私が・・・目指す処がわかった・・・③   まとめ

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私が・・・目指す処がわかった①、は本の概要とその背景を伝えて参りました。

48才になった一介の建築士が専門職を生かし今後約20年弱、社会でどんな貢献ができるのか?そのために私は何をしなければならないのか・・・
の目標をおぼろげながら見つけました。

私の目指すところは・・・

熱(=エネルギー)が自給自足できる地域都市計画に添う住宅、及び集合住宅、小規模団地等で、環境・設備系の専門家として地域に貢献する。

と考えます。

私の専門分野は店舗併用を含む一戸建て住宅で、それも高性能で且つ設備特性を考えた建物です。しかし熱の自給自足まで考えると、「戸」での考えから「地域」の計画まで広げないと成り立ちません。
熱の自給自足こそが独立自尊の町造りの基盤であることは①~②で申し上げたとおりです。

さてまずは頭を切り換えましょう。

今までは「衣食住」が生活の基本3柱と言われましたが、これからは

食住」か「衣食住

の3(4)が基本的生活の柱だと意識を変える事です。

この熱というのは、電気が主体のエネルギーのことで、人が使う熱の殆どは低温熱(100度以下)ですが、今や低温熱は電気で効率良く得る事ができます(エコキュート、エアコン)。そして高い熱(500度以上)はエネルギーの全てと言ってもよいくらい高級エネルギーで、これさえあれば電気なども簡単に発電できます。例えば地表上のほぼ全てのエネルギーは、太陽の核融合(表面温度6000度)における熱エネルギーです。

今、地産地消が意識されており、その中でも

「食」と「住」が最近は特に注目され、国・県の補助金も地産地消推進に多くの歳費を使っております。今後は「エネルギー」=「熱」も地産地消の概念にふくめて政策を考えて行くべきでしょう。
今、太陽光発電だけがクローズアップされますが、地域で使う電気は全て地域でまかなえるような政策に舵をきり、そのために火力発電も含め様々な発電方法を組み合わせる事です。
ただ単にCO2が少ないからその発電を選ぶのではなく、その地域にふさわしいエネルギーミックスを考えて熱電同時供給(コージェネ)が標準的になるように都市計画も考える事です。
新潟県なら農業廃棄物も多く、またわずかながら石油・ガスも採掘されております。それらと循環しやすい風、太陽光、ミックスする事で安定的に電気を地域で造る事を考えていきたいのです。そのためにも、これらを地域の中に取り込み、地域熱電供給をし、それにふさわしい町造り・地域計画をたてましょう。

私はこのブログで何時も申し上げ、ておりますが、

「温暖化問題解決のための自然エネルギーを推奨はしない。あくまでも経済根拠がどの人にもまず一番で、それが偽りのない第一の理由」であると考えます。だからこそ地域がその事業によって循環するエネルギー事業で、地域を経済的に豊かにすることと考えております。
都市部は低層集合住宅が主で農村部は超高断熱住宅とするような大胆な政策。都市の中央に熱電供給システム(焼却型のコージェネ)を持ち、農村部では主に発電(循環型と焼却、発酵発電)を行う・・・そんな都市計画を実現したいです。

さて、オーブルデザインは年間設計数6から9くらいの弱小の零細企業でしょう。だからこの主旨にご賛同頂ける方を集って、またそういう主旨の団体に加入、参加する等して目指す所に向かっていきます。そのためにも超高断熱性能、中水装置や排水熱改修装置などの環境との調和を個別でも更に進めてまいります。

ありがたい事に・・・
中水装置は現在工事中のネット・ゼロ・エネルギー・ハウスである「東新町の家」の建て主さんがとても力を入れております。1500L以上の雨水貯水槽を地下に設置し、小さなポンプで家庭菜園や庭の散水、車の洗車などに使う予定です。将来はトイレにも使いたいですね。

これは「緑の家」が12年前に最初に設置計画した雨水利用装置。当時は地上に設置され、タンクを3つ組み合わせる事で貯水量1000L程を確保した。

そしてこれは最も大胆な事ですが、多く人が週末と週中で過ごす家が違うなんて事も推進したいです。週中は通勤通学にエネルギーが抑えられる都市部集合住宅に、週末は各家が自立できる週末ハウスで暮らす・・・。また夏と冬では住む所が変わるなんて事も有りかもしれません。あのフランク・ロイド・ライトのタリアセンのように・・・。

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コメント

  1. 赤林伸一 より:

    エネルギーの地産地消は有効な方法と思います。20年以上前に東北電力の新潟支店の営業配電部長に100万キロワットの発電所を作るより、1万キロワットの発電所を各箇所に100個作って、電気と熱の両方を供給してはどうでしょうかと聞いたことがあります。部長は、100万キロワットの発電所は5人で運転しています、1万キロワットの発電所を100カ所作ったら最低100人の人がいることになる、と答え現実的では無いと考えているようです。今年の空気調和衛生工学会で発表しましたが、家庭用の燃料電池を10万台単位で設置し、電力会社がコントロールできるようなシステムを構築する代わりに逆潮流を認めるようなシミュレーションを現在行っています。太陽光発電の様に発電量が変化しませんから、電力会社にとっても結構な話と思っています。電力会社の発電部門にいる方に聞くと、それは特に問題ないとの回答ですが、営業部門の方に話をすると、給湯部分をガス会社にとられるのは電力会社としては極めて大きな損失で認められないとの回答でした。全電化にしてエコ給湯を使用するか、燃料電池で電気とお湯を賄うかは難しい問題ですが、現状では燃料電池が勝手に動くので、逆潮流を認めるような状況にはなっておりません。逆潮流できないために家庭用燃料電池の発電容量は700Wと非常に小さなものになっています。これを例えば2kW程度の発電容量にすると十分に原子力発電の代替電源として使用することができます。現在のスマートハウスでは太陽光発電と燃料電池、蓄電池を組み合わせて、逆潮流できる太陽光発電を家庭で使用しないようにして、燃料電池の電力を使用し、それでも余れば蓄電するというような極めてばからしいシステムになっています。
    浅間さんの目指すところは判りましたが、結構大変な問題が山積していることを判って頂ければありがたいと思います。

  2. オーブルデザインの浅間です。 より:

    自分コメントです。
    そういえば、夏と冬の住まう所が違っていたり、地域型発電を行おうと考えている人が直ぐ近くにいらっしゃいました。確か・・・「片貝の家」の建て主さんです。夏は北海道に冬は新潟にとなるかはわかりませんが、少なくとも今後「熱」で地域に貢献していく事は間違いないでしょう。(o^-^o)