木造住宅において構造用合板で耐力壁を取る事が世の中で多くなってきている。耐震性も上がるし筋かいより施工が簡単であると言った意見もあるがその巷の実態はどうなのか?
面材耐力壁の場合は、現在では構造用合板がJASの認定品は間違いなく使われているが、その他気を付ける釘の種類とそのピッチも厳守される事が多い。しかし・・・
上の図のピンクで示したところが厳守されて施工されていることが多くない。特にハウスメーカー以外の建設屋さんに多いかも・・・。
上の写真は「縁端距離15mm」の基準を満たしていない釘打ちの様子。
また・・・
釘のめり込みもチェックされることが少ない。
しかも合板の釘数は1Pで70本を超えるのでこれを一本一本確認するのは筋かいのチェックより難しい事は明らか。
正しく把握されている方には、
「あたりまえのこと」
と思われるが、
構造計算で面材耐力壁で釘の本数から剪断力を計算する詳細設計をしていると、この一本一本の事がとても気になるはず・・・。
工事監理とはとても重要な仕事だと自身でも再確認する。
コメント
いつもブログを拝見しております。日経ホームビルダーで
釘のめり込み量で耐力壁の強度を実大実験したという記事で、
4mmの釘めり込みで耐力が半分になるという衝撃的なデータを拝見し、
本記事で訴えていたことを改めて思い出し、コメントさせて頂きました。
第3者による建築工事監理の重要さを改めて認識した次第です。
先日はありがとうございました。とてもおいしく頂いております。
今回のホームビルダーさんの記事は、厚9mm合板で4mmのめり込みという厚さの半分もめり込んでしまう特異な例で壁の強さが所定の半分になるとの内容でした。当たり前と言えば当たり前で、通常半分もめり込む事は殆どないでちょっと「脅かし」の記事ですが、めり込めば耐力が落ちることは事実で大きな問題で、ご指摘の通りだと私もそう思います。
また折角なのでこの記事の続きを近々に少し書きたいと思います。