青木村の家 引き渡し

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家と外構灯の距離は50mほどある気がするほど敷地は大きい。

上は最後の笠松電機製の外構灯である。これは先週末に長野県青木村に建設された「緑の家」引き渡しの時に設置されていた。

3年前に照明器具から撤退し現在製造していない笠松電機製の照明器具が、この青木村の家で設置されている。建て主さんが撤退前である3年前に購入して保管していた。当時この器具が1万円ちょっとで購入できたので、予算が厳しいときは大変心強い照明器具メーカーだった。これがほんとに最後の笠松電機製器具となるだろう。

確認申請のいらない地域だったので、完成引き渡し前から荷物などが運びこまれるが、本格的に移るのは2週間後だとのこと。

季節が夏のため、試運転は秋口になるのでまだ梱包してあるケチキュート。遮熱板はフレキシブルボード無塗装仕上げ。

引き渡しの説明を行っていると、外壁のキツツキの話になり、このような自然が豊かな場所であればあるほど自然とは一線を画すして、室内と屋外のつながりを強固に断ち切る必要があるという事で話がもり上がった。

下の写真のとおり玄関からのわずかな人の出入りだけで、既に室内には虫の死骸が多数みられる。少し前にお掃除をしたばかりなのに、直ぐにこのようになるので、こんな最もよい季節にも関わらず窓は閉め切ったまま生活されるとのこと。

何度も掃除してもすぐに虫は入る。当然その中には羽ありも・・・。

多分都会などにお住まいの方には全く理解できないと思うが、このような自然なの中に暮らす人たちは、「大自然は屋外だけで味わうもので、室内ではできる限り大自然から縁を切りたい」と願っているのである。

そのため同じ大自然の中に建てた原村の家でも、居住部は地面から2mも持ち上げ、さらにインナーバルコニーまである。

原村の家 完成5
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こちらの青木村の家は全くシンプルで、一階はいつもある造り付けの収納さえ計画外で何もないワンルーム。これはご要望で、住んでからもテーブルの配置も含め変化する可能性を残したいので、部屋で固定されるものは内装規定で制限されるキッチンセットと薪ストーブだけでよい・・・とのこと。

そうそうその感覚は私も同じ。30年間住んだ寺泊の自宅は、何度も模様替え(テーブルや収納、ソファーの位置)を行っていて、数年ごとに配置が換わる。この多様性が実は好き。だから室内は限定された収納やテーブル等がない。そんなときに大事になるのが・・・コンセントなど。

上の写真にコンセントがあるのだが、ちょっと見ただけではわからない。

よく見ると中央下に節と違う黒い穴のようなものがある。

取りはすしに使う穴は配線をさしっぱなしで使える穴にもなる。

床の一部がとれコンセントが出てくる。

このように床材で覆っておけば使う理由で必要なくなったときに、床としてそのまま違和感なく使うことができる。であるが、床下からいつでもどこでもコンセント追加が可能であるため、床コンセントが無くても心配はない。そしてこの一階で唯一戸のある収納は下の玄関収納のみ。

内装規定のかかる設備と玄関収納のみ設置。それ以外は住んでからモノの配置を自由に変え、その時の家族背景に添った住まい方にする・・・とても自由な暮らし方である。

我が家を目指して帰れる・・・そんな環境の青木村の家。

仕事からの帰路でこの風景を見ながら外灯に招かれるように車を止める・・・。

想像するだけで楽しい。

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