誤解のないように改めて申し上げますが、
「建て替えは理由はカビ」
はまだ仮説です。
温暖多湿地での基礎断熱住宅は軒並みかび臭くなるのか?
この結論は時が示してくれると思います。
20年後・・・浅間が間違っていたのか、それとも正しかったのか。
以前から申し上げておりますが、私は建築の設計の専門家※として業務を行っておりますが、今回の仮説は研究者としての発言です。国の法律にも、著名な本にも「温暖多湿地の基礎断熱時において夏季は通風を止め空調が大事」とは書かれておりません。
というより現在多くの建築関係者は一律に
「夏季の通風は省エネ。だから是非取り入れるべき」
と言っているくらいです。
※・・・専門家とは定説や法律で定まった事のみを解説する人。研究者とは法律や定説にしばられること無い解説をする人。一般的に専門家は国家資格を持って業務占有するので自分勝手な推論は言わない。
そんな中、
温暖高湿地での基礎断熱工法の夏季は通風を止め空調で湿度を抑えることが肝心。
との発言は私の考えです。
ですがそれなりの根拠がありそれらを6回に渡ってお伝えしてきました。
もしカビ臭が建て替えの大きな理由ならやはり基礎断熱工法は注意が必要です。
その⑥で示した衝撃の結論ですが、
1.基礎断熱をやめ床断熱にする※。
床断熱にすれば床下の空気は容易に居室に入り込みません。従来の建て方と同じです。
2.基礎断熱にするなら夏は通風を止め24時間空調にする。
通風すれば早朝でも室内よりエンタルピの高い空気を呼び込み床下内が高湿になります。
3.床下を空調空間に使うなら掃除しやすい構造とする。
20年経過の埃が溜まったときにカビが生えやすくなりますから、気軽に掃除できる事が必要です。
4.建て主さんに高温多湿とカビについて説明する。
何事も理由がわからなければ持続出来ません。しっかりとカビの知識をお伝えしましょう。
5.1~4不可なら長寿命住宅は考えずに30~40年破棄も。
従来通り30年くらいで建て替えを考えるならカビの事を真剣に考える必要は無いと思います。木自体は防かび物質があるため室中では30年くらいは生えにくいと思います。
以上長々とお付き合いくださいました読者様。これで一応このシリーズは終わります。
このシリーズも研究者としてとても楽しく、ワクワクしながら書き上げる事ができました。これも皆様が読んで頂けるからです。改めてお礼申し上げます。ありがとう・・・。
※基礎断熱と床断熱の違いはこの検索から理解してください。