
Googleストリートビューはある意味恐ろしい。画像取得年代が複数保存されているから記録として誰もが時の変わりを確認できる。上はある都市の公共建築の屋根の雪止めの変化である。ご覧のとおり雪止めアングルは追加され、雪止め金物は1.5倍に増やされている。
このストリートビューで写されたその都市は、法で設計積雪量を2mとして規定している。当然近年の小雪で2mも降ることはここ60年くらいはなく、1964年から2018年までは1.5mも雪が降ることはほぼなかった。しかし写真にある2018年の2月にこの都市では152㎝を記録して53年ぶりの大雪になった。
この積雪で冒頭の建物の屋根の雪は、雪止め金物及びアングルの不足が原因で公道である屋根下に落下して歩道を塞いでしまったため、2018年に検討され2018年7月以降に冒頭の写真のとおり金物とアングルが追加されていた。

このような公共建築でさえ、その地域の気候条件を甘く見て本来なら法で規定された積雪2mに耐える建築物をつくらなければならないはずが、1.5m程度の積雪で不具合が発生して補修をすることになった。この建物の設計者はこの都市外の温暖な地域に居住しているので、このような気候条件を甘く見る事はやむないが、発注者はこの都市の首長であるため首をかしげたくなる。特にこの都市は建築主事がいる特定行政庁に該当し、当然この建物の確認申請は発注者であるその都市自身で確認検査を行う。だから首をかしげることになる。
家造りをする年代は20~40代が最も多いだろう。生まれてから40年間雪が降らなかったから大丈夫でなく、大事なことは過去の歴史から学ぶことである。60年前に大雪があった地域は少なくとも60年に一度は同じように降ることを理解している設計者に依頼することがよい。
さて、先日見学会を案内した「緑の家」ではそこにあるとおり、雪に対して無難な事をアピールしているのである。


このような構造の安全問題は、デザインや使い勝手よりも前の基本中の基本であるが、それがないがしろにされつつある現在の建築業界。長岡市の住宅ならまずは2.5mの雪に安全である事が最優先である。過去に2.5m以上降っているので2.5mでも心配な方はご相談してほしい。長岡市(市街地)過去最深積雪の3.18mくらいなら木造でも可能である。