エクセルシャノンさんの樹脂サッシが、気密パッキンの交換が比較的簡単にできると先回の「続・提言⑨ 超高断熱の家にはドレーキップ窓が基本」で書きました。もう一つオマケ情報です。
この図はシャノンさんから頂いた図にオーブルデザインが手を加えた。
引き違いサッシのパッキンは押しつけ型ではないので、パッキンの伸縮性がうしなわれてしまうと途端に気密性が損なわれると先回と先々回お伝えしました。そしてそれは微風時の事です。
ここで強い風が吹くと更に隙間風がメーカーの思想で隙間が顕著に変ります。
上の図はエクセルシャノン製樹脂サッシと他の大手メーカー樹脂サッシとのパッキンの比較図です。
左はシャノン製で、下枠にパッキンが2つ対についております。風が左から吹き付けると引き違い戸は右に押されます。すると2このパッキンのうち片方は引っ張りパッキンとなり隙間が増大しますが、もう一方の圧縮パッキン側は、ドレーキップのパッキンと同じ効果が生まれ、気密性が上がる方向に働きます。ですので強い風の時は隙間が塞がる方向へ働きます。
しかし・・・
右のような樹脂サッシは、戸一枚につきパッキンは片側しかないので、引き違い戸のうち必ず一枚は引っ張りパッキンとなり、隙間が更に増大し、強い風の時ほど隙間が大きくなる方向へ動きます。
ここが設計の思想の差で、多少コストが掛かっても製品が10年過ぎた後の気密性能の低下が最小限に抑えられる事を前提に造られた欧州生まれの樹脂サッシと、アルミサッシの延長線上で造られ、コスト優先のためパッキンが片方にしかない樹脂サッシ・・・。
貴方はどちらの樹脂サッシ(メーカー)を選びますか?またどちらサッシを使う設計者を信用しますか?
細かいことですが、超高気密住宅に25年住んでいるとここが肝心な部分と強く思いますね。
コメント
ごんた様
コメントありがとうございます。
>我が家のメインエアコンは、東芝のデュアルコンプ機種にする予定です。
またよろしければ、お勧めエアコン記事も復活させて頂きたいです。
冷房時の東芝の制御方法(アルゴリズム)が一番すきです。ですのでよい選択だと思います。
エアコンの記事・・・現在パナソニックを測定中なのでその結果が出た頃に軽く掲載してみたいと思います。最近のエアコンは付加価値・多機能におもきをおいているのであまりドキドキしませんね。
はじめまして。
いつも参考にさせて頂いております。
現在、自宅を建設中でして、サッシはykk社のapw330.430です。
この記事を読み、思わず心配になり、カタログの納まり図を確認した所、apwの引き違いもシャノン社製と同様の気密措置が取られているように見えました。
そして、この記事の写真の他社製というのはykk社のプラマードⅢの様ですが、やはり新しい製品では見えない点で改善措置が取られているのですね。
とても参考になりました。
ありがとうございます。
本記事とは関係ありませんが、このブログのエアコン関連記事を参考に我が家のメインエアコンは、東芝のデュアルコンプ機種にする予定です。
またよろしければ、お勧めエアコン記事も復活させて頂きたいです。