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新潟の住まい シロアリの群飛

青字修正2009.05。27

この時期になると新聞チラシには、「シロアリ駆除なら・・・」、「恐ろしいシロアリ・・・」と賑わう。シロアリは普段見ることがない。それはお日様が大嫌いで、風も嫌い。すなわち、暗闇の木材(土)の中で生活している昆虫。食べ物は通常は倒木か弱った木。天敵は自分より体の小さい昆虫を含む肉食(雑食)昆虫や鳥。このくらい大きさの昆虫の中で一番弱い。

この写真は、5月18日携帯カメラで撮影した。私が今仕事をしている近くの道路に置いてある倒木(松)から飛び立つところのヤマトシロアリ(羽蟻)。この行為は年に一度行われ、5月の連休中から6月の梅雨前に限定される。だから広告がこの時期に集中する。この飛び立つ行為を群飛と呼んであるが、これが数千匹もいるものだから、近くにいた人たちはパニック。飛び立っている羽蟻が体についたりして「気持ち悪い。」ということになる。でもこのシロアリはうまく飛べない。したがって服に止まってもすぐに逃げれないので服から離れない。だから奇声があがる。

それはそうだ!ごく最近まで「白い」普通のシロアリとして羽なんか生えていなかった。いつもは必要ない種族。うまく飛べる羽があるはずがない。色だってにわか仕込みの黒い色。どんなにがんばってもお日様には数時間しかあたっていられない。というかほかの昆虫の格好のえさになる。飛べないし、逃げるのが遅い、攻撃できないとなれば、自然界ではあたりまえ。

こんなシロアリだが、彼らは森の番人ともいえる。木が倒れたとき一番最初に分解してくれるのが彼ら。彼らが食した後は、まるで土の小塊のようなものになる。これをさらにバクテリアが分解して土に返る。シロアリがいなかったら森の活性化はないといってもよいほど大事な昆虫。ただこの昆虫が、人間のエリアに間違って入ってこないように願うことは普通な気持ち。こんなに多くの数を見たら、普通は男性でもパニックになる。シロアリの群飛は、シロアリがそこからいなくなる合図とも言われている。つまり食べ物がなくなったので、違うとところへ子孫を残すため行為ということ。落ち着いて対応し、長い目で見て、ケミカルに頼らずシロアリが入ってこないように予防計画を心がけたい。