驚き!スラブ中央部から逃げる熱を熱流計で実測。その3

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

3214

その2では上グラフで5分ピッチでのスラブ中央部の熱流量をエアコンのON、OFFとの関連を示しましたが、外気温表示を時間の関係で省略しました。

346321

そこでその3はまず上のグラフに外気温(紫の線)を追加。ただ外気温線が離れているとその関連がわかり難いので外気温の数値だけ上に全体に13℃スライドさせて黄色い線で表示させました。ホントの外気温は紫の線なので誤解無きように。

ご覧のように、スラブ中央部の熱流量は、外気温に「直ぐに」左右される事なく、エアコンのON、OFFによって内外温度差が大きくなり短期影響をうけていると思われます。

さて・・・

その1では大きく見ると外気の影響を受けているとしました。そこでホントに外気なのかそれとも外周部の地盤に接している影響なのかを考えてみます。

今回の測定では日射など天候の状態を測定しておりませんから、気象庁のアメダスのデータをグラフに追加記載します(同じ新潟市)。

外周部及び中央部熱流量の変化と天候(雨量があるかないか)が関係あるかを調べます。

54123

紫色の線が降雨量。水色の矢印のところで降雨量が観測された。

紫色の線が雨量を示し、その水が建物周囲の地盤面の熱貫流量を変化させ、スラブからの熱流量に変化を与えている要因かどうか調べると・・・

雨量が観測された後、僅かに増加する熱流量ですが気温ほど大きな変化がないように見えます。

CCI20170125

DSCF1787_R

建物周囲は3方向が丸砂利敷き込み。15cmと僅かに犬走りあり。前面のみコンクリートで雨水が地面に染みこまない。

実はこのグラフをつくる前は、雨(雪)の水分が建物外周の地面に染み込み、建物の下まで回り込み、その結果地面の熱貫流率が変化して外気より影響を与えているのでは無いかと推測しておりました。しかしそのような事はなく、地面にそり注いだ雨は、建物下にまで回り込むことがないので、スラブからの熱流量に大きな変化を与えていない事がわかります。ただし何度も申しあげるとおり、この敷地条件ですので、これが多くの敷地に該当するかどうかは今回の測定ではわかりません。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする