なぜ超高断熱住宅が新潟には必要か?

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「緑の家」の家で最高性能値を誇る西裏館の家 Q値0.83w/m2K。樹脂サッシ&高床でこの数値は凄い。今抱えている多数の設計のなかで、これを上回る要素があるのは日ノ出町の家くらいか?

最近の記事は、和島北野のテ・コアというリノベーションが多いので、オーブルデザインの「緑の家」は、超高断熱を止めたの?と思っていらっしゃる方も多いでしょう。

ですのでおさらいをします。

「緑の家」は超高断熱の家が基本です。なぜなら・・・

核心の前にまず世の中の動きを知ることが必要です。以下のデーターは「世界経済のネタ帳 http://ecodb.net/pcp/imf_index_pnrg.htmlから」

私が自宅(Q値1.9w/m2K)を造ったのが1992年とかれこれ21年前。この当時のエネルギー指数は現在の1/5です。つまりエネルギー価格は5倍になった(円レート換算すると2.5倍くらいでしょうか?)

次に原油だけの指数は・・・

1992年から見ると4倍(円レート換算で2.2倍から2.4倍くらい)。

次に大事な食料&の飲み物指数は・・・

1992年から見ると2倍(円レート換算で0.8~0.9倍)。日本では実質価格が低くなった・・・だからデフレと言われます。しかし上のエネルギーと原油は相当上がったのです。この事をマスコミも政府も大きく取り上げません。デフレだから良いでしょうと10年間あまり大きな声でエネルギー価格が高騰した事をアナウンスはされておりません。

産業の大事な原材料価格指数は・・・

1992年から見ると1.9倍(円レート換算で0.7倍から0.9倍)。実は食料の下げ幅より安くデフレになっていたようです。

もうおわかりですね。ここ10年で食料品も原材料も価格が上がったのですが、それを円高が帳消しにしていました。ところが今後政府を始め大手民間企業でも円安が好ましいと言う事で、輸入されるものは徐々に上がる可能性があります。世界の取引価格の上昇と円安の影響で一番大きく価格が上昇するのは、上のグラフからわかるとおりエネルギー価格です。このエネルギー価格は原油、石炭、ガスなど主な化石燃料が入ります。

これだけ20年で急に上がれば今度は下がるか上げ止まりでは・・・と楽観視する人はほぼいないはずです。なぜならこの急上昇は発展途上国だった大国の中国、インド、東アジア諸国、南アメリカ諸国、アフリカ諸国が急激にエネルギーを消費し始めたからで、この国の人口増加と産業が先進国に追いつくまでは消費エネルギーは上がり続けると思われるからです。

つまり・・・

新潟県で一番大きなエネルギー消費の一つ、「暖房」にかかる費用が上がると予想されます。

現在24時間家中暖房を次世代断熱基準の家(2.4w/m2K)で行った場合、30坪くらいの家で年間の暖房費は12万~14万でしょう。これが上の理由と日本の20年後の経済を考えると20万~24万になる(私感です)・・・でも収入は2倍になっていると想像できますか? スーパーインフレで円の切り上げがあれば・・・なんて戦後直ぐのような事は多分ないでしょうから。

さあ、そこで家の造り方がどんどん高断熱化しているわけです。多分、エネルギー費が現在の1.5倍になった頃は、断熱性能も1.5倍くらいになるでしょう。それはあと15年くらいで訪れると私は考えています。ローンが25年だったら、まだローンの払い終わらないう頃に、廻りに新築建築される家は断熱性能が1.5倍もある超高断熱。 ローンが終わる前に家の価値がなくなるような気がして、それを考えるとゾッとします。建て替え理由のトップには何時も寒い家だからが来ます。寒い家はどんなに立派な家でも住む事を考えると価値がありませんから(お寺や神社、テ・コアなどの住まない建物は別)。

さて、今こそ新潟県で建てる家は断熱性能に特化した家です。例え家の大きさが1割小さくなろうと、断熱性能はあとから性能アップできません。だから私は自宅の性能アップできないのです。自宅性能アップする為には、外壁を壊し、内装を取り払い、サッシを全て交換しないとできません。家を建て替えるくらいの勇気が必要です。しかし狭い家を広くするには超高断熱住宅でも簡単です。自宅も3度ほど広くしました。家の広さを変えるのは、外壁の色変えのように気軽にできますが、断熱性能を変えるのはとても大変です。私のような思いをさせたくないので「変人のように」強く5年前から勧めているのが、オーブルデザインという設計事務所なのです。

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