月見町の家 完成前写真1

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昨日外構灯の位置決めに月見町の家に伺った。今週末完成検査と完成見学会があるので建物はほぼ完成している。

最初に別件だが次のような報道発表があった。

新潟市はこの調査結果を発表し、それによりますと

▽調査を行った西区寺尾地区の14か所

▽西区黒埼地区の10か所

▽江南区天野地区の3か所のすべての地点で液状化のリスクがある砂でできた地層が確認されたということです。

NHK新潟NEWS Webより

これは一昨年の能登地震で甚大な被害が液状化によって引き起こされた地域及び軽敏な被害があった地域近くで今後液状化が起こるかの地盤調査をおこなったところ、全地点で液状化が今後起こりうる可能性が高いことを示している。まあ想定内のことで、この調査地域以外でも地盤調査を行えば高い確率で同じような地域があるのが、旧新潟市街地である。中越地震では小千谷IC付近でも液状化はあったくらい新潟平野の信濃川流域でその傾向はある。その中でも特に新潟市は低地(地盤面水位が高い)に砂質層が広く分布しているので、その被害が多く新潟市のハザードマップを見て納得して土地は購入したいところ。

そんな新潟市において液状化の心配がほぼないここ月見町の家。

コンクリート製の荷物置きは原村の家以来となる。日中はLow-Eガラスで反射してほとんど内部は見えないトーメイのガラスの玄関戸。

無機質なコンクリートと温かみのある針葉樹系の木に囲まれた玄関ポーチ。玄関灯は原村の家で人気になったPH3-2 1/2 (ポール・ヘニングセン)である。原村の家は黒い外壁のため日中時には目立つことはなかったが、木の外壁時には主張する灯具になり、独特のデザインで一目見ただけでデザイナーズものだとわかるし、それが良い。夜景はその下方だけに広がる光軸でベンチが効果的。

玄関灯は光を上に広げず下方のみとしてよりコンクリートの陰影が強調され、これから設置されるガーデン灯で木の葉っぱが照らされる照明計画。

玄関戸はお勧めのトーメイガラスであり、多分現存流通している既製品の玄関戸ではこのシリーズしかないと思われる。

玄関戸を室内から見るとこんな感じ。緑が最も成長するともっとよくなる。

かつて日本の家の玄関戸はトーメイガラスが一般的だった。映画でよく見る米国の住宅では普通にあるトーメイの玄関戸は、現在の日本では販売されていない。トーメイのほうが豊かな文化と私は感じる。

室内から玄関戸は全く見えない。ということは、夜間でも室内に招き入れなければ家中を覗かれることはないということで、カーテンレスが可能になるプラン。

玄関戸のある壁面は30度振れて斜めになっているので、表しになっている勾配がある軒裏と外壁と露出している梁の交点が複雑で、ここは図面に表すことができなかったが、現場で大工さんがキッチリと納めてくれた。こんな手仕事が玄関に表れているだけで、良い家だなーというオーラが出ている。

見た目だけだなく、砂丘質の土というシロアリが最も好みそうな地域柄シロアリ対策も半永久的に作用するように物理的に行われる。

玄関の足元は「緑の家」オリジナルの対シロアリ対策である。
打ち放し面を確認出来た小砂利を埋めこむ。矢印部分がモルタルでそれ以外が打ち放し面となる。

基礎の打ち放し面を露出させることで、蟻道を表面に出させて埋め込む砂利の動きで蟻道の破壊になるし、目視駆除も可能になる。

この敷地で窓はここが最もふさわしい…ところから第一プランは始まった。

室内から見るとキッチン正面に面する窓には、地域の公園の緑がみえる。右の大きな窓は明り取りという南側の窓。そして一階の窓だけにカーテンを設置すれば・・・

一階からは青空しか見えない窓を設置したかった。建物の配置もそのためにある。

夜間でも一階ならどこからでも覗けることができない2階の窓ができ、常にカーテンなしでいられるので、青空だけが見える窓となる。この窓が造りたかったのでこの位置に吹き抜けがあり、この位置にコーナーサッシを設けている。

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