大きな遮熱版を設置することになった。そのためいつも鉄製遮熱板をやめ、価格の安価な加工もしやすいフレキシブルボードのセメント製品の素地をそのまま遮熱板としている。セメント素地だからグレーで且つその素材の模様がそのままあり実はこれが私も好みで、建て主さんもお好みだったようで良かった。緑の家の遮熱板は五日町の家からグレー系の軽いイメージの薪ストーブインテリアが多い。薪ストーブのケチキューとは2回目の使用だが、先回より仕様がグレードアップして新鮮空気導入口が底面に設けられ、先回使ったときはまだその仕様がないといわれた時から「高気密」の住宅が普通になったことを示している。
※薪ストーブが火気使用に当たらないとする意見があればその根拠を教えてほしい。


しかし薪ストーブも大変だがキッチンのコンロもガスになって、こちらも内装規定に抵触しないように緩和措置を使って法律をクリアーしている。

本来は天井を貼りたくないけれど、緩和を受けるために不燃材で天井を覆う。これで室内の壁天井に木を使ってもよくなる。建設地の関連で行政は検査しないけれど法を守ることは設計者の当たり前の事である。

しかしホントに窓外が一枚の絵になるようなところ。ダイニングテーブルの設置予定の場所は、あえて床から少し立ち上げたところから始まるFIXとしている(ご希望)。しかもテーブルが必ずここに設置されるとの事でもなく、気分によって変えてもよいくらいの自由な空間。設計者には自由な空間というのが一番厄介。照明の配置、コンセント、TV等決まっているようで決まっていいないことで計画がし難いが、私はそのくらいの自由な空間が好き。私の30年住んだ自宅も大体そんな考えでつくった。それでも使わなくなる時が来るが、それでよかったと思っている。その話はまた改めて行うが高気密高断熱の建物で大事なことは、窓をほとんど開けなくなったからからこそ、どこで外とのつながりを求めるかになる。




当然だがこんな180度のパノラマ風景を一階に2か所のコーナーサッシで視界の広がりを連続させ、2階も小さいながらも同様に設置している。
