オイルが染み込み強調された手摺り
日之出町の家では細部にデザインの統一があります。それはこの3層パネルによる木口強調です。
玄関ホールには手摺りがつきもの物ですが、その手摺りをデザインして建物と一体化を図ったのが日之出町の家です。
8角形の手摺りの心地よさ・・・このショットはオイル染み込み前の無塗装の時。
上はオーク3層パネルで下はスプルス3層パネルです。この3層パネルは知っている限りでは上野住宅建材さんのオリジナル建材で、スプルスなら価格もこなれており使いやすい素材です。社名のオーブルデザインのオーブルとは木や樹木のことで、木のデザインを重視している社名で、木は無垢からこのような積み木細工の集成材まで木なら全て大事に適材適所でデザインする事を心がけ、無垢材のみが大事であるというスタイルではありません。その材自身がもつ特性を活かしたデザイン・・・今回ならそのブロック調の幾何学的おもしろさ・・・。これをコストをかけずに活かす事を心がけました。
フランクロイドライトの照明に合うように8角形に削り出された天井まである手摺りデザイン。
これは古くから日本には集成材で造った東大寺の仁王門に見られる無垢の木、集成の木にとらわれない全ての木を大事につかうこの木の文化が「すき」だからです。
軽い感じのスプルス3層パネルの木口と仕上がり。
家族の間の造り付けテーブルの木口もこのようにカットされ、デザインされる。溝はギミック的な仕掛けであるテーブルの拡張。
何気ない造りつけのカウンターですが・・・木口がデザインされており、最小の部材で支持出来るように設計されております。
下の和室にもこの3層パネルのデザインが控えめに設計されております。
戸はチェリー材の3層パネル。その色味を邪魔しないように床柱を決定。床柱の色と扉との色味が調和して気持ちよい。
奥に見える仏間の戸の手がけがアール状に彫り込まれ、そこにくっきりと積層材の模様を浮き出させております。
ここには特に拘った。目立たないように、でも主張出来るように。・・・以前のR2000+のモデルは拘りを表に出した取っ手がある↓。