西裏館3丁目の家 屋根の雪止めでわかる積雪量

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足場とネットで覆われる西裏館3丁目の家

西裏館3丁目の家の現場打ち合わせがありました。

そういえば・・・超高断熱仕様を設けたのはもう6年前なのですね。私共にとってもうそれが当たり前の性能なので、巷の家(大手ハウスメーカー等)の断熱性能より2倍も高い事を忘れてしまいそうです。

昨日屋根が葺かれたとのことで、屋根に上ると・・・

葺き途中なので完全チェックは出来ませんが、ふと隣の屋根が見え雪止めの金物の数に違いがあるのがわかります。
実はこの金物でその家の設計積雪量がわかります。

雪止めアングルが並ぶ屋根

この場所では雪が多く降る多雪地域に指定されております。そういう地域は雪が屋根から落下すると危険なので雪止めアングルが施工されるのが一般的です。西裏館の家もアングルがあり屋根勾配4.5寸で設計積雪量1.4mとしているので、雪止め金物は455ピッチにとりつけます。
この間隔は屋根材とその勾配、アングルの間隔と想定積雪量で計算して決まりますから。
もし積雪量以外の数値・条件が同じなら後は想定設計積雪量で決定されます。

手前が西裏舘3丁目の家

お隣の屋根と西裏館3丁目の家の屋根勾配もアングルピッチも同じなので雪止め金物の間隔は設計積雪量のみで決まります。よって西裏館3丁目の家の積雪量は1.4m・・・お隣は多分雪止め金物の間隔が倍の広さがあるので積雪量が1mだと思います(1m以下で設計する事は法律で禁止されているから)。
屋根勾配は重要で勾配が緩く3寸だったり、アングルが多ければ負担が少なくなり金物は減ります。
専門家は図面を見なくとも目の前の家の設計積雪量がこのように直ぐにわかるです・・・。

小屋構造も振れ止め、火打ち・・・設計通り施工され着実に工事は進んでおります。

まだ2階は仮筋かい

振れ止めについては数年前のブログにコメントがありそのページを見て頂ければ何のことはわかります。

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コメント

  1. みいた より:

    いつも参考にさせていただいております。大変勉強になっています。
    「西裏館3丁目の家 屋根の雪止めでわかる積雪量(2015/10/9)」に、
    「1m以下で設計する事は法律で禁止されているから」と記載されています。
    この法律は雪止めにも適用されるのでしょうか。
    こちらは新潟市ですが、周囲の建物を見渡すと金具間隔が455mmで設置されているものは見当たりません。すべて法律違反でしょうか。

    • Asama より:

      みいた様
       
      コメントありがとうございます。

      >「1m以下で設計する事は法律で禁止されているから」と記載されています。
      >この法律は雪止めにも適用されるのでしょうか。

      雪止めには適用されません。
      新潟市は積雪1m以上で「構造設計」する事が法律の義務規定です。よって積雪量が1m未満なら法律違反です。

      >こちらは新潟市ですが、周囲の建物を見渡すと金具間隔が455mmで設置されているものは見当たりません。すべて法律違反でしょうか。

      アングルの固定方法に義務規定がないので法律違反ではありません。但し、積雪量に対しアングル留めつけ力が少なくて、それが原因で壊れて損害が発生すれば何らかの責任は発生すると思われます。
      またこのブログに書いてあるとおり、屋根の勾配、アングルの間隔、固定金物の種類によって変わるので、455ピッチでは無くとも金具間隔が適正な計画かどうかは見た目では「確実な判断」は出来かねます。

  2. オーブルの浅間です。 より:

    おぎ様
     すっかりコメント返信忘れておりました。すみません。
    もう遅ければスルーで願います。
    断熱材とは言わないまでもタオルや布きれで管を塞いでください。塞がないと蓋表面で結露の恐れがあります。気密性はおっしゃるとおりです。

  3. おぎ より:

    こんにちは。
    いつも楽しく拝見しています。
    我が家は2年ほど前に新築しました。
    その際にエアコンの先行配管(スリーブ)を開けておきました。
    3箇所開けたんですが1箇所はエアコン設置しませんでした。
    で、蓋はしてあって気密には影響が無いと思いますが断熱材が無いのが気になります。
    何か対策したほうが良いでしょうか?