私は空気調和衛生学会の会員ですので、毎月学会誌が送られて来ます。その中で、
「クールビズの効果を確実にするためにには何が必要か、何をなすべきか?」という意見を求めるコラムがありました。その中で坂本雄三東京大学教授の意見に「ごもっとも」と思わず声を上げました。
全文を載せたいのですが制約もあるので勝手に掻い摘んで
「服装としてのクールビズは大賛成。しかしクールビズによって省エネルギーを達成しようと言うキャンペーンには反対。・・・
「服装としてのクールビズは大賛成。しかしクールビズによって省エネルギーを達成しようと言うキャンペーンには反対。それは、蒸し暑い夏に軽装で過ごすのは当たり前の事。誰もが知ってます。もしクールビズがどうしてもできない環境があるならばそれは社会や人間環境が問題であるため。社会を語るより我々技術者は社会学者ではないので我々の得意分野である空気調和により優れた環境(建築や空調設備)を提供することでするべき。少量のエネルギーで快適な環境を提供できるように考える事が我々の仕事である。」
全くそのとおりです。我々物作りに携わる技術者(建築士)は、ネクタイのない社会を造ろうとか、スーツを着なくてもよい社会にしようとか、田舎の熱帯夜のない所に住もうという、わかりきった事を発信するのではなく、技術者としての仕事で皆様に提供する事が肝心です。
エアコンしか涼のとれない都市で、冬の日射がない日本海側の気候でいかに少ないエネルギーで快適に過ごせるか?これが我々にかせられた課題なのです。
当事務所内でも私達はTシャツ一枚でいればある程度の高めの室温(28度)までは快適でしょう。しかしお越し頂く業者さん、お客様はやはりシャツや長ズボン、時にはネクタイを締めていらっしゃいます。暑いなかお越し頂く人に対し少しでも快適に!とその人に合わせて空調を考えたいものです。