「 2009年01月03日 」一覧

新潟、海、家、冬、自然 お正月、瓦屋根など色々

26日の年末から今日まで、寺泊ではずっと風が強いまま。平均風速7m/s以上だろうか?この土地に18年近く住んでいるので慣れてはいるが、外に出れないのはつらい。風の轟きは止むこともなく、ちょっと近年では珍しいくらい強い風が続いている。しかしこのくらいの風であると、1km内地に入るだけで風がなくなる。寺泊の海岸部は東に山(丘)が連なり、この丘を越えると風が急に弱くなる。さらに10Km内地にはいると(旧分水町)そよかぜ程度になる。こんな強い風でも家の中は全く快適。裸足で家中過ごせる。自宅が高気密高断熱でなかったらとってもここには住めない。


年末の町内配布物として写真のパンフが配られた。耐震診断と耐震補強の薦めである。それを見ると昭和56年以前の家は、耐震性が低い可能性が高い。だから耐震診断を受けてほしいとのこと。補助が7万程度出るので、診断費用は1万で済む。確かに昭和56年以前は、筋かいの端部補強金物さえまともに入っていない家が多い。速やかな耐震補強は是非とも行ってほしい。正月に家族が集まるので、効果的なタイミングでの配布である。しかし誤解させるような書き方もパンフレットにある。そのひとつに和瓦の家が危険のように書かれているが、和瓦の家だから危険であるということにはならない。和瓦の家が注意する点は2つあり、ひとつは瓦の落下である。もうひとつは瓦の重さで家にかかる地震力が大きくなり、家や人に損傷を与えることである。しかしいずれも適切な設計と施工で全く問題ではなくなる。重い瓦がだめであれば、それより数倍重い積雪はどうかんがえるのだろう。屋根に雪があるときに、地震が来ないという保証はない。和瓦は耐久性が60年以上あり、加えてその材料がほとんど土であるというすぐれた建築材料である。間違った印象を与える書き方には注意が必要である。

皆さんは、ご自分の家の耐雪の量を設計者から聞いたことがあるだろうか?雪の重みは瓦の数倍になる。当事務所ではここ数年で耐雪住宅を5棟計画した。うち2棟は2.5mまでの雪に耐えられる。耐地震力は、建築基準法の1.25倍以上で計画したので、瓦が4層以上に重ねて積まれても全く問題ないくらいの耐震性をほこる。今後雪下ろしの可能性がある地方の家は、このような住宅がよいとと思う。