「 2009年01月07日 」一覧

ペレットストーブと薪ストーブ?高断熱高気密住宅との相性は?

緑字2014.01加筆 修正

赤字小文字2009.01.12加筆

ペレットストーブという暖房機が知られるようになってきた。ペレットストーブとは、木のくずなどを圧縮して燃料として使うストーブのこと。このペレットストーブのメリットは2つ。再生可能な燃料を使うことと、カーボンニュートラル(人為的活動を行った際に、排出される二酸化炭素と吸収される二酸化炭素が同じ量と言うこと)。この同じような特性をもつ暖房機としては「薪ストーブ」がある。薪ストーブとちがいは、電気を使うかどうかということ(一部ペレットストーブは電気を使わないが、逆にペレットのよさがなくなる)。

ではペレットストーブと薪ストーブを比べたときのメリットとデメリットは・・・

ペレットストーブのほうが優れる点として、設置が簡単(施工費が小)なものが多い。これは電気による送風気を使って、燃焼空気を強制的に給排するため、煙突がなくてよいため。薪ストーブの最大の欠点である設置経費は煙突にあると言っても良いくらい高い。次に電気を使って燃料を定期的に補給するため、燃焼時間が長い。薪ストーブは、薪を人が必ず投入する必要があるため長くても1~2時間に一回程度薪を入れる必要がある。ペレットストーブは、機種にもよるが数時間から数十時間に一回で済む。加えてペレットの保管が薪と比較して楽である。薪ストーブは薪が綺麗ではないので床が汚れる。

私も2012年から薪ストーブユーザー。土間に設置される薪ストーブは相性抜群

薪ストーブがペレットストーブより優れている点は、先ほどの逆で電気を一切使わないと言うこと。ペレットストーブは機種にもよるが比較的大きな消費電力(100W~300W )である。(国産機種で消費電力50Wの物を発見。さすが国産のサンポット!)この電力の大きさは、同じ発熱量のFF石油ストーブの3~5倍程度になる。だから実際はペレットストーブはカーボンニュートラルではない。しかし薪ストーブは名実ともにカーボンニュートラルである。燃料費はこの電気代を加算すると同じくらいになるはず。次のメリットは、炎が美しいと言うこと。美しさには人それぞれの基準があるが、電気を使うペレットストーブはファン音がうるさくて、炎を純粋に楽しむことが薪ストーブより劣る。加えて、薪の炎とペレットの炎は感じが大きく違う(私はやっぱり薪ストーブの炎が良い)。

結論は、FF石油ストーブの代わりとしてペレットストーブはお勧めとなるが、薪ストーブの代わりにはならない。特にFF式ペレットストーブは、高気密高断熱住宅とは相性がとてもよい。よほどでない限り市街地でも設置できるでも(ただし住宅密集地では設置不可)。薪ストーブは無論、密集した市街地では、匂いや煙で近所からクレームを受けるが、まだ燃焼が安定しているペレットストーブは、この点は少し優れている。

しかし薪ストーブが高気密高断熱住宅にふさわしくないかと言うと、とてもふさわしい!!但し外気導入タイプか、それと同じようなシステムを考えないと、レンジフードを使ったとき、煙が逆流したり、せっかくの高気密での計画換気が崩れ、エネルギーロスを多く生む。高気密高断熱住宅と言いながら、完成時気密測定をしていない家なら問題はないかも知れないが・・・。

ちなみに灯油が100円/リットルであれば、ペレットと同じコストパフォーマンス。灯油が75円/リットルならペレットが灯油より1.25倍高い暖房費用となる試算(発熱量あたりの単価)がある。今現在では灯油のほうが25%以上安く暖房できる。

さてあなたはどちらがお好みですか?