原村の家 上棟

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先月長野県諏訪郡原村に建設中の原村の家が上棟した。森の中に建つ住まいとして、2階建て(実質1階高床)ながら高さを抑え水平方向に伸びやかな意匠が周囲環境と調和していると感じる。

前も申し上げたとおり、基本の構想は建て主さんである。流石森住まい歴が長く経験豊かと思わせる立地選定と基本構想である。

軒の出が1600と1300にもなるので垂木は2×8材を使用する。

斜面のまま建築することで、より一層周囲との調和が図れている、しかし森との共存は市街地より過酷な自然との縄張り争いである。大地からは多量の湿気とともに害虫(人を不快にさせる虫)らも人のエリアに侵入を試みる。それを高床でいなす・・・。だから昔から森の住まいは宙に浮いたようなスタイルがおおい。

2階建てとはなるが、実質殆ど平屋にちかい。よって主空間は2階であり通常なら勾配天井等採用したいが、ここも掃除などメンテナンスが無難な平らだが高い天井2850mmとしている。そのため近年のAsグレードには珍しい桁上板状断熱(ネオマフォーム)を厚さ180mmで行なっている。

吹き込み型の天井断熱のほうが安価で断熱性能もよい。しかし天井高を確保し且つ水平剛性が必要な時にはこの桁上板状断熱が行なわれる。勾配天井の時もコスト重視なら吹き込み型の断熱材、登り梁又は垂木の表しが必要なときには板状断熱材が採用される。

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