三条の超高断熱で高基礎1.2mの西大崎の家の完成見学会は8月6日(土)と7日(日)です。数日中に予約開始します。
最も「無難」・・・凜とした切り妻屋根。短い軒の出は有効採光を取るため。
西大崎の家の足場がとれて外構工事も始まり完成が近いことがわかります。
超高断熱UA値=0.3w/m2Kの西大崎の家はコンパクトで典型的な市街地住宅です。
外観は最も「無難」な切り妻・・・。一見何の変哲もない感じですが、シンボルツリーや緑が入るととても素敵な家の雰囲気がでる・・・そんな建物だけで主張する事のない外観です。
さて今回は市街地での敷地が限られた家の設計での注意点です。
敷地の大きさや向き(道路からのアプローチ)に特徴がある市街地住宅で最も注意して作る要素は・・・窓からの採光です。
「えっ、「緑の家」は窓が大き過ぎ=明るいのでは?」
といわれそうですが、ここで申し上げる採光とは法律上で決められた採光の限度を守ることです。この採光限度は法律では、床面積の1/7以上の有効採光開口部が必要と定められておりますが、実はこのチェックは行政では行いません。つまり確認申請ではノーチェックですし、第三者機関の現場検査は無論瑕疵担保の検査でも行いません。では誰が行うか?
もちろん、法律上の設計者です。
市街地住宅ではこの法律上の採光が一階LDKと2階個室でとても難しい場合が多くあります。
たとえば20帖あれば、4.73m2以上の有効開口部がないと法律違反となります。普通の腰窓であれば幅1.6mのまどが3つないとNGとなります。
「3つくらいとれているよ」といわれそうですが、ここで法律上有効な窓かどうかがポイントです。回避措置として道路側に面した窓があれば掃出し窓が一つあればOKですが、道路に面していない場合は法律合致は大変厳しくなります。
法律上有効な開口部とは敷地からの距離が大きく関係します。敷地いっぱいに建物を建てるとその距離は屋根先で限りなく0となり、有効な採光をとることができません。
この詳しいことはこちらが良さそうです。
ということで、「緑の家」は建て主さんのために限りなく法律を守ります。これは仮に誰かにその建物を譲ろうとした場合は、法律違反の家の扱いはぞんざいにされやすくその回避にもなります。
とここまでは当たり前の話で、今回の工夫は隣家と2mも離れていな場所での窓の取り方です。下の写真をご覧ください。この高さでないと有効採光窓が確保出来ませんが大きなメリットがあります。このように普通より高く配置すると・・・
普通の部屋の窓より相当高く設置されておりますね。この理由は・・・
西大崎の家がまだたっていない頃の敷地写真。赤く色づけしたのが今回の窓位置。
赤い位置に西大崎の家の窓があることで周囲の家の窓から一個分高い位置にあります。だから真正面は無論、斜めなどどの家からも覗かれる心配が全くないのです。
室内からこのような感じで見える。窓際でも相手の窓は私から見えない。
お隣の窓が既に大きくとってあり窓同士を避けることができないので、こちらの窓配置は上部に設置する事で完全に窓干渉をかわした・・・のです。
このことでレースのカーテンまで省略出来きるので一石二鳥ですね。
このようにできるのは「緑の家」の基礎がお隣さんよりも80cm高いためです。
無論他の部屋も
こちらも有効採光開口部とするためと落下防止のために高い位置に窓がある。
こちらも有効採光開口部とするためと落下防止のために高い位置に窓がある。
こちらの一階窓は現状の明るさのために高い位置で窓がある。ただしこちらはレースのカーテンは必須。
市街地では周囲の変化が早く、まだ建たないだろうと思われていた北側に、急に基礎工事が始まりました。流石に大手ハウスメーカーさん、工事柵まであり安全性への配慮がうかがわれます。