月見町の家 完成写真2

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玄関戸横の荷物置き兼ベンチ。

北欧製の木製高断熱戸には、最近の設備であるスマートキー等のオプション設定がない。そのため必ず物理キーを使って開錠するわけだが、その際に両手がふさがっていると大変イライラすることになる。そのためできる限り一時荷物置き台をご提案する。

月見町の家は・・・
積雪1mで耐震等級3で長期優良住宅を取得。U値は断熱等級の最高7等級をクリアーする0.21w/m2k。当然窓交換型納まりを採用しているAグレードの「緑の家」である。

知っている限り国内では「緑の家」しか使わないトーメイガラスの入った高性能断熱の玄関戸。昭和の時代にはこのようなトーメイガラスが多く使われていたが、現在ではほとんど使われていない。理由は複数あるだろうが大きな理由として夜間は外から中が丸見えとなる事だろう。

今回の「緑の家」である月見町の家では、「緑の家」の代名詞でもある地面と同じ低い位置から入る玄関で、かつプランを工夫することで、夜間でも中を見通せることはできないし、カーテンがなくとも人影が見えることもない。必ず玄関で出迎えるという信念のある時だけ外部から見えるようになっている。

一階の居住フロアーから玄関戸のある玄関ホールを見ても玄関戸は全く見えない。つまり外からも室内は見えないことになる。

そして地面と同じ高さにある低い玄関は、床下収納にもアプローチしやすいという利点がある。下は玄関戸を開けてから床下に入るまで短い動画である。

110秒くらいの短い動画。

今回の特徴はユーティリティ・ルームにもあり、4.5帖もある洗面室兼脱衣所兼収納でユーティリティとなる。

造り付け洗面台と洗濯室が一緒になっているユーティリティー・ルーム。
三面鏡となる正面の鏡収納。

個室の窓配置も少しいつもと違う。

天井直ぐの窓と低い窓を設け左が窓が閉まっている時で、右が開けた時。

当初のプランは北側に大きな窓一つが計画されただけ。しかし法律上の有効な採光が取れないため、実施設計で低い窓と高い窓2つに分けて計画し、低い窓で法律上の採光を確保している。普段はあまなじみのないこの低さとしたのは、外を覗けるような窓としたいことと、外観のバランスが良くなるからである。しかしこの窓よりも法律上有効にならない吹き抜けに面した内窓のほうがはるかに明るいため、一戸建て住宅に限っては採光チェックの項目は法廃止するべきだと思っている。

左が個室でヒノキの超仕上げの床。右が家族の間で杉の超仕上げの床。あたりまえだがいずれも無塗装で、木の艶ややかな質感のまま。

無難で優しい空間をポリシーとしている「緑の家」だが、今回は一階を杉の無塗装、超仕上げの床とし、二階はヒノキの無塗装超仕上げ、そして書庫になる部屋は傷まないようにナラとなる。照明の光によって木の色や壁の色が左右されるので、実物とは違い画像ではその伝わり方が難しいが、無塗装の木の優しいイメージが伝わればありがたい。

書庫の床は多少乱暴に使っても傷がつきにくい「ナラ」のオイルふき取り。
床は楢で書庫らしく周りは全て造り付け本棚になる。

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